相談内容
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106万円の壁撤廃で「シフトを減らしたい」パートが続出しそうな場合の対応策
当社は福岡でコールセンターを運営しており、受電業務の多くを主婦層のパートオペレーターが担っています(全体で約250名)。2026年10月の社会保険適用拡大で月8.8万円の賃金要件が撤廃されると知り、週20時間以上働くパートの多くが新たに加入対象になりそうです。先日社内で説明会を開いたところ、「手取りが減るならシフトを減らしたい」という声が相次ぎ、秋以降に必要な席数を維持できるか不安になっています。加入するメリットをどのように伝えれば納得してもらいやすいでしょうか。また、手取り減への配慮として会社が検討できる一般的な対応(手当や国の支援策など)や、週20時間未満へのシフト調整の申し出をどこまで認めるべきかについても、考え方を伺えますと幸いです。
ななめさんの相談
福岡県/流通・小売・サービス
他の専門家からの回答
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご認識のとおり、2026年10月には短時間労働者の社会保険加入要件のうち「月額8.8万円以上」の賃金要件が撤廃予定です。御社は約250名規模ですので、原則として週所定労働時間20時間以上、2か月を超える雇用見込みがあり、学生でないパートは加入対象となります。
まず説明会では、「保険料が引かれて手取りが減る」という点だけでなく、社会保険加入によって保障が厚くなることを具体的に説明することが重要です。
例えば、(1)厚生年金に加入することで将来の老齢厚生年金が上乗せされる、(2)一定の障害・死亡の場合には障害厚生年金・遺族厚生年金の保障がある、(3)健康保険では病気やけがで働けない場合の傷病手当金、出産時の出産手当金等の給付がある、(4)保険料は会社と本人が折半する、といったメリットがあります。
単なる「制度だから加入してください」ではなく、現在の手取り額、加入後の手取り額、会社負担保険料、将来の保障等をモデルケースで示すと理解を得やすいでしょう。
手取り減への対応としては、時給の引上げ、社会保険加入者への手当、労働時間を増やして手取り額そのものを確保する方法などが考えられます。
国の支援策については注意が必要です。従来のキャリアアップ助成金「社会保険適用時処遇改善コース」は、2026年3月末までに取組を開始した場合が対象です。2026年4月以降は、新設された「短時間労働者労働時間延長支援コース」の活用を検討することになります。社会保険加入と併せて労働時間延長や賃上げを行う場合が対象となるため、御社でも要件を確認する価値があります。
一方、「社会保険に入りたくないので週20時間未満にしてください」という希望を、会社がすべて受け入れる義務はありません。現在の雇用契約で週20時間以上と定めている場合、労働者が一方的に所定労働時間を短縮できるわけではなく、会社との合意による契約変更が必要です。
250名規模のコールセンターでは、多数の希望を無条件に認めれば必要席数を確保できなくなる可能性があります。したがって、(1)まず加入メリットと手取りへの影響を個別説明する、(2)勤務継続希望を確認する、(3)会社として週20時間未満勤務を認める人数・条件を設定する、(4)必要人員を踏まえて個別に契約変更を判断するという順序が現実的です。
特に、社会保険加入を回避する目的だけで形式的に契約時間を20時間未満として、実態として恒常的に20時間以上勤務させる運用は避けるべきです。
今回の対応は「加入対象者を減らす」ことより、社会保険に加入しても働き続けたいと思える処遇を設計することを中心に検討されることをお勧めします。
以上です。よろしくお願いいたします。

