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日給の職人の残業代

現場が押して夜まで作業した日の扱いで悩んでいます。当社は新潟で内装工事をしている建設会社で、従業員は60名ほど、職人はほぼ全員が日給です。昔から「日当に全部込み」という感覚で、多少遅くなっても追加は払ってきませんでした。ただ最近入った若い職人から「残業代って出ないんですか」と聞かれて、答えに詰まってしまいました。日給制でも8時間を超えたら残業代が必要なのでしょうか。必要だとしたら、日当をどうやって1時間あたりに直せばいいのかも分かりません。社長は「職人はそういうもんだ」と言っていて、私もどこまで強く言っていいのか迷っています。

あさぎりさんの相談

新潟県/建設・不動産

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日給制の職人でも1日8時間・1週40時間を超えて働かせた場合は、残業代(時間外割増賃金)の支払いが必要です。「昔から日当に全部込み」「職人はそういうもの」という慣行だけで、労働基準法第37条の割増賃金義務がなくなることはありません。

1.日給制の残業代
労働基準法第32条は原則として1日8時間・週40時間を法定労働時間とし、これを超える労働には第37条により25%以上の割増賃金が必要です。
日給制の場合、割増賃金計算の時間単価は
 日給額 ÷ 1日の所定労働時間
で算出します。日によって所定労働時間が異なる場合は「1週間における1日平均所定労働時間」で除します。
例えば、日給12,000円、所定労働時間8時間なら
 12,000円÷8時間=1,500円。
10時間働けば法定時間外労働は2時間ですから1,500円×1.25×2時間=3,750円の追加支給が必要です。
所定労働時間が7時間の場合、日給12,000円なら時間単価は12,000円÷7時間です。7時間を超えて8時間までの1時間は「法定内残業」のため原則25%の割増は不要ですが、通常の時間単価による追加賃金は必要です。8時間を超えた部分から25%以上の割増となります。

2.「日当に残業代込み」は注意が必要
固定残業代とすること自体が直ちに違法というわけではありません。しかし、少なくとも通常の賃金部分と固定残業代部分が判別できることが必要で、実際の時間外労働について法定計算した割増賃金が固定額を上回れば差額を支払わなければなりません。
単に「日給15,000円、残業代も全部込み」などとして、残業代がいくら含まれているのか区別できない状態では、固定残業代として認められないリスクが高いと考えられます。

3.建設業で特に確認すべき点
現場への移動、作業前後の準備・片付け、待機時間も、会社の明示・黙示の指示の下にある場合には労働時間となる可能性があります。単に現場で実際に作業した時間だけで判断しないことが重要です。
また、時間外・休日労働には36協定の締結・届出が必要です。建設業にも2024年4月から一般業種と同様の上限規制(原則月45時間・年360時間、特別条項でも年720時間等)が適用されています。

4.過去の未払分
過去に残業代を支払っていなければ未払割増賃金を請求される可能性があります。賃金請求権は労基法第115条上5年ですが2026年9月現在は経過措置により当分の間3年です。また訴訟では、第114条に基づき、裁判所が未払割増賃金と同額までの付加金を命じる可能性があります。したがって御社の社長には「職人の慣行の問題ではなく、日給制でも労基法の労働時間・割増賃金の規制は適用されるため、まず実労働時間と現在の日給の内訳を確認する必要がある」と説明するのが良いでしょう。

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
日給制の職人であっても、原則として労働基準...

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