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職場におけるコミュニケーション活性化を図る企業の取組事例について

近年、職場のコミュニケーションを活性化させる企業の取り組みが数多くなされています。また、企業におけるコミュニケーション及びモチベーションの向上、各社員のメンタルヘルスのセルフケアにより職場に活力を与えようとする取り組みも多数行われています。

各社の実際の取組事例や導入した制度について解説していきます。

コミュニケーションの活性化に取り組んだ事例

社員同士のコミュニケーションだけでなく、上司や部下のコミュニケーションの活性化も重要な課題の一つです。特に上司への不満は、部下から切り出すことは難しいといえるでしょう。

日産自動車では、安全健康管理室と人事コンサルタントが、コミュニケーションに課題のある部署に対して三部構成の職場懇談会を開催しています。まずは、管理職側と懇談会を開催し、自部署の課題についてどのような認識を持っているかをヒアリングします。

その後、従業員レベルで集めた「本音トーク」を開催し、日ごろストレスに感じることや仕事のやりづらさなどを調査します。最後に再度管理職側との懇親会を開催します。管理職と一般従業員のギャップを説明し、ギャップの改善・コミュニケーションの活性化を促していきます。

また、東急電鉄の東横線菊名駅では、駅内で働く係員を対象とした「壁新聞」を実施しています。当初は「意味がないのでは?」と懸念されていたものの、壁新聞により共に働く係員の趣味や性格を知ることができ、開始前に比べてお互いに会話をする機会が増え、人間関係が強化されたようです。

社員のメンタルケアに取り組んだ事例

日立化成グループにおいては、2007年からメンタルヘルスを原因とした長欠、休職が増加していました。そのため、企業としての経営課題をメンタルヘルス対策として考え、2012年から取り組みを始めました。

まず、グループ全体のストレスチェックの実施により、個人のメンタルヘルスの状態を把握したうえで、社内外の相談窓口や産業医などに相談ができるように勧奨付きでフィードバックを行います。より重篤度が高い従業員については、能動的に面談を促して、セルフケアを推進しました。

また、ストレスチェックの組織分析においては、組織内でのモチベーションや人間関係、健康問題や生活習慣などさまざまな切り口で分析を行い、問題がある部署については、長期的なスパンで人事総務や部長クラスと面談を行い、改善計画の策定、実施を進めていきました。

この改善計画を進めていくなかで、内部相談の機会が増えてきており、メンタルヘルスが悪化してしまう前に予防することができるようになっていったそうです。これによって、日立グループでは2012年をピークとして、メンタルヘルスを原因とする長欠や休業が減少傾向へと転じました。

非正規社員も対象として全社員に取り組んだ事例

コミュニケーション問題やメンタルヘルスの不調などは、どうしても正規社員に対してクローズアップされがちです。

しかし、企業によっては、正規社員よりも非正規社員の方が多いことも少なくありません。自動車メーカーのマツダでは、まず入社3年目の正規社員を対象に、エゴグラムやメンタル不調の基礎知識などのセルフケア研修を実施しました。

さらに、その知識が薄れないようにフォローアップやセルフケア通信などを配布することで、入社5年未満の休業発生数を半減させました。その後、非正規社員を含めた全社員に対して、セルフケア通信を閲覧できるようにすることで、セルフケアに関するフォローを行っています。

また、ネスレ日本では、正規社員・非正規社員を問わず、メンタルヘルスケア向上のためのセルフケア研修を実施しています。さらに、管理職以上のライン研修を行い、メンタルヘルス不調者が発生した場合の対処法、復職プロセスの見直しと明確化を実現しています。

全員の話し合いで査定や社内ルール決定

IT企業のアクロクエストテクノロジーでは、従業員の査定や会社のルールを全社員が話し合って決めるという極めて珍しい形態をとっています。通常、このような決めごとは、役員クラスや部署長クラスが話し合って決めるのが一般的です。

しかし、全社員で話し合いをすることで、社内の風通しの向上、そして社員が会社に認められていると感じられる環境を生み出しています。また、この話し合いにおいては、多数決で決めることはなく、全員が結論を一致させるまで続きます。

多数決の採決では、結論が早く出るという利点があるものの、否決された側には多くの不満が残ります。社内の風通しを良くするためにも、たとえ時間がかかったとしても全員が納得するまで話し合いを続けます。

また、この話し合いで決まったルールは、社長が覆すことができないと決められています。実際に、「全社禁煙」が取り決められた際には、ヘビースモーカーであった社長自身が率先して禁煙のための行動やルールに従っていったそうです。

まとめ

従業員のモチベーションの向上やメンタルヘルスのセルフケアを促進するためにも、職場内でのコミュニケーションの活性化は必要不可欠です。コミュニケーションを活性化させるための手法は各社さまざまであり、それぞれに明確な改善効果が現れています。

自社の社内コミュニケーションの活性化を図るために、今回ご紹介した事例を試してみるだけでなく、独自の手法を検討して実践してみてはいかがでしょうか?

岡 佳伸|社会保険労務士 岡 佳伸 事務所

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