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忘年会や店舗の歓送迎会は労働時間?参加の強制と会社負担・労災の注意点
年末に向けた社内行事の扱いについて質問いたします。大阪で飲食店を展開する会社(従業員420名)で人事を担当しています。当社では例年12月に店舗ごとの忘年会を開催し、費用の半分程度を会社が補助しています。店長が出欠を取りまとめる形のため、アルバイトから「参加は強制ですか」「その時間の時給は出ますか」と聞かれることが増えてきました。また昨年は、忘年会の帰り道で転倒してけがをしたスタッフがおり、労災にあたるのか判断がつかないまま曖昧に処理してしまいました。会社が費用を負担する懇親会が労働時間にあたるかどうかの判断基準と、参加中や帰宅途中のけがが業務上と扱われる場合の考え方、あわせて運営面での注意点を教えてください。
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専門家からの回答
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人事・労務の相談室をご利用くださりありがとうございます。
結論から申し上げますと、忘年会や歓送迎会などの懇親会は、参加が強制されている場合や業務上の要請が認められる場合に限り労働時間とみなされ、それらの行事に参加中に、それらの行事に起因して傷病に遭った場合は業務災害(労災)として扱われます。一方で貴社の懇親会等があくまでも自由参加であり、参加しないことによる不利益がない場合は私的な行事として労働時間や労災には該当しません。
■労働時間にあたるかどうかの判断基準
懇親会が労働基準法上の労働時間に該当するか否かは、参加について使用者からの指揮命令下に置かれていたかどうかにより客観的に判断されます。店長や上司からの明示的な指示のほか、欠勤扱いにされる、人事評価や賃金で不利益を受けるなど実質的な参加強制がある場合は指揮命令下にあるとみなされ、労働時間となります。
一方で、参加・不参加が完全に自由であり、不参加による不利益も生じない状況であれば、会社から費用補助が出ていたとしても私的行事にとどまり、労働時間には該当しません。費用補助の有無自体は労働時間性を決定づける要素ではありません。
■参加中および帰宅途中のけがにおける労災の考え方
参加中の事故が業務災害と認められるためには、業務遂行性と業務起因性の双方が満たされる必要があります。業務命令として強制参加させた忘年会であれば事業主の支配下・管理下にあるとみなされ、その場での事故やけがは業務災害として扱われる可能性が高くなります。しかし自由参加の忘年会であれば事業主の支配管理下を離れた私的な行為となるため、参加中のけがは業務災害になりません。
また帰宅途中の事故(通勤災害)については、就業との関連性が求められます。強制参加の忘年会終了後に合理的経路で帰宅する途中の事故であれば通勤災害の対象となり得ますが、自由参加の忘年会の場合は就業との直接的な関連性が失われているため、帰宅途中の事故であっても通勤災害とは認められません。
■店舗運営における留意事項
会社が費用を補助する行事であっても、従業員に対して「参加は任意であり、不参加によって利益や不利益が生じることは一切ない」旨を周知徹底することが重要です。店長が出欠を取りまとめる際には、職位上の圧力が生じないよう配慮し、出欠の意思確認を明確に行う必要があります。
長文となりましたがご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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