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助成金制度を創設!厚労省が推進する勤務間インターバル規制とは

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人事労務管理助成金

勤務終了後から翌日の就業開始まで、どのくらいの時間が確保されているでしょうか。労働者が十分な休息をとることができない場合、疲労が蓄積し体調の維持などさまざまな面で問題がでてくる危険性があります。

ワークライフバランスの推進が叫ばれる中、勤務間のインターバルに関しても注目が集まっています。勤務間インターバル規制とそれに関する助成金について解説します。

厚労省が推進する勤務間インターバル規制とは

勤務間インターバル規制とは、終業した時刻から次の始業時刻までの間隔(インターバル)について、最短時間を規制することをいいます。1993年にEU指令がなされていますが、労働者の健康を守るために24時間につき最低でも11時間の連続した休息が必要とされています。

たとえば、午後6時に終業する労働者が残業によって午後11時まで勤務したときは、次の日の始業時間はもともと午前9時だったとしても、午前10時までは就業させてはならないというものになります。

<日本での規制状況>
これに対して我が国では一般的な労働者について、終業時刻から始業時刻までの最短時間の規制はありません。労働基準法では、法定労働時間を定めることや、残業について割り増し手当を支給する旨を定めていますが、勤務間インターバルについての規制は、規則レベルで特定のものに定められているのみです。

たとえば「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」というものについては、継続して休息期間を与えなければならないと定められています。

一方で、2009年春闘にて、産業別労働組合である情報産業労働組合連合会が「インターバル規制の導入に向けた労使間論議を促進」するよう方針を掲げた結果、少しずつ労使協定が結ばれるに至っています。

長時間労働が与える健康への影響

長時間労働は、労働者に疲労の蓄積をもたらすため、過労死の最も重大な要因になっているとされています。残業が多い労働者が過労死して労働災害問題になっているニュースをよく耳にしているのではないでしょうか。

<就業時間が多い職種と疾患の関連性>
1週間の就業時間が60時間以上の雇用者が多い職種には運輸業や郵便業があります。これらの業種において、脳・心疾患による労災補償件数が最多(平成27年度)となっています。それゆえ、長時間労働が脳や心疾患へ悪影響を及ぼす原因になっているのではないか、と推察することができます。

一方で、精神障害の労災補償状況についてみてみると、請求が最多なのは運輸業・郵便業でなく、製造業(平成27年度)となっています。製造業の場合、交代制勤務によることが多く、繁忙期には深夜勤務もあり、不規則な労働時間になりがちです。

このため、長時間労働は脳や心疾患の発症およびその後の経過に悪影響を与える要因に、勤務間インターバルが短時間の場合はメンタルヘルスに悪影響を与える要因になる恐れがあります。

勤務間インターバル規制の導入にともなう助成金

労働者を過労による健康被害から守るために勤務間インターバル規制の導入を検討しても、費用などの面で厳しく、導入したくてもできないという企業もあるかもしれません。厚生労働省は、勤務間インターバル規制の導入を推進していくために、企業へ助成金などの支援を行っています。具体的には以下のようなものがあります。

  • 勤務間インターバル規制普及のための広報活動

    勤務間インターバル規制の導入事例を収集し、厚労省の特設サイトにて、導入事例集を作成・公開しています。また、広報ポスターの作成・公開、就業規則に勤務間インターバル規制を定める場合の規定例の作成・公開、導入セミナーの開催などを行い、広く勤務間インターバル規制の普及を推進する広報活動を行っています。

  • 職場意識改善助成金

    勤務間インターバル規制を導入する中小企業事業主に対して助成金を支払う制度です。これは、人手不足によって残業が多くなりがちな中小企業について、勤務間インターバル規制を行い、労働者の長時間労働を防止するためになされるものです。
    就業規則等の作成・変更費用や研修費用、労務管理用機器等の導入・更新費用について助成する制度になります。助成金額としては、対象経費の4分の3、最高50万円が限度とされています。

参考:厚生労働省ホームページ 勤務間インターバル
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/interval/index.html

まとめ

勤務間インターバル規制が導入されると、たとえ労働者が残業をしたとしても、次の日はゆっくり睡眠を取って身体的にも精神的にも休んでもらうことができるようになります。

人手不足の職場も多いのが現状でしょうが、労働者の健康を害してしまっては、企業から労働者が流出してしまうのと同程度にダメージが大きいものです。長時間労働による労働者への健康被害を防止するためにも、勤務間インターバル規制の導入をおすすめいたします。

社会保険労務士事務所そやま保育経営パートナー

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