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トラックの車内カメラで常時録画、ドライバーの同意や規程整備はどこまで必要?
安全対策と従業員のプライバシーの兼ね合いについてご相談です。埼玉で運送業を営む会社(従業員120名)で労務を担当しています。荷主から安全管理の強化を求められたこともあり、前方だけでなく運転席側も撮影するドライブレコーダーへの入れ替えを検討しています。記録は事故時の検証だけでなく、脇見やスマートフォン操作の確認、安全運転評価にも活用したいと考えているのですが、ドライバーからは「一日中監視されているようでつらい」との声が上がっています。常時録画を導入するにあたり、本人の同意は必要でしょうか。就業規則や社内規程にどこまで定めておくべきか、注意点を教えてください。
さんとてさんの相談
埼玉県/流通・小売・サービス
他の専門家からの回答
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
結論として、運転席を常時撮影すること自体が直ちに違法となるものではありません。ただし、事故検証だけでなく安全運転評価にも利用するのであれば、目的、閲覧者、保存期間等を明確にした運用が重要です。個人情報保護委員会も、従業員のモニタリングについて、目的を特定して社内規程等に定め、従業員に明示することなどを求めています。
運転席を撮影するドライブレコーダーの導入について、ドライバー全員から個別に同意書を取得することが常に法律上必須というわけではありません。
もっとも、顔や行動が識別できる映像は個人情報に該当し得ます。また、常時録画は従業員に相当の心理的負担を与える可能性がありますので、会社が一方的に導入するのではなく、必要性と運用方法を十分に説明し、意見を聴いたうえで導入することが望ましいでしょう。
特に今回の目的は、事故原因の確認だけでなく、脇見運転、スマートフォン操作の確認、安全運転評価にも使用するとのことです。この場合、「安全管理のため」とだけ説明するのではなく、具体的な利用目的をあらかじめ明示することが重要です。
社内規程には、少なくとも次の事項を定めることをお勧めします。
1.撮影目的
事故等の検証、安全運転指導、法令違反や危険運転の確認等
2.撮影範囲
前方、運転席、音声録音の有無等
3.映像を確認できる者
安全運転管理者、運行管理者、人事責任者等に限定
4.保存期間と廃棄方法
5.第三者への提供の条件
6.安全運転評価や指導、懲戒等に使用する場合の取扱い
7.映像の持出し、私的利用、目的外利用の禁止
個人情報保護委員会も、従業員をモニタリングする場合には、目的を特定して社内規程等に定めて明示すること、責任者と権限を定めること、実施ルールを策定すること等を示しています。
また、国土交通省も事業用自動車のドライブレコーダーについて、運転者のプライバシーへの配慮が必要であり、映像を確認する場合を指導監督に使用する場合に限定するなどの工夫を示しています。
したがって、常時録画する場合でも、「管理者が日常的に一日中ライブ映像を監視する」という運用ではなく、事故、危険運転の検知、定期的な安全指導等、映像を確認する場面を必要な範囲に限定する方が適切です。
さらに、休憩中まで撮影する必要があるのか、音声まで常時録音する必要があるのかについても、目的との関係で検討してください。
安全確保という会社の責任とドライバーのプライバシーの双方を踏まえ、「撮影すること」以上に「誰が、いつ、何のために見ることができるのか」を明確にすることが重要と考えます。
以上です。よろしくお願いいたします。

