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休日のシステム障害に備えるオンコール待機は労働時間ですか?手当の考え方
9月1日の防災の日を前に、台風や停電によるシステム障害を想定した障害対応体制を見直しています。東京で自社サービスを運営するIT企業(従業員50名)の労務担当です。当社ではエンジニアが交替で休日・夜間のオンコール当番を担い、障害発生時はアラートを受けて自宅からリモートで対応します。待機中は遠出や飲酒を控えるよう求めていますが、呼び出しがなければ賃金は支払っていません。このような自宅待機は労働時間に当たるのでしょうか。待機に対する手当の一般的な考え方や、深夜に実作業が発生した場合の割増賃金の扱いなど、整理の仕方を教えていただきたいです。
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アラートがないオンコール待機時間が全て労働時間になるとはいえません。ただし、「自宅だから労働時間ではない」のではなく、会社による拘束が強く、実質的に労働から解放されていない場合は待機時間全体が労働時間となる可能性があります。一方、アラートを受けて実際に障害対応した時間は労働時間として管理する必要があります。労働時間は使用者の指揮命令下に置かれているかを客観的に判断します。
1.オンコール待機時間
「遠出・飲酒を控える」という制約だけで労働時間と断定することはできません。重要なのは、応答義務、何分以内に対応開始する必要があるか、外出可能範囲、呼出し頻度、PC携行義務、待機中に私生活をどの程度自由に送れるか等です。
例えば、極めて短時間での応答を常時義務付け、事実上外出できず、呼出しも頻繁であるほど「労働からの解放」がない場合は労働時間と評価される可能性があります。反対に、呼出しがまれで自宅等で自由に過ごせる場合は待機全体を労働時間としない余地があります。
2.実際の障害対応
アラートを受け会社の求めに応じて状況確認、ログ調査、復旧作業、連絡等を始めた時点から、業務対応が終了するまでが基本的に労働時間です。短時間の対応が複数回ある場合も各回を記録します。PCログ、監視システム・チャット等の記録を活用することが適切です。
自己申告制も可能ですが、PC利用記録等と著しい乖離があれば実態を確認し補正する必要があります。また、申告時間に上限を設けるなどをしてはいけません。
3.オンコール手当
待機時間が労働時間でない場合、労基法に「オンコール待機には一定額の手当を支払う」とする規定はありません。ただし、労働契約、就業規則、労使慣行等で支給することとしていれば支払義務が生じ得ます。
また、手当を設ける場合でも「オンコール手当」という名称だけでは割増賃金の算定基礎から除外できません。労基法37条・施行規則21条の除外賃金に実質的に該当しなければ原則として算入します。
4.深夜・休日の割増
22時~翌5時の実作業には深夜25%以上の割増が必要です。法定時間外労働でもある場合は時間外25%+深夜25%=50%以上です。月60時間超の時間外なら時間外50%+深夜25%=75%以上となります。
法定休日の実作業は35%以上、さらに深夜なら35%+25%=60%以上です。会社所定休日でも法定休日でなければ、休日35%が当然に適用されるわけではなく、1日8時間・週40時間等を超えるかで時間外割増を判断します。
5.翌朝勤務・制度見直しについて
一般のIT企業について、勤務終了から翌勤務まで法律上一律○時間休ませるという勤務間インターバル義務はありませんが、勤務間インターバル制度の導入は事業主の努力義務です。深夜対応後は翌日の始業繰下げ等も含め健康確保を検討すると良いと思います。
制度見直しでは、1.待機中の応答時間・行動制限・呼出頻度、2.アラートから終了までの実作業記録、3.36協定と深夜・時間外・休日割増、4.オンコール手当と割増算定基礎、5.深夜対応後の休息確保、を確認する必要があると思います。
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