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増産対応で構内請負を導入、派遣と混在するラインの偽装請負を防ぐ管理方法は

下半期の増産対応についてお尋ねします。愛知県の自動車部品メーカー(従業員約1000名)で労務を統括しており、受注増を受けて工場の一部ラインに構内請負の導入を検討しています。現在も派遣社員がライン作業に入っており、同じ建屋の中で請負会社の作業者と当社社員・派遣社員が混在して働くことになりそうです。当社の班長が請負会社の作業者に直接作業指示をすると偽装請負になると聞き、日々の生産調整や品質不具合の連絡をどこまで行ってよいのか判断に迷っています。請負と派遣を混在させる場合の作業区分や指揮命令系統の整理など、偽装請負と判断されないための管理のポイントを教えていただけますでしょうか。

こまち77さんの相談

愛知県/メーカー

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
構内請負を導入する場合、最も重要なのは、契約書を「請負」とすることではなく、実態として請負会社が自ら労働者を指揮命令し、独立して業務を処理している状態を確保することです。派遣か請負かは契約名称ではなく実態で判断されます。厚生労働省の「37号告示」が基本的な判断基準です。
1.派遣と請負では指揮命令系統が異なる
派遣社員については、御社が直接、作業内容・順序等を指示できます。一方、請負会社の作業者に対しては、原則として御社の班長等が直接指示してはいけません。
したがって、
御社の管理者 → 派遣社員
は可能ですが、
御社の管理者 → 請負会社の責任者 → 請負作業者
という経路を確立する必要があります。
請負会社自身が、作業の割付け、順序、速度、人員配置、勤怠管理等を決定することが重要です。
2.同じ工場・ラインにいること自体は問題ではない
御社社員・派遣社員・請負作業者が同じ建屋にいるだけで偽装請負になるわけではありません。製造ラインの中間工程だけを請け負わせることも可能です。
ただし、「誰が、どの工程を担当するのか」を明確にし、請負会社が担当工程について独立して業務遂行できる状態にします。例えば、御社の班長が「今日はAさんはこの機械、Bさんはこちら」と請負作業者個人に指示する運用は避けるべきです。
3.生産調整や品質不具合の連絡は可能
発注者から請負会社への連絡がすべて禁止されるわけではありません。
例えば「本日の生産予定は○個」「○時までにこの工程を完了してほしい」といった注文内容や必要な情報を請負責任者へ伝えることは可能です。その情報を受けて、誰を配置し、どの順番・速度で作業するかは請負会社側が決定します。
品質不具合についても、御社から請負責任者に「不良が発生したので原因確認・工程見直しをしてほしい」と要求することは問題ありません。しかし、御社の班長が請負作業者に直接「この作業を止めて、こちらをやり直してください」などと指示すると、直接の指揮命令と判断される可能性があります。
4.導入時に整備しておきたい事項
実務上は、次の点を明確にすることをお勧めします。
請負工程・作業区域・業務範囲を図面等で明確化する
御社側と請負会社側それぞれに責任者を置く
生産変更・品質異常等の連絡は原則「責任者間」で行う
請負作業者の配置、作業順序、休憩、勤怠等は請負会社が管理する
御社の班長・現場社員に「請負作業者へ直接指示しない」教育を行う
定期的に現場を巡回し、契約と実態が一致しているか確認する
特に注意したいのは、増産・欠員・設備トラブルなど緊急時ほど、現場で直接指示が生じやすいことです。「急ぎだから今日は直接指示する」という例外運用を常態化させない仕組みが必要です。
厚生労働省は発注者向けチェックシートも公表していますので、契約締結時だけでなく、稼働開始後も定期的に自主点検する運用が有効です。
なお、安全確保のための緊急停止などは通常の生産指示とは分けて考える必要があります。構内請負では、「安全上必要な連絡」と「業務上の指揮命令」を社内ルール上も区別しておくことが重要です。
以上です。よろしくお願いいたします。

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