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就活セクハラ防止の義務化、高校生の工場見学や会社説明会で何を整えるべき?

高卒採用の選考が一段落し、来年度に向けた振り返りをしています。愛知県の製造業(従業員約1000名)で労務責任者をしております。当社では毎年夏に高校生向けの工場見学会を開き、現場の若手社員が案内役を務めています。2026年10月から求職者等へのセクシュアルハラスメント防止措置が事業主の義務になったと聞きましたが、案内役の社員は採用担当ではないため、特に研修はしていません。見学中の雑談で容姿や交際相手の話題が出ないかが気がかりです。採用担当以外で応募者と接する社員も対象になるのでしょうか。高校や保護者への周知、相談窓口の設け方など、整えておくべき点を教えてください。

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井上 久

井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
2026年10月1日から、改正男女雇用機会均等法により、求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止措置が、すべての事業主に義務付けられました。
ご質問の工場見学会や会社説明会も、採用に関連する活動であれば対象となります。また、対象となる社員は採用担当者に限定されません。工場見学の案内役を務める若手社員や現場管理職など、求職者と接する社員も対象です。
したがって、来年度の採用活動に向けて、次の対応をお勧めいたします。
1. 会社方針の明確化と周知
求職者に対する性的な言動を禁止する方針を明文化し、違反行為は就業規則の懲戒規定の対象となることを明確にします。
2. 案内担当社員への研修
採用担当者だけでなく、工場見学の案内役や現場管理職にも事前研修を実施します。
特に、容姿や体型への言及、交際相手の有無、恋愛経験などの質問、性的な冗談、不必要な身体接触、個人的なSNSの交換、私的な食事への誘いなどを避けるよう、具体例を示して教育することが重要です。
3. 工場見学会の運営ルールの整備
見学会では、複数名による案内を原則とし、密室での個別面談や社員と生徒の私的な連絡を避ける運用をお勧めします。
また、面談場所、実施時間、連絡方法などをあらかじめ定め、社員と参加者双方に周知します。
4. 高校や保護者への周知
高校生は未成年者であることが多いため、学校との連携が重要です。
見学会の案内文書などに、ハラスメント禁止方針、相談窓口、相談方法を記載し、学校を通じて生徒や保護者にも周知することをお勧めします。
なお、保護者への個別周知までが法律上、一律に義務付けられているわけではありません。
5. 相談窓口と事後対応体制の整備
既存の社内相談窓口を活用することも可能ですが、応募者が利用できるよう、電話番号やメールアドレスを明示する必要があります。
相談があった場合には、迅速に事実確認を行い、被害者への配慮、行為者への適切な措置、再発防止策を講じます。また、プライバシーの保護にも十分配慮してください。
なお、採用とは無関係な、純粋な教育目的の社会科見学は、今回の義務化の対象となる求職活動等には含まれません。
結論として、採用担当者だけでなく、応募者と接する現場社員まで含めた教育と、見学会の運営ルール、相談体制を整備することが重要です。
特に従業員約1000名の製造業では、採用部門と製造現場が連携し、会社全体で取り組むことをお勧めいたします。
以上です。よろしくお願いいたします。

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