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男性育休の取得率公表義務、交替勤務の製造現場で取得を進める方法は
男性社員の育児休業についてご相談です。従業員約1000名の製造業(愛知県)で労務責任者をしています。当社は育児休業取得状況の公表義務の対象ですが、男性の取得率は2割程度にとどまり、特に2交替勤務の製造現場では「ラインの人員に穴を開けられない」と取得をためらう声が根強くあります。事務部門との取得率の差も大きく、公表数値を見た採用応募者からの印象も気になっています。交替勤務の現場で男性育休の取得を進めるには、応援要員の確保や分割取得の活用など、どのような工夫が考えられるでしょうか。管理職への意識づけも含め、同規模の製造業で一般的に取り組まれている方法があれば教えてください。
こまち77さんの相談
愛知県/メーカー
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
従業員約1,000名規模であれば、まず公表義務への対応と、製造現場で「取得できる仕組み」を作ることを分けて考えると整理しやすいです。
2025年4月から、常時雇用する労働者が300人を超える企業には、男性の育児休業等の取得状況を年1回公表することが義務付けられています。公表するのは、(1)男性の育児休業等取得割合、または(2)育児休業等と育児目的休暇の取得割合のいずれかです。おおむね決算後3か月以内に、インターネット等で一般の方が閲覧できる形で公表します。厚生労働省「育児休業取得状況の公表」
男性取得率2割という状況で重要なのは、「取得を呼びかける」だけでなく、ラインから人が抜けても操業できる体制を会社側が用意することです。
特に2交替勤務の製造現場では、次のような対策が考えられます。
各ラインに育休等の欠員を補う「多能工・応援要員」を計画的に育成する
製造部門全体で応援要員をプールし、特定ラインだけで欠員を抱えない仕組みにする
出生予定を早期に把握し、数か月前から代替要員の教育・配置を開始する
出生時育児休業(産後パパ育休)の2回分割取得や、通常の育児休業の2回分割取得を活用する
「まず2週間」など取得しやすいモデルを示しつつ、長期取得を妨げる運用にはしない
育休取得者が出た職場の同僚に過度な残業・休日出勤を集中させない
また、2025年4月からは、育児休業取得者の業務を代替する周囲の労働者への手当支給や、代替要員を新規雇用した場合などを支援する両立支援等助成金「育休中等業務代替支援コース」もあります。要件を満たすか確認して、応援体制整備の費用負担を軽減する方法も考えられます。厚生労働省「両立支援等助成金」
管理職対策も非常に重要です。「忙しい時期だから後にしてほしい」「みんなに迷惑がかかる」といった発言が、本人の取得断念につながらないよう、育休取得を前提として人員配置を考えることは管理職のマネジメント業務であると明確にする必要があります。
具体的には、工場長・課長・班長について、(1)制度の基本、(2)取得申出を受けた際の対応、(3)不利益取扱いや育児休業等に関するハラスメントの禁止、(4)欠員発生時の応援要請ルートを共通教育すると効果的です。
さらに、全社取得率だけでなく、社内では「事務部門・製造部門」「工場・ライン」などに分けて、取得率だけでなく平均取得日数も定期的に確認することをお勧めします。短期間の取得者だけを増やして公表数値を改善するのではなく、「製造現場でも希望する期間を取得できるか」をKPIとして管理するためです。
最終的には、「本人が申し出る制度」から「出生予定を把握したら会社側が代替要員確保を開始する制度」へ転換することが、交替勤務職場で取得率を高めるポイントになると考えます。
以上です。よろしくお願いいたします。

