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アルバイトが厨房のやけどで健康保険を使って受診、労災への切替手順は?
店舗で起きたけがへの対応についてお尋ねします。大阪府内で飲食店を約30店舗運営する会社(従業員420名)の人事担当です。先日、ある店舗から「アルバイトが揚げ物の調理中に油で腕をやけどし、翌日に自分で皮膚科を受診した」と報告がありました。本人は健康保険証を提示して3割負担で支払っており、店長も「軽いけがなので労災にするほどではない」と考えていたようです。
当社では厨房でのやけどや、床の油で滑る転倒が年に数件起きており、これまで軽微なものは同じような扱いになっていた可能性があります。労災を使わないことが労災隠しと指摘されないか心配ですし、通院で数日休んだ場合の賃金の扱いも整理できていません。
健康保険で受診した後に労災へ切り替えるには、どのような手順を踏むことになるのでしょうか。あわせて、店舗にどこまで報告を求めるルールにすべきかもご助言いただけますでしょうか。
みなもさんの相談
大阪府/流通・小売・サービス
他の専門家からの回答
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
厨房で揚げ物の調理中に油でやけどしたのであれば、業務との因果関係が明確であり、原則として業務災害として労災保険で処理する事案です。アルバイトも正社員と同様に労災保険の対象です。「軽傷だから健康保険でよい」という取扱いにはなりません。
今回のように誤って健康保険を使用した場合は、まず本人から受診した医療機関へ「仕事中のけがだったため、健康保険から労災保険へ切り替えたい」と申し出てもらいます。医療機関側で切替えが可能であれば、業務災害の場合は原則として様式第5号を提出し、既に支払った3割の自己負担分の返還を受けることになります。
医療機関で切替えができない場合は、加入している協会けんぽや健康保険組合に業務災害であったことを申し出ます。健康保険が負担した医療費をいったん返還した後、様式第7号に事業主及び医師の証明を受け、健康保険への返納金の領収書と医療機関で支払った自己負担分の領収書を添付して、所轄労働基準監督署へ請求するのが基本的な流れです。なお、一時的な全額負担が困難な場合には、健康保険への返納完了前に労災請求できる取扱いもあります。
休業については、業務災害により療養のため働けず賃金を受けられない場合、休業4日目から労災保険の休業補償給付等の対象となります。一方、最初の3日間は待期期間となり、業務災害の場合は事業主が労働基準法上の休業補償を行う必要があります。したがって、単純な無給欠勤として処理しないよう注意が必要です。
また、「労災を使わなかったこと」だけで直ちにいわゆる労災隠しになるわけではありませんが、必要な労災手続や労働者死傷病報告を行わないことは問題となります。特に休業が発生した場合は、労働者死傷病報告の要否も確認してください。
今回を機に、店舗には「けがの程度にかかわらず、業務中又は通勤途中の負傷は当日中に本部へ報告する」「店長の判断で健康保険を使用させない」というルールを明確にすることをお勧めします。
厨房でのやけどや転倒は、軽傷に見えて後から通院や休業が必要になる場合があります。事故日時、場所、作業内容、負傷状況、目撃者、受診先、休業の有無を統一様式で本部へ報告させ、労災該当性と必要な届出は本部で判断する仕組みが適切です。
以上です。よろしくお願いいたします。

