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短時間勤務の労働者の雇用に関する法律パートタイム労働法を読み解く

短時間勤務の労働者の雇用に関し、通常の労働者との均等・均衡待遇の確保を推進することを目的として、パートタイム労働法(正式名称:短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)が制定されています。

この法律は現在の「同一労働同一賃金」の動きの源流を成すものとして、正規・非正規の待遇格差を是正するために重要な意味をもっています。働き方改革が本格化する前に、いま一度この法律の概要を整理しておきましょう。

パートタイム労働法上の「パートタイム労働者」の定義

パートタイム労働法の対象となるパートタイム労働者(以下:短時間労働者)とは、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。

「パートタイマー」、「アルバイト」、「契約社員」などの名称にとらわれることなく、この定義に当てはまるのであれば、短時間労働者としてパートタイム労働法の対象となることを覚えておきましょう。ちなみに、同法でいう通常の労働者とは、正社員などいわゆる正規型の労働者を指します。

また、同種の業務に従事する正規型の労働者がいない場合はフルタイムの基幹的な働きをする労働者が、どちらもいない場合には事業所における1週間の所定労働時間が最長の労働者が、通常の労働者となります。

短時間労働者の3類型職務×人材活用

パートタイム労働法では、短時間労働者の待遇について通常の労働者との働き方の違いに応じ、均等・均衡待遇の確保を図るための措置を講じなければならないと規定されています。

具体的には、「職務内容(業務の内容と責任の程度)」、「人材活用の仕組みや運用など(人事異動などの有無および範囲)」これら2つの要件を通常の労働者と比較することにより、賃金・教育訓練・福利厚生などの待遇についてが、事業主の講ずべき措置として規定されているのです。

この事業主の講ずべき措置を3つに分類すると、次のようになります。

  1. 通常の労働者と同視すべき短時間労働者
  2. 通常の労働者と職務の内容が同じ短時間労働者
  3. 通常の労働者と職務の内容もことなる短時間労働者

以下項目より、それぞれについてを詳しく解説していきます。

通常の労働者と同視すべき短時間労働者の待遇

通常の労働者と比較して、職務内容(業務の内容と責任の程度)と、人材活用の仕組みや運用など(人事異動などの有無および範囲)が同じである短時間労働者が、これに該当します。

<賃金>
職務関連賃金として「基本給」「賞与」「役付手当」等が、それ以外の賃金については「退職手当」「家族手当」「通勤手当」等を与える必要があります。

<教育訓練>
職務遂行に必要な能力を付与する教育訓練、それ以外のキャリアアップのための訓練等を実施する必要があります。

<福利厚生>
「給食施設」「休憩室」「更衣室」はもとより、「慶弔休暇」や「社宅の貸与」なども講ずる必要があります。

ほとんど通常の労働者と同等の待遇が与えられると覚えておきましょう。

通常の労働者と職務の内容が同じ短時間労働者の待遇

通常の労働者と比較して、職務内容(業務の内容と責任の程度)は同じであるが、人材活用の仕組みや運用など(人事異動などの有無および範囲)はことなる短時間労働者が、これに該当します。

<賃金>
職務の内容や成果、意欲や能力、経験等を勘案する努力義務として、「基本給」「賞与」「役付手当」等が発生し、それ以外の賃金についてはパートタイム労働指針に基づき、通常の労働者との均衡等を考慮するように努めるもの、に留まっています。

<教育訓練>
職務遂行に必要な能力を付与するものについては実施義務・配慮義務とされていますが、キャリアアップのための訓練等は努力義務となります。

<福利厚生>
「給食施設」「休憩室」「更衣室」は実施義務・配慮義務とされており、それ以外のものに関しては考慮するように努めるもの、に留まっています。

通常の労働者と職務内容もことなる短時間労働者の待遇

通常の労働者と比較して、職務内容(業務の内容と責任の程度)もことなる短時間労働者が、これに該当します。

基本的には前項の通常の労働者と職務内容が同じで、人材活用の仕組みや運用などは異なる短時間労働者と同等と考えられていますが、教育訓練のみについては努力義務とされており、職務の内容・成果・意欲・能力・経験等で勘案するものであるとされています。

いずれにせよ、事業主は労働者が気持ちよく業務を行えるよう、それぞれの労働条件によって適正に判断ができるよう努めたいものです。

まとめ

今回は、パートタイム労働法により定められている短時間労働者の定義と、タイプ別に講ずる措置を解説しました。法律で定められているそれぞれのタイプによって職務の内容や人材活用の仕組み、その他の事情を十分に考慮して不合理と認められるものとならないよう、事業主は常に確認しなければなりません。

さらに、労働者からの要望があった際は、各労働者がどのような職務を行っているのか、事業主は常に見極め、そして判断を行わなければなりません。いずれにせよ、労働者がよりよい環境で職務に従事できるよう努めましょう。

社会保険労務士事務所そやま保育経営パートナー

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