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インフルエンザ予防接種の費用補助を導入、接種の義務付けや労働時間の扱いは?

冬の感染症対策についてお伺いします。福岡でコールセンターを運営する会社(従業員約250名)の人事労務マネージャーです。座席が密集した執務室に多数のオペレーターが勤務するため、毎年インフルエンザが流行するたびに欠勤が重なり、シフトの維持に苦労しています。今年は福利厚生として予防接種の費用補助を導入し、就業時間中の接種も認めて接種率を上げたいと考えています。そこで、会社が従業員に接種を義務付けることはできるのか、接種にかかった時間は労働時間として賃金の支払いが必要か、体質や信条を理由に接種しない従業員への取扱いはどうすべきか、制度設計の注意点を教えてください。

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小川 宏太朗

小川社会保険労務事務所 代表

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コールセンターであってもインフルエンザ予防接種を一律に義務付けるのではなく、「任意接種+費用補助+勤務時間中の接種機会+未接種者への代替感染対策」とする運用が適切です。特に会社が勤務時間中の接種を認める場合は、接種時間を有給扱いとする制度に統一すると労働時間をめぐる紛争を避けやすいでしょう。

1.接種を義務付けられるか
一般の従業員にはインフルエンザ予防接種の法律上の義務はありません。予防接種法上、インフルエンザはB類疾病で、定期接種対象も原則65歳以上等です。厚労省も対象者について「接種を希望する方」が医師と相談して判断するとしています。B類疾病には予防接種法9条の努力義務も原則としてありません。
労働契約法5条の安全配慮義務は感染防止措置の根拠にはなりますが、身体への医療行為であるワクチン接種そのものを当然に強制できる根拠ではありません。密集型コールセンターでも結論は基本的に変わらず本人の意思を尊重した任意接種となると思います。
したがって接種拒否だけを理由とする懲戒、減給、シフト削減、人事評価上の不利益は避けるべきです。

2.接種時間は労働時間か
会社が接種を義務付け日時・場所を指定して受けさせるなら、接種・必要な移動時間は労働時間となる可能性が非常に高く賃金を支払う運用が適切です。
一方、「希望者は勤務時間中に受けてもよい」という完全な任意制度なら、当然に労基法上の労働時間になるとは限りません。会社が強く奨励し、事実上断れない、会社指定日時に集団接種させる等の事情が強くなるほど労働時間性は高まります。また、休日等に本人が自由に接種する場合は通常、労働時間とはなりません。

3.未接種者と感染対策
健康上の理由だけでなく、本人が接種を希望しない場合も、必要以上に理由を追及せず、マスク、咳エチケット、換気、座席配置、体調確認、可能なら在宅勤務等で補完するのが適切です。厚労省も事業者が感染対策上、従業員にマスク着用を求めること自体は許容されるとしています。

4.費用補助・雇用形態
全額・一部補助や上限設定自体に問題はないと思います。ただし、正社員だけを対象とし契約社員・パート等を除外する場合は、福利厚生もパートタイム・有期雇用労働法8条の「待遇」に含まれるためその目的に照らして合理的に説明できる必要があります。

5.健康情報
領収書等は費用補助確認に必要な範囲に限定し、接種できない理由として病名、アレルギー、既往歴などを安易に収集すべきではありません。労働安全衛生法104条は心身の情報を健康確保に必要な範囲内での収集・利用することを求めています。また、診療情報等は要配慮個人情報にも該当します。

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ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
費用補助と就業時間中の接種を認める制度は、...

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