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労務・法令遵守
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練習用ウィッグの代金

美容室でカットの練習に使うウィッグの代金について教えてください。スタッフは8名で、アシスタントの子たちは練習でウィッグをたくさん使います。1つ数千円するので、これまでお店が買ったものを、本人のお給料から少しずつ引いてきました。知り合いのお店もそうしていると聞いていたのですが、お給料から勝手に引いてもよいのか、今になって心配になっています。

くるみさんの相談

岡山県/流通・小売・サービス

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご質問のケースでは、「ウィッグ代をスタッフに負担させること」と「その代金を給与から天引きすること」は分けて考える必要があります。特に給与からの控除には労働基準法第24条の問題があります。
結論から申し上げますと、お店が購入した練習用ウィッグの代金を、会社の判断だけでスタッフの給与から差し引くことは避けるべきです。
労働基準法第24条では、賃金はその全額を労働者に支払うことが原則とされています。税金や社会保険料など法令に基づくもの以外を給与から控除する場合には、原則として、労働者の過半数で組織する労働組合、これがなければ労働者の過半数代表者との書面による労使協定が必要です。
したがって、「他の美容室でも行っている」「本人もウィッグを使っている」という理由だけで、当然に給与から控除できるものではありません。
一方、ウィッグ代そのものをスタッフに負担してもらうことが、すべて禁止されているわけではありません。例えば、本人が自主的な練習のために自分で購入するものについて、本人負担とすることは考えられます。
しかし、お店がカット技術の習得を業務上求め、その練習への参加を指示し、一定数のウィッグの使用を事実上義務付けているような場合には事情が異なります。業務上必要な教育訓練のための費用として、会社が負担することが適切な場合があります。特に、会社指定のウィッグを購入させ、その費用を一律に給与から控除するような運用は慎重に検討すべきでしょう。
今後も本人負担とする場合には、まず「会社が負担する練習」と「本人が自主的に行う練習」を整理し、ウィッグ代の負担ルールを明確にすることをお勧めします。
さらに給与から控除するのであれば、賃金控除に関する労使協定を締結し、「練習用ウィッグ購入代金」など控除する項目を具体的に定めておく必要があります。労使協定があれば何でも控除できるわけではなく、購入内容や金額が明確で、本人が負担すべきことが明らかなものとする必要があります。
なお、これまで労使協定を締結せずに給与から控除していたのであれば、過去の控除状況を一度確認し、必要に応じて所轄の労働基準監督署又は専門家へ相談したうえで、返金を含めた対応を検討されることをお勧めします。
厚生労働省も、食事代、社内商品購入代金などを給与から控除する場合には賃金控除に関する労使協定が必要であり、協定があっても「事理明白なもの」に限られるとしています。
以上です。よろしくお願いいたします。

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