相談内容
投稿
日給の職人の残業代
現場が押して夜まで作業した日の扱いで悩んでいます。当社は新潟で内装工事をしている建設会社で、従業員は60名ほど、職人はほぼ全員が日給です。昔から「日当に全部込み」という感覚で、多少遅くなっても追加は払ってきませんでした。ただ最近入った若い職人から「残業代って出ないんですか」と聞かれて、答えに詰まってしまいました。日給制でも8時間を超えたら残業代が必要なのでしょうか。必要だとしたら、日当をどうやって1時間あたりに直せばいいのかも分かりません。社長は「職人はそういうもんだ」と言っていて、私もどこまで強く言っていいのか迷っています。
あさぎりさんの相談
新潟県/建設・不動産
他の専門家からの回答
投稿
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
日給制の職人であっても、原則として労働基準法の労働時間、割増賃金の規定は適用されます。「職人の日当には残業代も全部含まれている」という慣行だけで、時間外労働の割増賃金を支払わなくてよいことにはなりません。
原則として、1日8時間、週40時間を超えて労働させた場合には、通常の賃金に対して25パーセント以上の割増賃金が必要です。
日給制の場合、まず日給を1時間当たりの賃金に換算します。
例えば、1日の所定労働時間が8時間、日給が16,000円であれば、
16,000円 ÷ 8時間 = 2,000円
となります。
この職人が法定労働時間を超えて2時間残業した場合は、
2,000円 × 1.25 × 2時間 = 5,000円
が時間外労働に対して必要となる金額です。
なお、日によって所定労働時間が異なる場合は、日給を1週間における1日平均所定労働時間数で割って1時間当たりの賃金を算出します。
また、午後10時から午前5時までの深夜労働には25パーセント以上の深夜割増が必要です。時間外労働が午後10時以降まで続けば、時間外割増25パーセント以上と深夜割増25パーセント以上が重なります。
「日当に残業代を含む」という制度を設けること自体が直ちに認められないわけではありませんが、通常の日給部分と固定残業代部分を明確に区分し、何時間分の時間外労働に対するいくらの手当なのか分かるようにする必要があります。さらに、実際の時間外労働から計算した割増賃金が固定残業代を上回れば、差額の支払いが必要です。
したがって、現在単に「日当に全部込み」として追加の残業代を支払っていないのであれば、見直しをお勧めします。
まず、雇用契約書、就業規則、賃金規程を確認するとともに、現場ごとの始業、終業時刻を正確に記録し、実際の時間外労働を把握することが重要です。
長年の業界慣行よりも、労働基準法に沿った労働時間管理と割増賃金の支払いが優先されるとお考えください。
以上です。よろしくお願いいたします。

