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改正育児・介護休業法の個別の意向聴取、シフト制職場でどこまで配慮が必要?
育児と仕事の両立支援の運用についてお知恵を貸していただきたく存じます。当社は福岡で365日稼働のコールセンターを運営しており、従業員は約250名です。2025年10月の育児・介護休業法改正で、子が3歳になる前の適切な時期に個別の意向聴取と配慮が義務づけられ、当社でもSVが面談を行う形で運用を始めました。ところが面談では「土日は入れない」「17時で上がりたい」といった希望が多く、受電が集中する夕方と土日のシフトが組みにくくなっています。希望を聴いても全てには応えられず、本人から「聴いただけで何も変わらない」と不満が出ることも心配です。配慮義務とは、どこまで対応すれば果たしたといえるのでしょうか。応えられない場合の伝え方や、面談内容の記録の残し方についても注意点があればご教示ください。
ななめさんの相談
福岡県/流通・小売・サービス
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
2025年10月1日施行の改正育児・介護休業法では、本人・配偶者の妊娠・出産の申出時と、子が3歳になる前の一定期間に、会社が「勤務時間帯、勤務地、両立支援制度の利用期間、業務量等の就業条件」について個別に意向を聴取し、その意向に配慮することが義務化されています。
重要なのは、「意向を聴くこと」と「希望どおりの勤務を保障すること」は同じではないという点です。厚生労働省も、聴取した意向について、配置、業務量、制度の利用期間、労働条件等を「自社の状況に応じて」配慮するものとしています。したがって、「土日は一切勤務できない」「毎日17時まで」という希望が出ても、365日稼働するコールセンターの人員配置や業務運営上、すべてを受け入れなければ直ちに違法になるわけではありません。
ただし、「シフト制だから対応できない」と一律に退けるのは避けるべきです。例えば、(1)土日勤務を月4回から月1~2回に減らせないか、(2)17時退勤を特定曜日だけ認められないか、(3)夕方の受電業務を他のスタッフと調整できないか、(4)利用可能な短時間勤務や始業時刻変更等の制度で対応できないか、などを個別に検討します。厚労省も、業務量の調整例として、可能な範囲で他の労働者への業務の割振りや業務フローの見直しを挙げています。
希望どおりにできない場合は、単に「会社都合で無理です」と回答するのではなく、例えば「土日をすべて休日とすることは、現在の要員配置上困難ですが、月○回まで減らす方法であれば調整可能です」のように、検討した内容、対応困難な理由、代替案を説明することが望ましいでしょう。「聴取→社内検討→本人への回答」という流れまで制度化すると、形式的な面談になりにくくなります。
また、面談記録は残しておくことをお勧めします。厚労省には個別の意向聴取書の参考様式もあります。 「本人の希望」「希望する期間」「育児上の事情」「会社が検討した事項」「対応可能な内容」「対応できない事項と理由」「本人への説明日」程度を記録しておけば、後日の認識相違防止にも有効です。
なお、育児事情は変化しますので、一度の面談で終了とせず、育休復帰時や制度利用中などにも必要に応じて再確認することが望ましいとされています。
シフト職場では、「全希望を受け入れる」ことではなく、「個別事情を聴き、実現可能性を具体的に検討し、可能な範囲で調整し、難しい部分は理由と代替案を説明する」運用がポイントになります。御社の場合、SVごとに判断がばらつかないよう、人事部で「意向聴取・検討・回答」の共通様式と判断基準を作っておくことをお勧めします。
以上です。よろしくお願いいたします。

