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入社時の健康診断
入社するときの健康診断について教えてください。都内でSaaSを提供している会社で労務を担当しており、従業員は50名です。これまでは内定を出した人に「3か月以内に受けた健康診断の結果があれば出してください」とお願いしていて、ない人には特に何もしていませんでした。先日、前職を辞めてから半年ほど空いていた方が入社して、健康診断を受けていないことに後から気づきました。入社時の健康診断は会社が必ず受けさせないといけないものなのでしょうか。その場合、費用は会社持ちなのか本人持ちなのか、入社前に受けてもらうのと入社後に受けてもらうのではどちらがいいのかも迷っています。
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専門家からの回答
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人事・労務の相談室をご利用くださりありがとうございます。
■雇入れ時健康診断の義務と対象者
事業者は、常時使用する労働者を雇い入れる際、医師による健康診断を実施することが労働安全衛生規則第43条により義務付けられています。常時使用する労働者とは、期間の定めのない雇用や1年以上使用予定の正社員のほか、週の所定労働時間が正社員の4分の3以上の短時間労働者が該当します。雇入れ時の健康診断は、入職後の適正配置や健康管理を目的とするものであり、会社が必ず受けさせなければならない法的な義務です。
■受診費用および受診時間の取り扱い
労働安全衛生法等に基づき事業者に実施が義務付けられている健康診断の費用は、当然に事業者が負担すべきものとされています。したがって、受診費用を本人負担とすることはできません。なお、受診に要した時間に対する賃金の支払いについては、一般健康診断は業務遂行との直接の関連性がないため当然に賃金支払義務が生じるものではありませんが、従業員の健康確保や事業の円滑な運営の観点から、厚生労働省の通達等により、受診時間の賃金も会社が負担することが望ましいとされています。
■実施時期の考え方(入社前と入社後)
雇入れ時の健康診断は、雇い入れる「際」に行うものであり、入社前・入社後のいずれで実施しても差し支えありません。ただし、入社前に受診してもらう場合であっても、採用選考の判断材料として健康診断を実施することは認められておらず、採用決定・内定後の適正配置等を目的として行う必要があります。実務上は、内定後から入社直前までの間に受診を案内するか、入社後すみやかに受診させる運用が一般的です。なお、雇い入れ前3か月以内に医師による健康診断を受け、その結果を証明する書面を本人が提出した場合は、重複する検査項目を省略することが認められています。
■未受診者への実務対応
前職退職から期間が空いており、直近3か月以内の健診結果がない従業員については、会社が費用を負担した上で速やかに雇入れ時健康診断を受診させてください。放置した場合は労働安全衛生法違反となり、50万円以下の罰金対象となるリスクが生じます。また、安全配慮義務の観点からも、健康状態を把握しないまま業務に従事させることは法的なリスクとなります。今後は「3か月以内の結果提出がない場合は入社時(または入社直後)に会社指定の医療機関で受診させる」という社内フローを整備することを推奨します。
以上、長文となりましたがご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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