相談内容
投稿
職人の冬のボーナス
冬のボーナスのことで、社長と話がまとまらずにいます。新潟で内装工事をしている会社(従業員60名)で総務と経理をしています。事務の社員には毎年夏と冬に少しずつ賞与を出していますが、日給の職人さんには昔から出したことがありません。年末に社長が気持ちとして現金を渡すことはあったようですが、それも人によってまちまちだったと聞いています。最近、若い職人から「事務の人だけボーナスがあるのはおかしい」という声が出ていると、現場の班長から言われました。そもそもボーナスは必ず出さないといけないものなのでしょうか。日給の人に出さないことが何か問題になるのか、判断がつきません。出すとしたら、何を決めておけばいいのかも教えていただけるとありがたいです。
あさぎりさんの相談
新潟県/建設・不動産
自社の場合も専門家に
相談してみませんか?
この相談内容を参考に、自社の状況に合わせて
質問できます。
専門家からの回答
投稿
人事・労務の相談室をご利用くださりありがとうございます。
結論から申し上げますと、賞与の支給は法律上の義務ではなく、日給制の職人さんに支給していないこと自体が直ちに法的違反となるわけではありません。ただし、正社員(事務員)に支給している一方で日給の職人に支給しない扱いが「不合理な待遇差」とみなされた場合、パートタイム・有期雇用労働法違反の問題が生じる可能性があります。
■賞与の法的性質と支給義務の有無
賞与は労働基準法において支給が強制されているものではありません。就業規則や労働契約などに支給基準や算定方法が明確に定められて初めて支給請求権が発生する賃金です。したがって、就業規則等に職人さんへの賞与支給の規定がなく、支給の約束もなされていないのであれば、賞与を支給しないこと自体は直ちに労働基準法違反とはなりません。また、年末に社長が任意で現金を渡していたとしても、支給基準や算定方法が未確定であり一時的・恵与的に支払われていたものであれば、法的権利としての賞与とは解釈されません。
■日給職人へ支給しないことの法的リスクと同一労働同一賃金
法律上の最大の留意点は、正社員との間の待遇差に関する問題です。雇用形態が有期雇用労働者やパートタイム労働者、あるいは日給制の契約社員である職人さんと、無期雇用の正社員事務員との間で賞与の有無に差を設ける場合、パートタイム・有期雇用労働法第8条(不合理な待遇の禁止)に配慮する必要があります。
同条では職務内容や職務内容・配置の変更範囲、その他の事情を考慮し、不合理な待遇差を設けることを禁止しています。事務員と職人さんでは職務内容や役割、人材活用の仕組みが大きく異なるケースが一般的であるため、その役割や責任の違いに応じた合理的な理由を明確に説明できる状態であれば、賞与の不支給が不合理な差別と判定されるリスクは限定的ですが、現場の不満を放置するとモチベーション低下や離職につながるリスクがあります。
■今後賞与や一時金を導入する場合の決定事項
もし社長と協議の上で日給の職人さんにも支給や処遇改善を行う方向で取りまとめる場合は、トラブル防止のため就業規則(賃金規程)に支給ルールを明文化することが不可欠です。具体的には、対象者の範囲、算定対象期間と支給日、算定基準、支給日に在籍していることを条件とする「在籍専一要件」の有無、業績悪化時に支給を延期または不支給とし得る旨の業績連動条項などを定めておく必要があります。
また、正社員の賞与制度とは別に「精勤手当」や「業績達成一時金」といった日給制になじむ手当や一時金制度として整備することも実務上の選択肢となります。
以上、長文となりましたがご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
自社の条件ではどうなる?
専門家に個別相談できます
- 自社の状況に合わせた具体的なアドバイス
- 実務に詳しい専門家が回答
- 匿名で相談できるから安心




