相談内容

人材派遣・業務請負
解決済み

投稿

在宅オペレーターへの業務委託、研修受講やシフト指定は偽装請負になりますか

福岡市内でコールセンター事業を行う会社(従業員約250名)の人事労務マネージャーです。採用難で夜間や土日の人員確保が難しく、在宅で働く個人事業主のオペレーターへ一部の受電業務を業務委託する案が社内で出ています。ただ、業務の性質上、応対マニュアルの遵守や研修の受講、ログインする時間帯の指定はどうしても必要になりそうで、そこまで指示すると雇用とみなされ、偽装請負や労働者性の問題が生じるのではと懸念しています。業務委託で在宅オペレーターを活用する場合、契約内容や日々の運用で注意すべき点はどこでしょうか。フリーランス新法への対応もあわせて教えてください。

ななめさんの相談

福岡県/流通・小売・サービス

他の専門家からの回答

投稿

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご懸念のとおり、在宅オペレーターを「業務委託」として契約しても、実態として会社の指揮監督下で働いていれば、労働基準法上の「労働者」と判断される可能性があります。契約名称ではなく、仕事を断る自由、業務遂行上の指揮監督、時間・場所の拘束、代替性、報酬の性格、事業者性等を総合して判断されます。特に在宅勤務でも、勤務時間を会社が指定・管理することは労働者性を肯定する重要な要素です。
もっとも、マニュアル遵守、研修、一定の対応時間帯を設けることだけで直ちに労働者になるわけではありません。 コールセンターでは、個人情報保護、品質確保、システム利用方法など、業務の性質上必要なルールがあります。問題は、それを超えて社員と同様の働かせ方になっていないかです。
例えば、「土曜18~22時は必ずログイン」「休憩は○時」「この順番で処理」「離席には承認が必要」「欠勤時は上司へ連絡」「研修への参加を会社が随時命令」「仕事を断れない」などの運用が重なるほど、雇用に近づきます。一方、「対応可能枠を本人が選択する」「案件の受諾・辞退が可能」「マニュアルは品質・法令遵守のための成果基準とする」「研修も委託業務遂行に必要な説明として契約上明確化する」といった設計が望まれます。時間指定も、受電業務の性質上必要な時間帯の設定なのか、会社が勤務時間そのものを管理しているのかがポイントです。
なお、今回のように会社が個人事業主へ直接委託する場合は、「偽装請負」というより、まず当該個人が実質的に会社の労働者ではないかという「労働者性」が中心的な問題です。委託先企業が雇用するオペレーターに御社が直接指揮命令する場合には、偽装請負・労働者派遣法の問題がより直接的に生じます。
また、個人事業主への委託にはフリーランス法への対応も必要です。業務内容、報酬額、支払期日等の取引条件を直ちに書面・メール等で明示することを基本とし、報酬減額等の禁止、募集情報の的確表示、ハラスメント相談体制の整備などを確認してください。一定期間以上の継続的業務委託では、育児・介護への配慮や中途解除・不更新の原則30日前予告等も問題となります。
したがって、今回の受電業務については、単に「業務委託契約書」を作るのではなく、(1)
仕事を選択・辞退できる仕組み、(2)シフトではなく受託可能時間枠の選択方式、(3)指示を成果・品質基準に限定、(4)勤怠管理をしない、(5)時間給より案件・業務量等に応じた報酬設計、(6)社員の服務規律をそのまま適用しないという運用まで含めて設計することをお勧めします。
受電業務は、リアルタイム性が高く会社側の指示・時間管理が強くなりやすいため、実際に社員とほぼ同じ管理が必要なのであれば、無理に業務委託にせず、在宅の短時間労働者等として雇用する方が法的には安全です。
以上です。よろしくお願いいたします。

投稿

研修受講、応対マニュアルの遵守、モニタリング、受電時間帯の設定があるだけで、直ちに「偽装請負」または労働基準法上の「労働...

活躍している
専門家ランキング