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ドライバーに睡眠時無呼吸症候群の検査を受けさせたい、拒否や結果の取扱いの注意点
健康起因事故の防止についてご相談します。埼玉で運送と倉庫の2部門を持つ物流会社(従業員120名)の労務担当です。ドライバーは70名ほどで50代以上が半数を占めており、点呼のときに「夜あまり眠れていない」と話す社員も見受けられます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)のスクリーニング検査を会社負担で全ドライバーに実施したいと考えていますが、定期健康診断の項目ではないため、受診を義務づけてよいものか迷っています。また、プライベートに踏み込まれたくないと拒む社員が出た場合の対応や、検査結果を配車や乗務の判断に使うことの可否も気になっております。実施にあたって押さえておくべき点をご教示ください。
さんとてさんの相談
埼玉県/流通・小売・サービス
他の専門家からの回答
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人事・労務の相談室をご利用下さりありがとうございます。
■法定外検査(SAS検査)の受診義務付けについて
SASスクリーニング検査は法定健診の必須項目ではありませんが、自動車運転業務は睡眠障害による集中力低下や居眠りが重大な交通事故に直結するリスクの高い業務です。事業者は労働者に対する「安全配慮義務」および運送事業者としての安全運行管理責任を負っているため、業務上の合理的な理由に基づく受診命令は認められます。
■受診を拒否する社員が出た場合の対応
社員が受診を嫌がる主な理由はプライバシーへの懸念や検査の結果によっては解雇あるいは乗務停止にされるのではないかという不安です。そこでSAS検査を実施する目的が問題社員の排除ではなく、身体の異常を早期に発見し、治療と仕事の両立支援を行うことで、安全に長く運転業務を続けてもらためであること、またSASはCPAP等の適切な治療を行えば、症状が改善し問題なく運転業務を継続できる病気であることを説明して不安を解消します。
■検査結果を配車や乗務の判断に使うことの可否
検査の結果、要精密検査や重度の症状が疑われる場合、安全運行の観点からCPAP等の治療が軌道に乗るまでの間、長距離運航の制限や乗務の見直し(配車変更・一時的な乗務制限など)を行うことは、事業者の安全配慮義務としてむしろ必要な対応です。産業医や専門医等の「医師の意見聴取」を経ること 検査数値だけで会社(労務担当や現場管理者)が独断で乗務停止を決めるのではなく、必ず産業医や専門医の意見(就業上の措置に関する意見)を聴取した上で判断してください。
■個人情報保護とプライバシー配慮の注意点
法定外の健康検査結果は個人情報保護法上の「要配慮個人情報」に該当します。 検査実施前に「安全運行管理および就業上の配慮、健康管理の目的で会社が結果を取得・利用すること」を明示した同意書(受診および結果提供に関する同意)を各自から取得してください。なお検査結果の生のデータ(診断名や具体的な数値など)を取り扱う担当者は人事・安全衛生担当者や医療職等に限定します。 運行管理者や配車担当者等の現場管理者に対しては、病名や詳細な結果ではなく、「夜間乗務の制限が必要」「要治療のため通院配慮が必要」といった「就業上の必要な配慮内容」に加工して伝える運用を行ってください。
以上ご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。