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10月から大阪の最低賃金1,231円、精皆勤手当や深夜割増は算入できますか

10月の最低賃金改定に向けて、アルバイト約300名の時給の点検を進めています。大阪府内で飲食店を約30店舗運営する会社(従業員420名)の人事担当です。今年は大阪府の最低賃金が54円上がって1,231円になる見込みと聞きました。当社では基本の時給のほかに、22時以降の深夜割増、遅刻欠勤のない月に支給する精皆勤手当、開店前の清掃を担当するスタッフへの職務手当などを支給しています。店長からは「手当を合わせれば1,231円を超えているので問題ないのでは」という声も上がっていますが、どの賃金を最低賃金と比較してよいのか判断がつきません。最低賃金額と比べる際に算入できる賃金・できない賃金の考え方と、店舗ごとの時給を点検する手順を教えてください。

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井上 久

井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご認識のとおり、大阪府最低賃金は2026年10月1日から時間額1,231円となります(現行1,177円から54円引上げ)。アルバイト・パートを含む原則すべての労働者に適用されます。
最低賃金との比較では、「実際の給与総額が1,231円以上か」ではなく、最低賃金の計算に算入できる賃金だけを取り出して時間額に換算する必要があります。
ご質問の手当では、次のように整理できます。
深夜割増賃金:算入できません。22時~翌5時について通常の賃金に上乗せする25%以上の割増部分は除外します。
精皆勤手当:算入できません。毎月支給するものであっても、最低賃金法上、明確に除外されています。
職務手当:原則として算入できます。例えば「開店前清掃担当者に毎月5,000円」のように、その職務を担当することに対する通常の賃金として支給するものであれば、除外賃金には該当しないためです。
このほか、通勤手当・家族手当、賞与、臨時に支払う結婚手当等、時間外・休日労働の割増賃金も算入できません。
例えば、基本時給1,200円のアルバイトに「皆勤手当5,000円+深夜割増」を支払い、結果として実際の給与が時間当たり1,231円を大きく超えていても、基本時給1,200円しか最低賃金の対象となる賃金がなければ最低賃金違反となります。
一方、基本時給1,200円に加え、最低賃金に算入できる職務手当を毎月支給している場合は、その職務手当を時間額に換算して基本時給に加えます。例えば月の職務手当5,000円、1か月平均所定労働時間100時間なら、
1,200円+(5,000円÷100時間)=1,250円
となり、1,231円を上回ります。厚生労働省も、月給・月額手当については所定労働時間で時間額に換算して比較する方法を示しています。
したがって、30店舗・約300名を点検する場合は、まず給与項目を(1)最低賃金に算入できるもの、(2)算入できないものに分類し、その後、各従業員について「基本時給+算入可能な月額手当の時間額」が1,231円以上かを確認すると効率的です。
特に注意したいのは、深夜勤務者です。例えば最低賃金ちょうどの1,231円を通常時給とする場合、22時以降はその25%以上を上乗せする必要がありますから、単純な25%割増なら1,538.75円以上(実際の支払いでは端数処理にも注意)となります。「深夜手当込みで1,231円」とすることはできません。
今回の改定では、「総支給額では超えている」という店舗判断をさせず、本部で賃金項目ごとの算入・除外を統一して一括点検することをお勧めします。
以上です。よろしくお願いいたします。

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