相談内容

福利厚生
解決済み

投稿

安全靴や防寒着の費用は従業員負担にできる?作業服規定と給与天引きの注意点

衣替えの時期に合わせて作業服の運用を見直しており、ご相談します。埼玉で運送と倉庫を営む物流会社(従業員120名)の労務担当です。当社では制服の上着は会社貸与ですが、安全靴は各自で購入してもらい、冬場の防寒着も自己負担としてきました。倉庫は朝晩の冷え込みが厳しく、パートの方から「会社で用意してほしい」との要望が出ています。業務に必要な物品の費用を従業員負担とすることに問題はないのでしょうか。また、貸与品を退職時に返却しない場合に代金を給与から差し引くことの可否や、パート従業員の時給と最低賃金との関係で気をつける点があれば、お教えいただけますと助かります。

さんとてさんの相談

埼玉県/流通・小売・サービス

自社の場合も専門家に
相談してみませんか?

この相談内容を参考に、自社の状況に合わせて
質問できます。

この内容をもとに相談する

専門家からの回答

山口 光博のプロフィール画像

山口 光博

リモートワークスコンサルティング合同会社

投稿

人事・労務の相談室をご利用くださりありがとうございます。
いくつかのご質問を頂戴しておりますので次のとおり回答いたします。

1. 作業服・防寒着の費用負担と就業規則の明示
安全靴や防寒着等の備品を従業員に自己負担とさせる運用自体は直ちに違法ではありません。ただし、労働基準法第89条第1項第5号に基づき、「労働者に作業用品等の負担をさせるべき事項」は就業規則(または作業服規定)への明記が法的要件となります。会社貸与と個人負担の範囲を明確に規定し、曖昧さをなくすことがトラブル防止に不可欠です。

2. パート従業員の時給と最低賃金との関係
(1)各自で購入する場合: 従業員が直接購入する場合、賃金からの控除(天引き)ではないため、最低賃金法第4条違反の直接の問題は生じません。ただし、自己負担による実質的な手取り低下が求人や定着に及ぼす影響には配慮が必要です。

(2)給与天引き(賃金控除)する場合: 代金を給与から控除する場合は、労基法第24条(全額払いの原則)に基づき労使協定の締結が必要です。なお、最低賃金の適否判定は「控除前の支給総額」で行うため、控除後の手取りが最低賃金を下回っても直ちに同法違反とはなりませんが、過度な天引きは避けるべきです。

3. 退職時の貸与品未返却と給与差し引き(相殺)の可否
退職時に貸与品が返却されない場合でも、代金を一方的に給与から相殺・差し引くことは原則禁止されています(労基法第24条「全額払い原則」、第16条「賠償予定の禁止」)。
事前に控除協定や同意書があっても、最高裁判例上、労働者の完全な自由意思に基づく合意と認められない限り無効となります。給与からの控除は行わず、退職時の返却確認を徹底し、未返却時は別途請求書を発行して手続きを行うのが安全です。

4. まとめ
費用負担の規定化により法的対応は可能ですが、倉庫内の冷え込み対策やパート従業員の確保・定着の観点からは、会社側での一部購入補助や防寒着の常備など、安全衛生上の配慮を検討されることが望ましい運用といえます。

以上雑駁な回答ですがご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

自社の条件ではどうなる?
専門家に個別相談できます

  • 自社の状況に合わせた具体的なアドバイス
  • 実務に詳しい専門家が回答
  • 匿名で相談できるから安心
自社について相談する

投稿

安全靴・防寒着の従業員負担は一律に違法ではありません。ただし、安全確保に必要な措置は会社の責任であり、費用負担の定めだけ...

投稿

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご質問の安全靴や防寒着の費用負担については...

活躍している
専門家ランキング