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応対件数に応じたインセンティブ手当、残業代の計算基礎に含めますか?
賃金制度の見直しについてお尋ねします。福岡のコールセンター(従業員約250名)で人事労務を担当しています。当社では受電件数や応対品質の評価に応じて、月ごとに数千円から2万円程度のインセンティブ手当をオペレーターに支給しています。定着率を上げる狙いで数年前に導入したもので、金額は毎月変動します。先日、残業代の計算方法を社内で点検した際、この手当を割増賃金の単価に含めていないことに気づきました。ほかに家族手当と通勤手当も除外しています。毎月変動する手当を残業代の計算基礎に含める必要があるのでしょうか。含めるとすれば毎月の単価をどのように計算するのか、また過去にさかのぼった精算が必要になるのかについても、考え方をご教示いただけますと幸いです。
ななめさんの相談
福岡県/流通・小売・サービス
他の専門家からの回答
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
結論として、ご質問のインセンティブ手当は、原則として割増賃金の算定基礎に含める必要があると考えます。厚生労働省資料でも、算定基礎から除外できる賃金は限定されています。
割増賃金の算定基礎から除外できる賃金は、家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金に限定されています。
したがって、手当の名称が「インセンティブ手当」であることや、支給額が毎月変動することだけを理由として、割増賃金の算定基礎から除外することはできません。
ご質問の手当は、毎月の受電件数や応対品質の評価に応じて数千円から2万円程度を支給するものですので、毎月の労働の成果等に対する賃金と考えられ、原則として算定基礎に含める必要があるでしょう。
一方、家族手当及び通勤手当については、法令上の除外賃金に該当すれば、従来どおり除外できます。ただし、名称だけではなく、実際の支給基準によって判断します。
計算方法については、インセンティブ制度の設計を確認する必要があります。
例えば、毎月の評価結果によって「A評価1万円、B評価5千円」のように月額で手当額が決まる制度であれば、基本給等と合わせて1時間当たりの賃金額を算出する方法が基本となります。月によって所定労働時間数が異なる場合は、原則として1年間における1か月平均所定労働時間数を用います。
これに対し、受電1件につき一定額など、実質的に出来高払制として設計されている場合には計算方法が異なります。出来高給部分については、その賃金算定期間の出来高給総額を同期間の総労働時間数で除して1時間当たりの金額を求め、時間外労働について必要な割増部分を加算します。
したがって、まずインセンティブ手当の支給規程と計算式を確認し、「月額手当」なのか「出来高給」なのかを整理することをお勧めします。
過去に算定基礎へ含めるべき手当を除外していた場合には、割増賃金の不足が生じている可能性があります。現在、賃金請求権の消滅時効は当分の間3年とされていますので、原則として過去3年分について不足額を確認し、必要に応じて精算することが適切です。
対象者が多い場合には、まず直近数か月分について正しい計算方法で試算し、差額の規模を把握したうえで、過去分の再計算を進めると実務上対応しやすいでしょう。
特に今回のポイントは、「毎月金額が変わるから除外できるわけではない」という点です。また、応対件数連動部分が出来高給に当たる場合は通常の月額手当とは計算式が変わりますので、制度内容を確認して区別するのが安全です。
以上です。よろしくお願いいたします。

