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算定基礎届のあとの標準報酬月額、9月からの反映と随時改定の関係を教えてください

社会保険の定時決定についてお尋ねします。物流会社で給与計算と労務を担当しており、7月に120名分の算定基礎届を提出しました。新しい標準報酬月額は9月分の保険料から反映されると理解していますが、当社は保険料を翌月の給与から控除しているため、実際に差し引く時期がいつになるのか毎年迷います。また今年は夏の繁忙で残業が大きく増えた社員がおり、定時決定の直後に随時改定(月額変更)に該当しそうなケースもあります。定時決定と随時改定が重なる場合の優先関係と、控除開始月の一般的な考え方を教えていただけますか。

さんとてさんの相談

埼玉県/流通・小売・サービス

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ご相談ありがとうございます。3つの論点に分けて整理します。

1.控除の開始時期
定時決定で決まった標準報酬月額は9月から翌年8月までに適用され、保険料は9月分から新しい額になります。迷いやすいのは「9月分」と「9月支給の給与」の違いです。
前月分保険料を翌月給与から控除している御社の場合、9月支給の給与で差し引いているのは8月分の保険料です。したがって新しい保険料が実際に手取りに現れるのは10月支給分からとなります。「適用は9月分から、翌月控除なら実際の控除は1か月ずれる」と分けて押さえると、毎年の迷いはなくなります。

2.残業増は随時改定に該当するか
こちらは残業増だけでしたら、該当しない可能性が高いと思われます。随時改定は次の3要件すべてを満たす場合に行うものです。
1 昇給・降給等により固定的賃金に変動があったこと
2 変動月以後引き続く3か月の報酬の平均額から算出した標準報酬月額が、従前と2等級以上異なること
3 その3か月いずれも支払基礎日数が17日以上(特定適用事業所の短時間労働者は11日以上)であること
起点はあくまで固定的賃金の変動です。ベースアップ、給与体系の変更、日給・時間給の単価変更、住宅手当や役付手当といった固定的手当の追加・変更などが該当します。繁忙による残業手当の増加だけでしたら非固定的賃金の変動なので、これだけがどれほど大きくても随時改定の対象にはなりません。
一方、固定的賃金がわずかでも上がった月に残業が重なり、結果として2等級以上動いた場合は該当します。確認いただきたいのは「その従業員に賃金の固定部分の変更があったか」です。

3.定時決定と随時改定の優先関係
7月・8月・9月に随時改定が行われる場合は、そちらが優先し、定時決定は行いません(随時改定後の額が翌年8月まで適用されます)。逆に10月以降の改定であれば、9月の定時決定はそのまま行い、その後の随時改定で上書きされる流れです。
すでに算定基礎届を提出済みでも、後から該当が判明すれば月額変更届を提出すれば大丈夫です。

4.来年を楽にする小さな工夫
毎年迷われるとのことなので、仕組みで軽くする方向をおすすめします。昇給・手当改定・時間単価変更の実施月を一覧にしておくと、月変候補者は自動的に絞れます。手当構成が複雑になりやすい業種では特に効きます。
もうひとつ。10月支給分から保険料が変わると、昇給も残業増もない従業員には「理由の分からない手取り変動」として映ります。処理は正しくても、説明がないと不信だけが残りかねません。9月中に「4〜6月の給与をもとに社会保険料が見直され、10月支給分から反映されます」と一言案内するだけで、問い合わせも空気の重さもかなり減ります。給与明細の備考欄一行でも十分です。

個別の該当判断は賃金構成や支払基礎日数により変わりますので、迷うケースは年金事務所か顧問の社会保険労務士にご確認ください。

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