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労基法改正で法定休日の特定が義務化?シフト制の飲食店で休日割増をどう管理する

労働基準法改正の議論について確認させてください。大阪府内で約30店舗の飲食店を運営する会社(従業員420名)で人事を担当しています。報道によりますと、40年ぶりの大改正の検討項目に、法定休日をあらかじめ特定する義務が含まれているとのことです。当社の就業規則は「毎週1日の休日を与える」とだけ定めており、店舗ごとに月単位のシフトで休みを組んでいるため、どの日が法定休日なのかを決めていません。そのため休日に出勤してもらった際に、35%の割増をどの日に適用するかが曖昧なまま運用してきました。仮に特定が義務化された場合、日曜も稼働するシフト制の店舗では、どのように法定休日を定めるのが現実的でしょうか。施行を待たずに今から見直しておくべき点もあれば教えてください。

みなもさんの相談

大阪府/流通・小売・サービス

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現時点で厚生労働省の最新資料を確認した限り「法定休日をあらかじめ特定する義務」はまだ法改正として成立・公布されていません。現在は労働政策審議会で具体的な制度設計を検討している段階です。労働基準関係法制研究会は2025年1月の報告書で「法定休日をあらかじめ特定すべきことを法律上に規定することに取り組むべき」と提言しており、その後、労働政策審議会労働条件分科会で検討が続いています。2026年9月16日の第211回分科会でも「労働基準関係法制」が審議事項となっています。

●現時点で義務となっていること
現行の労基法35条は、原則として毎週少なくとも1日の休日、例外として4週間を通じ4日以上の休日を与えることを求めていますが、「何曜日を法定休日とするか」まで法律上の義務として特定する規定はありません。厚労省も現行法では法定休日の特定までは求められていないと説明しています。
ただし、週休2日など複数の休日がある会社では、事前に法定休日を明確にしておくことが実務上重要です。厚労省は法定休日を特定しない場合に35%と時間外割増の判定が難しくなるため、あらかじめ就業規則等で明確にすることが望ましいとしています。
法定休日に労働させる場合は36協定が必要で割増率は35%以上です。法定外の所定休日は35%の対象ではありませんが、その労働により1日8時間・週40時間を超えれば原則25%以上の時間外割増が必要です。法定休日労働が22時~翌5時に重なれば、休日35%+深夜25%=60%以上となります。

●法改正で検討されていること
研究会報告書では、法定休日を事前に特定することを法律上規定する方向が示されています。ただし、いつまでに特定するのか、シフト変更時に変更可能か、振替手続をどうするか、罰則をどうするかなどは制度設計上の論点として残されています。シフト制については、研究会でも「シフト決定時に法定休日を決める」という現行実務が紹介されています。
したがって、現時点で「〇日前までにシフト表で指定しなければならない」などの確定ルールはありません。今後の労政審の取りまとめ、法案提出、国会審議を確認する必要があります。

●飲食店で今から準備するなら
30店舗のシフト制であれば日曜日を一律の法定休日にするより、各従業員について月間シフト確定時に法定休日を1日明示し、勤怠システムにも「法定休日」「法定外休日」を区分登録する方法が良いと思います。店舗や従業員ごとに曜日が違っても問題ありません。
例えばシフト表上で「法休」と表示し、給与計算まで同じ区分を引き継ぐ仕組みにすると、35%割増の誤判定を防げます。法定休日を勤務後に恣意的に入れ替える運用は避けるべきです。休日の振替は事前に休日と労働日を交換するものですが、勤務後に別日を休ませる代休では、既に発生した休日労働の割増義務は消えません。
また、現在4週4休制を採用している場合は、将来の改正議論では連続勤務規制も併せて検討されているため、可能であれば「毎週1休日」を基本とする管理としておく方が制度変更に対応しやすいと思います。

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