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従業員のストレスを管理!メンタルヘルス対策の今

昨今、職場でのストレスを抱える労働者が増えています。ストレスを抱えることで、心のみならず身体的不調を訴えたり、離職や自殺にまで発展するケースも後を絶ちません。

そうしたなか、厚労省を中心に職場でのメンタルヘルスケアを推進する取り組みが増えています。職業生活におけるストレスの原因や状況を探ると同時に、メンタルヘルスケア対策の具体的な進め方についてお伝えします。

メンタルヘルスの現状

近年、目まぐるしく変わる経済・産業構造のなかで、職場や仕事に対して心の負荷が大きくのしかかっている労働者が増加しています。心の負担の主な原因としては、仕事に対する不安だけではなく、職業生活に関する悩みやストレスなどによる影響が大きいようです。

また、これらの影響を起因とした精神障害、もしくは自殺などといった労災認定は近年増加傾向にあり、社会問題へと発展しているケースも少なくありません。自殺者総数が2万人を超えるなかで、労働者の自殺者数は7千人前後と、事業者側としては無視することのできない数値となっています。

さらに、メンタルヘルスの不調になる要因として「職場のいじめ・嫌がらせ」といったことについても問題視されています。都道府県労働局や労働基準監督署へ寄せられた「職場のいじめ・嫌がらせ」に対する相談件数のうち、平成18年は15%に満たない割合であったにもかかわらず、平成27年では20%を超える割合にまで増加しています。

このように現代の事業場では、より積極的に労働者へ向けた心の健康の保持増進を図ることが重要な課題となっているのです。

労働者の心の健康を保つために

労働者の心の健康を保つためには、どのような取り組みを行えばいいのでしょうか。

まず、事業者自らが事業場におけるメンタルヘルスケアを積極的に推進することを表明するとともに、衛生委員会等において十分調査審議を行ったうえで、「心の健康づくり計画」や近年開始されたストレスチェック制度の実施方法等に関する規程を策定する必要があります。

そして、この実施にあたっては

  1. ストレスチェック制度の活用や職場環境等の改善を通じて労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止する「一次予防」
  2. 労働者のメンタルヘルス不調を早期発見し適切な措置を行う「二次予防」
  3. メンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰支援等を行う「三次予防」

この3点が円滑に行われるようにしなくてはなりません。

また、メンタルヘルスケアは簡単に行うことができるものではありません。昨今では個人情報保護の観点からも、周りの労働者に知られることが無いような配慮が必要です。また、場合によっては配置転換なども必要になることがあり、人事労務などとの連携も重要となります。

さらに、労働者の心理的負荷は仕事や職業生活に関するものだけとは限らず、家庭環境などの職場外の影響を受けている可能性もあります。よって、職場環境のみならず労働者の家族の協力も必要となってくるでしょう。

計画的に4つのケアをおこなう

会社内で適切なメンタルヘルスケアを進めていくためには、前述した「心の健康づくり計画の策定」として、次の4つのケアを継続かつ計画的に行うことが重要です。

  1. セルフケア

    メンタルヘルスの不調で、もっとも重要な一次予防の際に必要なのがセルフケアです。

    事業者は労働者に対して

    ・ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解
    ・ストレスチェック制度などを活用したストレスへの気づき
    ・ストレスへの対処

    これらのセルフケアが行えるように、教育研修や情報提供などの支援を行います。

  2. ラインによるケア

    管理監督者は労働者に対して、メンタルヘルスの不調の兆候がないかをチェックし、その変化にいち早く気づくことが大切です。遅刻や欠勤が増えていないか、仕事効率が悪くなっていないかなど、労働者の変化を見守っていきましょう。

  3. 事業場内産業保健スタッフ等によるケア

    事業場内産業保健スタッフ等は、セルフケアやラインによるケアが効果的に実施されるよう、労働者と管理監督者に対する支援を行います。そして、「健康づくり計画」の実施にあたっては中心的な役割を担うことになります。

  4. 事業場外資源によるケア

    メンタルヘルスケアにおける外部の最新情報や、ネットワーク形成、職場復帰における支援などを有効的に活用する必要があります。

具体的な進め方

先にご紹介した4つのケアを適切に実施していくためには、会社内の関係者が連携をとり積極的に推進していく必要があります。

具体的な施策としては、

  1. 衛生委員会などと協議を行い「心の健康づくりのための計画」を策定
  2. 計画に伴ってメンタルヘルスケアの教育研修や情報提供、職場環境の把握と改善
  3. 実際にメンタルヘルスの不調になった人への早期発見と対応
  4. 職場復帰のための支援

と、進めていくことが望ましいでしょう。

注意しておくこととしては、やはり前述したように個人情報への配慮です。特に、周りの同僚にメンタルヘルスの不調について、むやみに知られることの無いようにしてください。

まとめ

メンタルヘルス不調になってしまうと、仕事だけでなく労働者の人生そのものに影響を与える可能性があります。メンタルヘルスケアは、その場その場での対応をしていくのではなく、事業場全体を上げて積極的に予防をしていく必要があります。

ご紹介した4つのケアを積極的に進めていけば、重症の労働者が現れる可能性がぐっと下がるでしょう。また、成功させるためには、各セクションと連携できる環境の構築が大切です。

岡 佳伸|社会保険労務士 岡 佳伸 事務所

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