相談内容
投稿
半休の時間の決め方
半日の有給休暇の扱いで社員から不満が出ています。当社は従業員50名のIT企業(東京)で、所定は9時から18時、休憩が12時から13時です。いまは午前半休なら13時出社、午後半休なら12時退社にしているのですが、そうすると午前は3時間、午後は5時間で、同じ半日なのに差があって不公平だと言われました。4時間ずつに分けたほうがいいのか、でもそうすると休憩時間の扱いがややこしくなる気がします。半休は会社が自由に決めてよいものなのか、何か決まりがあるのか分かっていません。ほかの会社ではどう決めていることが多いのかも知りたいです。
おちゃっぱさんの相談
東京都/IT・インターネット
他の専門家からの回答
投稿
実は労働基準法には年次有給休暇(以下年休と書きます)の半日取得単位についての記載(定義)はありません。これは年次有給休暇とは原則として1日単位(0時~24時)での取得であり、法律制定当時は半日単位での取得が想定されておらず、法律としてはそのまま手付かずの状態が続いているからです。しかし就業規則にはその取得単位(1日なのか、半日なのか、1時間なのか、半日とすれば午前半休と午後半休の時間帯)を明記しておかなければなりません。
法律制定当時(昭和22年)の法定労働時間は週48時間でしたが、昭和63年には46時間、平成3年に44時間となり、その3年後の平成6年に40時間となり、今日に至ります。その過程で土曜日が半日出勤とされ、土曜日を全て休むために年休の半日取得単位が多く利用された労働慣行が現在の半日年休として残っている訳です。しかし法律は改正されておらず、実際に現在でも年休の取得単位を1日としたままの企業もあります。要するに年休の取得単位は法律ではなく、労使の話し合いを経て自由に決めて良いものなのです。
始業・終業時刻は企業の事業所、事業場により様々です。今でこそ労働時間管理ツールの普及と柔軟な運用、他の法律(育児・介護休業法では半日取得、1時間単位取得が規定されている)、国内産業構造の変化により、取得単位が1時間といったケースも増えています。しかし製造業が主体であった時代は、生産現場の多くは8時始業だったので午前と午後の所定労働時間が同じ長さで問題はありませんでしたが、本社や営業部門は9時始業が多く、始業から所定労働時間の1/2の時間を午前半休とする(その後昼休みをはさんで午後始業から所定労働時間の1/2を午後半休とする)と、12時から13時の休憩と取る人と取らない(取れない)人が混在して、生産現場主体であった企業としては合理性に欠け収まりが悪いとされ、昼休みまでを午前半休、昼休み後を午後半休とする労働慣行が広く普及していました。
これは一見不公平のようですが、良く考えると半休取得には通常の全日取得とは違い、午前または午後だけに休まねばならない用事があるからであって、単に損をしたくないのであれば午後半休ばかり取得すれば良いだけのことです。
それでもなお不公平感が残るようでしたら、労使協定を締結して取得単位を1時間とすることをお勧めします。育児・介護休業法に定める休暇は1時間単位での取得を請求されたらこれを拒めないのですから、年次有給休暇も同様に扱うこととされては如何でしょう。年間5日分を枠として運用するのですが、今日ではそれに対応した管理ツールも広く安く出回っていますので、特段の問題はないものと思料致します。但し現在の法律では1時間単位の年休取得は年5日取得義務の積算対象となならない点に注意して下さい。(1時間単位の取得は年休本来の法的趣旨である「法定休日以外にも心身を十分に休める日を労働者の最低の権利として1日単位で認める」から外れるものとされています。半日取得は取得積算対象ですが、早晩法改正により1時間取得も積算対象になると言われています。)

