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2026年12月施行の改正公益通報者保護法、従業員50名でも内部通報窓口は必要?
東京のIT企業(従業員50名)で労務を担当しています。2026年12月に改正公益通報者保護法が施行され、通報者を解雇や懲戒にした場合の刑事罰や、通報の妨害・探索の防止が盛り込まれたと知りました。当社の規模では内部通報体制の整備は努力義務と理解していますが、現在は専用窓口がなく、ハラスメント相談窓口を私が兼務しているだけです。開発の一部を業務委託しているフリーランスのエンジニアも保護対象に加わると聞き、対応が必要か気になっています。小規模でも窓口を設けるべきか、ハラスメント窓口との兼用でよいのか、担当者を決める際の留意点も含めて一般的な考え方を教えてください。
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専門家からの回答
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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
はい。従業員50名の会社では、2026年12月1日施行の改正後も、内部公益通報体制の整備・従事者指定は「努力義務」です。301人以上の事業者は義務ですが、300人以下は努力義務という区分は維持されています。
ただし、「努力義務だから何もしなくてよい」と考えるのはお勧めできません。改正法では、事業者による正当な理由のない通報妨害・通報者探索が禁止され、公益通報を理由に労働者を解雇・懲戒した場合には刑事罰が設けられます。これらは従業員数にかかわらず問題になります。
また、ご認識のとおり、改正によりフリーランスも公益通報者の保護対象に追加されます。したがって、業務委託エンジニアから自社との取引・業務に関する公益通報が行われるケースも想定しておく必要があります。
50名規模であれば、必ずしも新たに大掛かりな専用部署を設置する必要はありません。現在のハラスメント相談窓口と公益通報窓口を兼用する設計も可能と考えられます。ただし、「ハラスメント相談」と「公益通報」の受付範囲、調査方法、情報管理、経営陣が関係する通報への対応などを規程で整理しておくことが重要です。公益通報窓口では匿名通報についても受け付ける必要があるとされています。
特に担当者については注意が必要です。通報者を特定できる情報に接する担当者を明確にし、必要以上に情報を共有しないこと、通報者探索を行わないこと、通報を理由とする不利益取扱いを防止することを社内ルールとして明文化しておくのが適切です。
したがって御社では、施行までに、(1)ハラスメント窓口を「ハラスメント・公益通報窓口」へ拡張、(2)担当者と代替担当者を決定、(3)匿名通報・フリーランスからの通報も受け付ける仕組みを整備、(4)受付→調査→是正→通報者保護という簡潔な内部規程を作成、(5)経営者や人事担当者へ通報妨害・探索・報復禁止を周知する、という程度の体制を整えるのが現実的です。
なお、社長や人事担当者自身に関する通報もあり得ますので、顧問弁護士等の外部窓口を併設する方法も、小規模企業では有効です。
消費者庁は改正法対応のハンドブックや「内部通報制度導入支援キット」も公開していますので、制度設計の際にはこちらを基準にされるとよいでしょう。
以上です。よろしくお願いいたします。
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