相談内容

育成・研修
解決済み

投稿

新人研修期間の時給を低く設定するのは違法?自宅eラーニングは労働時間になりますか

コールセンター(従業員250名)で人事労務を担当しています。新人オペレーターには入社後2〜3週間、電話応対や商品知識の座学研修を行っており、研修期間中の時給は本採用後より50円低く設定しています。先日、応募者から「研修中も拘束されるのに安いのはなぜか」と質問され、この設定が法的に問題ないのか不安になりました。また、研修の一部を自宅で受講できるeラーニングへ切り替える計画があり、自宅での受講時間にも賃金を支払うべきなのか判断できずにいます。研修時給を設定する際に守るべきルールと、自宅学習の労働時間の考え方について教えてください。

ななめさんの相談

福岡県/流通・小売・サービス

他の専門家からの回答

投稿

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
結論として、研修期間中の時給を本採用後より50円低く設定すること自体は、直ちに違法ではありません。ただし、研修中も労働契約成立後であれば労働者ですので、最低賃金その他の労働法令が適用されます。
まず研修時給について、例えば「研修期間中1,200円、研修終了後1,250円」と労働条件通知書等であらかじめ明示し、研修時給がその地域の最低賃金以上であれば、原則として設定可能です。単に「研修中だから」という理由で最低賃金を下回ることはできません。最低賃金は、パート・アルバイト等の名称を問わず適用されます。なお、試用期間中の者について最低賃金の減額特例制度はありますが、都道府県労働局長の許可が必要であり、会社の判断だけで減額することはできません。
したがって、実務上は、(1)研修期間(入社後○週間等)、(2)研修時給、(3)研修終了後の時給、(4)本採用時給へ移行する条件を労働条件通知書・雇用契約書等に明記しておくことが重要です。「会社が認めるまで研修時給」のような不明確な運用は避けた方がよいでしょう。
次に、自宅でのeラーニングは、受講場所が自宅だから労働時間にならない、というものではありません。会社が受講を義務付けている、受講しなければ電話業務に就けない、未受講者に不利益があるなど、実質的に会社の指揮命令下で行われている研修であれば労働時間となり、賃金の支払いが必要です。厚労省も、明示的に指示された研修や、事実上参加を強制されている研修は労働時間に該当するとしています。
今回の「電話応対・商品知識」の新人研修をeラーニング化し、全新人に修了を求めるのであれば、基本的には自宅受講時間も労働時間として扱うのが適切でしょう。
その場合は、「好きな時間に受講してください」とするだけでは労働時間管理が曖昧になります。LMSのログイン・ログアウト履歴、受講履歴、標準受講時間等を利用して時間を把握し、長時間の自己学習が生じないよう「1日○時間まで」「所定時間外に追加受講する場合は事前承認」などのルールを設けることをお勧めします。厚労省の資料でも、eラーニングについてLMS等による進捗・受講管理が示されています。
一方、完全に自由参加で、受講しなくても業務・評価等に一切不利益がなく、純粋な自己啓発として提供する教材であれば、原則として労働時間には該当しません。
したがって、今回の制度変更では、「研修時給の明示」と「義務的eラーニングの労働時間管理」をセットで整備することがポイントです。
以上です。よろしくお願いいたします。

投稿

研修期間中の時給を本採用後より50円低く設定すること自体は違法ではありません。 ただし、適用される最低賃金以上であり、募...

活躍している
専門家ランキング