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台風で店舗を臨時休業にした場合、シフト制アルバイトにも休業手当は必要ですか
近畿地方に台風が接近するたびに、店舗を臨時休業にするかどうかの判断に悩んでいます。大阪府内を中心に飲食店を運営する会社(従業員420名)の人事担当です。昨年は暴風警報と鉄道の計画運休を受けて夕方から数店舗を閉めましたが、確定済みシフトに入る予定だったアルバイトから「その分の給与はどうなるのか」と問い合わせがありました。会社の判断で臨時休業した場合、シフト確定済みのアルバイトには休業手当(平均賃金の6割以上)を支払う必要があるのでしょうか。また、入居する商業施設全体が休館になり営業できなかった場合は、不可抗力として支払い不要と考えてよいのでしょうか。シフトが確定する前の日の扱いと併せて、基本的な考え方を知りたいです。
みなもさんの相談
大阪府/流通・小売・サービス
他の専門家からの回答
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
結論として、シフト確定済みのアルバイトを休ませた場合でも、台風だから一律に休業手当が不要となるわけではありません。 労基法26条の「使用者の責に帰すべき事由」に該当するかを、休業の原因・状況ごとに判断します。シフト制労働者にも同条は適用されます。
まず、店舗や設備に被害がなく営業自体は可能であるものの、「台風が接近しているから念のため閉店する」「客数減少が予想されるため早めに閉店する」と会社が経営判断で休業した場合には、一般的には使用者側の事情による休業と評価される可能性が高く、確定済みシフトについて平均賃金の60%以上の休業手当を支給する方向で考えるのが安全です。
これに対し、台風による浸水・停電等で店舗設備が使用不能となった場合など、(1)原因が事業の外部から発生し、(2)通常の経営者として最大限の注意を尽くしても休業を避けられなかった、という「不可抗力」に該当すれば、休業手当の支払義務はありません。厚労省も、台風等で施設・設備が直接被害を受けたケースについて、原則として不可抗力となり得るとの考え方を示しています。
ご質問の商業施設全体が休館した場合も、「施設が休館した=自動的に休業手当不要」ではありません。休館の原因、会社が回避できた可能性、他店舗での勤務等の代替措置が可能だったかなどを総合的に判断します。施設側が台風・交通遮断等を理由に営業を禁止し、テナント側では回避する余地が実質的になかった場合には、不可抗力と認められる可能性は高くなるでしょう。不可抗力は個別具体的に判断されます。
また、鉄道の計画運休だけで直ちに不可抗力となるわけでもありません。 店舗自体は営業可能である場合、営業時間変更、他店舗勤務等によって休業を回避できなかったかも検討しておくことが望まれます。
一方、シフト確定前については考え方が異なります。本来の「シフト制」で、労働契約上も具体的な労働日がシフト確定によって初めて決まる仕組みであれば、まだ勤務日となっていない日について、直ちに労基法26条の休業手当が発生するとは通常考えにくいでしょう。ただし、会社が一方的にシフトを減らせるとは限りません。労働契約で最低勤務日数・時間数を定めている場合や、従来の勤務実績等から一定の勤務が予定されている場合には別途検討が必要です。厚労省もシフトの作成・変更ルールや最低限の勤務日数等を労使であらかじめ合意しておくことを推奨しています。
多店舗企業では、「警報発令」「計画運休」「施設休館」「会社独自判断」等に分けた臨時休業基準と休業手当の取扱いをあらかじめ整理し、全店舗で統一運用することをお勧めします。
以上です。よろしくお願いいたします。