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シフト制でお盆や年末年始に有休希望が集中、時季変更権はどこまで認められる?

シフト制で土日祝も稼働するコールセンター(従業員約250名)の人事労務を担当しております。今年のお盆は年次有給休暇の希望が特定の日に集中し、必要な人員を確保するための調整に大変苦労しました。年末年始も同様の状況が予想されます。希望者全員に休まれると業務が回らない日が生じるのですが、時季変更権はどこまで行使してよいのでしょうか。「人手が足りない」という理由だけで足りるのか、行使の前に会社として尽くすべき対応(代替要員の手配や希望日の調整など)があるのか、シフト制職場での一般的な考え方と運用上の注意点を知りたいです。

ななめさんの相談

福岡県/流通・小売・サービス

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
年次有給休暇は、原則として労働者が指定した日に与えなければなりません。ただし、その日に休暇を与えることが「事業の正常な運営を妨げる場合」には、会社は時季変更権を行使して別の時季に変更することができます(労基法39条5項)。厚生労働省も、同一期間に多数の労働者が休暇を希望し、全員への付与が困難な場合を時季変更権が問題となる例として示しています。
したがって、お盆や年末年始に年休希望が集中し、全員を休ませるとコールセンターとして必要な電話対応体制を維持できない場合には、時季変更権を行使できる可能性があります。
もっとも、単に「人手不足だから」「繁忙期だから」というだけで当然に認められるものではありません。「事業の正常な運営を妨げるか」は、事業場の規模・業務内容、本人の担当業務、繁閑、代替要員配置の難易度、労働慣行等を踏まえ、個別・具体的・客観的に判断されます。
特に250名規模の職場では、会社側にも相応の調整努力が求められると考えた方が安全です。例えば、
(1)事前に年休希望を早めに募集する
(2)希望が集中した場合は、本人同士の任意の調整を促す
(3)管理者・他チームからの応援、勤務シフトの調整等を検討する
(4)それでも必要人員を確保できない場合に時季変更権を行使する
という順序が望ましいでしょう。
また、誰の年休を変更するかについて、上司の主観で決めることは避けるべきです。「先着順」「前年の年末年始勤務者を優先」「抽選・ローテーション」など、あらかじめ公平で客観的なルールを定め、従業員に周知しておくことをお勧めします。
なお、シフト作成前だから年休を受け付けず、年休希望日を最初から勤務日にしないという運用にも注意が必要です。シフト制であっても年休取得を不当に制限することはできません。厚生労働省も2026年6月にシフト制労働者の年休に関する留意事項を改訂しています。
実務上は、年末年始について「最低必要配置人数」「年休希望の申出期限」「希望集中時の調整方法」「時季変更権を行使する場合の判断基準」を事前に明文化しておくとよいでしょう。
結論として、希望者全員を休ませれば客観的に業務運営が困難となり、会社が合理的な人員調整を尽くしても回避できない場合には、時季変更権の行使は可能と考えます。ただし、恒常的な人員不足を時季変更権によって補う運用にならないよう注意が必要です。
以上です。よろしくお願いいたします。

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