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労務・法令遵守
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賃金台帳とは何ですか

お恥ずかしいのですが、賃金台帳というものを作っていません。学習塾(従業員12名)で給与計算を手作業でしています。毎月、エクセルに名前と支給額を打ち込んで振り込んでいるだけです。先日、知り合いの事務の方から「台帳はちゃんとある?」と聞かれ、何のことか分かりませんでした。小さな会社でも必要なものなのでしょうか。

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井上 久

井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
賃金台帳とは、従業員一人ひとりについて、毎月の給与の計算内容や労働時間、控除額などを記録する帳簿のことです。
結論から申し上げますと、従業員12名の学習塾であっても、賃金台帳を作成する必要があります。
1.賃金台帳の作成義務について
労働基準法第108条では、使用者に対して、事業場ごとに賃金台帳を作成し、賃金支払の都度、必要事項を記入することを義務づけています。
この義務は会社の規模に関係なく、従業員が1名でもいれば適用されます。
また、正社員だけでなく、パートやアルバイトの講師についても作成が必要です。
2.賃金台帳に記載する事項
労働基準法施行規則第54条により、一般の従業員については、主に次の事項を記載します。
(1)従業員の氏名
(2)性別
(3)賃金計算期間
(4)労働日数
(5)労働時間数
(6)時間外労働、休日労働、深夜労働の時間数
(7)基本給、各種手当などの種類別の金額
(8)所得税、社会保険料などの控除項目と金額
例えば、学生アルバイト講師についても、授業を担当した時間だけでなく、会社の指示による授業準備、報告書作成、研修などの労働時間を適切に把握することが重要です。
3.エクセルで作成してもよいのでしょうか
賃金台帳は、必ずしも専用の給与計算ソフトを使用する必要はありません。
エクセルで作成しても問題ありません。
現在使用されているエクセルに、労働日数、労働時間数、基本給、各種手当、控除額などの項目を追加すれば、賃金台帳として活用することも可能です。
ただし、従業員ごとの給与計算内容が確認でき、必要に応じて印刷できるようにしておくことが大切です。
4.保存期間について
労働基準法第109条では、賃金台帳などの労働関係書類について5年間の保存が定められています。
ただし、現在は経過措置により3年間の保存で差し支えありません。
賃金台帳の保存期間は、最後の記入日を起算点とし、賃金の支払期日がそれより遅い場合には、その支払期日から起算します。
5.今後の対応について
まずは、現在の給与計算用エクセルを確認し、不足している項目を追加することから始めてください。
また、賃金台帳と併せて、労働者名簿や出勤簿なども整備しておく必要があります。
なお、給与明細書と賃金台帳は別のものです。給与明細を従業員に渡していても、それだけで賃金台帳の作成義務を果たしたことにはなりません。
小規模な学習塾でも、賃金台帳は適正な給与計算を確認するための重要な帳簿です。
今からでも整備を始め、過去の記録についても、確認できる範囲で正確に整理されることをお勧めいたします。
以上です。よろしくお願いいたします。

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