相談内容
投稿
インフルエンザで休んだ日
これから寒くなると毎年インフルエンザで休む人が出るので、今年はその前に扱いを決めておきたいと思っています。都内のIT企業(従業員50名)で労務をしています。去年は、インフルエンザで休んだ日を有給にした人もいれば欠勤にした人もいて、人によってバラバラでした。会社として「何日は出社しないで」と言った場合は、有給を使わせてはいけないのでしょうか。また、うちは在宅でも仕事ができるので、熱が下がったら家で働いてもらうのはありなのか、それとも休ませないといけないのかも迷っています。本人が「家ならやれます」と言ってくれた場合でも、会社としては止めたほうがいいのでしょうか。
おちゃっぱさんの相談
東京都/IT・インターネット
自社の場合も専門家に
相談してみませんか?
この相談内容を参考に、自社の状況に合わせて
質問できます。
専門家からの回答
投稿
人事・労務の相談室をご利用くださりありがとうございます。
結論から申し上げますと、会社命令による自宅待機については年次有給休暇(以下、年休)を強制することはできず休業手当等の支払いが必要となる一方、本人の自由な意志による事後的な年休振替の請求は有効であり、また回復後の在宅勤務については職務遂行が可能であり本人の真意に基づく同意があれば実施可能です。
■「会社都合の出勤停止」における年休と欠勤の取り扱い
労働基準法の年次有給休暇の時季指定権(いつ取得するか)は原則として労働者に与えられています。会社がインフルエンザ感染拡大防止などの安全配慮義務や経営上の判断から特定の労働者に出勤停止をと指示・命じた場合、それは使用者(会社)側の都合による休業にあたりますので、会社が命じた不就労日に対して、会社側から一方的に年休を充当させたり指定したりすることはできません。
このような会社の都合による休業については、労働基準法第26条に基づき平均賃金の6割以上の休業手当を支払う義務が生じます。 ただし、会社から休業を命じられた際、休業手当よりも年休手当を充当する目的で、労働者が会社に対して「その日を年休として取り扱ってほしい」と請求し、これについて会社が同意した場合は、自宅待機(休業)を年次有給休暇に振り替えることが可能です。
■解熱後の在宅勤務(テレワーク)の可否と留意点
インフルエンザの発症後、熱が下がり本人の体調が回復した段階で本人が自発的に在宅勤務を申し出た場合、これを禁ずるような法令はありません。 就業禁止措置(安全衛生法第68条や会社の就業規則に基づく就業禁止)は、病勢の悪化防止や出社による他者への感染予防を目的としています。そのため、医師から就業許可が出ている、あるいは本人の体調が十分に回復しており、自宅で感染拡大のリスクなく通常業務を行える状態であれば、在宅で労働を提供させ、それに対して通常賃金を支払う対応に何ら問題はありません。
なお、注意すべき点は、会社側から「熱が下がったなら在宅で働きなさい」と無理に業務を強制・指示することです。病後で十分な休養が必要な時期に会社主導で業務を行わせると、安全配慮義務違反(労働契約法第5条)に問われるリスクが生じますので、あくまでも「本人の体調回復」と「本人の真意による希望」を前提とし、業務負荷を調整した上で認める判断が求められます。
■実務におけるルール統一のポイント
去年まで人によって扱いがバラバラであった原因は、会社都合の命令と本人の希望による申請の整理が不十分だった点にあります。 今後のルールとしては、「会社から出勤停止を指示した期間は原則として休業扱いとするが、本人が希望した場合は年休の取得を認める」こと、そして「解熱後に本人の申し出があり会社が承認した場合は在宅勤務を認める」という運用基準を社内で明確に周知・共通認識化しておくことが望まれます。
回答は以上となりますが、ご参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
自社の条件ではどうなる?
専門家に個別相談できます
- 自社の状況に合わせた具体的なアドバイス
- 実務に詳しい専門家が回答
- 匿名で相談できるから安心




