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2026年分の年末調整、扶養親族の所得要件の変更で確認すべき点は?
年末調整の準備を始めるにあたりお尋ねします。物流会社(埼玉・従業員120名)で労務と給与計算を担当しています。税制改正で扶養親族等の所得要件が引き上げられ、申告書にも「源泉控除対象親族」や特定親族に関する欄が加わったことで、昨年は社員からの問い合わせ対応に追われました。当社はドライバーや倉庫スタッフに子育て世代が多く、10月の最低賃金引き上げでアルバイトをしているお子さんの収入が見込みを超えそうな家庭も出てきそうです。今年分の年末調整では、扶養の判定について特にどこを確認すればよいでしょうか。年の途中で収入見込みが変わった場合の扱いや、社会保険の被扶養者の基準と混同されやすい点など、社員への案内で気をつけるべきことを教えていただけますでしょうか。
さんとてさんの相談
埼玉県/流通・小売・サービス
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2026年分は2025年分の「123万円基準」のまま処理しないことが重要です。令和8年度税制改正により2026年分から扶養親族の所得要件は合計所得62万円以下、給与収入のみなら136万円以下へ再度引き上げられました。改正は2026年12月1日施行ですが2026年分の年末調整に適用されます。
●確認すべきポイント
扶養親族は生計を一にする配偶者以外の親族等で、2026年中の合計所得62万円以下(給与のみなら136万円以下)。扶養控除を受ける「控除対象扶養親族」は原則16歳以上です。2025年分は58万円以下=給与123万円以下でしたのでここが今年の大きな変更点です。
19歳以上23歳未満(2026年12月31日現在)は特に注意が必要です。給与収入が136万円以下なら特定扶養親族として扶養控除63万円、136万円超では「特定親族特別控除」を検討します。特定親族の合計所得が62万円超123万円以下、給与のみなら136万円超197万円以下が対象です。所得85万円以下(給与のみ159万円以下)なら控除額は63万円、その後段階的に減り、123万円超で対象外です。
したがって、社員には「103万円」「123万円」で一律判断しないよう案内してください。103万円は旧基準、123万円は2025年分の扶養基準で2026年分の扶養基準は136万円です。150万円は主に19~22歳の子についての健康保険の被扶養者収入基準、160万円も2025年改正で「本人に所得税がかからない給与収入水準」として使われた数字で2026年の扶養控除基準ではありません。
●社員への案内で注意する点
年末調整時には子の給与明細だけでなく、1~12月の給与収入見込額、複数勤務先の給与、給与以外の所得を本人に再確認させます。「収入」と「所得」を混同しないことが重要です。
年初の見込みから変わり、改正によって新たに扶養控除対象となる場合などは、扶養控除等(異動)申告書を訂正又は再提出させます。特定親族特別控除を受ける場合は「基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」の確認が必要です。
●社会保険との違い
税法上の扶養と健康保険の被扶養者は別制度です。健康保険は原則「年間収入130万円未満」ですが、19歳以上23歳未満(配偶者を除く)は150万円未満です。2026年4月からは、一定の場合は労働条件通知書等の契約内容から見込まれる年間収入による認定も行われています。したがって、税の「136万円」と社会保険の「130万円・150万円」を混同させない説明が必要です。
●実務対応
10~11月頃に「扶養家族の2026年年間収入見込額に変更がないか」を全社員へ再確認し、特に19~22歳の子がいる社員を重点的に確認するのが良いと思います。最低賃金上昇だけでなく、勤務時間増・掛け持ち勤務も確認が必要です。
年末調整後でも12月31日までの異動なら年末調整をやり直すことができます。その後、実額判明により控除誤りが分かった場合は、会社で再調整可能な時期かを確認しできない場合は本人による確定申告等で訂正します。

