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インタビュー企業が事業をおこなううえで、法律関連の業務全般を担当する「企業法務」は、法的トラブルを未然に防ぎ、企業が円滑にビジネスを進めるために欠かせない役割を担っています。
「企業法務」は企業規模や業種業界に関係なく全ての事業者に係ることですが、コンプライアンス・ガバナンス統制、個人情報保護・プライバシー、ビジネスや人材のグローバル化、法令遵守の意識変化もあり、「企業法務」の業務範囲は法務から知的財産・労務や税務など幅広く、限られた人材が専門性も必要とする膨大な法務業務を抱えているケースも少なくありません。
そのような中、国内ではリーガルテックや法務DXが普及し始めていますが、いま注目されているのが海外から導入が拡がっている企業法務アウトソーシングサービスALSP(代替法務サービスプロバイダー/ Alternative Legal Service Provider)の活用です。
ALSPは従来の法律事務所や顧問弁護士・LPO(リーガルプロセスアウトソーシング/ Legal Process Outsourcing)などとは異なり、さまざまな法務業務を外部委託できるサービスのことです。北米・欧州・アジア太平洋地域を中心にALSP市場が拡大しています。

今回は、契約・法務BPaaSで生成AI搭載の日本初の企業法務アウトソーシングサービスALSPでバーチャル法律事務所「クラウドリーガル」を展開する『Molton株式会社(旧:a23s株式会社)』で2025年10月まで当社で戦略営業顧問を務め、現在はCSMO(Chief Sales & Marketing Officer, 最高営業・マーケティング責任者)として、ALSPや、契約・法務BPaaSの市場開拓から、BizDev(事業開発)、StrategyAlliance(アライアンス戦略)、Partnerships(パートナーリレーション)、InvestorRelationship(IR広報)、FinancialOfficer(資金調達)など事業拡大や成長フェーズに必要な役割も担っている金沢由樹(かなざわ よしき)さんに、近年の企業法務の課題や、契約・法務BPaaSである生成AI搭載の企業法務アウトソーシングサービスALSP「クラウドリーガル」の戦略的な活用術などについて伺いました。
目次
—まずは、御社について事業内容などを教えてください。
金沢さん
Moltonでは、契約・法務BPaaSで生成AI搭載の企業法務アウトソーシングサービスALSPのバーチャル法律事務所「クラウドリーガル」を開発・展開しています。
生成AI/AIエージェント・業務アプリケーション(SaaS:Software as a Service )と、専門業務アウトソーシング(リソースBPO:Business Process Outsourcing)を融合した、BPaaS形式(Business Process as a Service)となり、インターネットWebサービスから全国に高度で安定した、リーズナブルなリーガルサービスを提供しています。
国内で多くを占める個人事業主・中小企業にとって気軽に利用ができない弁護士・専門士業への相談や実務依頼を、ALSPとして弁護士や司法書士・弁理士・行政書士・社会保険労務士・税理士のスケール体制と生成AIを融合させ、法務サービスへのアクセスを容易にした新しいリーガルサービスモデルとして展開しています。
また事業拡大・強化として弁護士ドットコム社や日本生命グループから資金調達も実施しており、2026年1月には上場グループのコンサルティングファームからIP(知的財産)/Legal/Risk/Governance領域のコンサルティングチームおよび関連事業の一部を当社グループに統合し、M&A(roll-up)も実施しました。知的財産の利活用、事業健全化や企業ガバナンス・コンプライアンス体制作りとして必要な知的財産・法務コンサルティングサービスを、大手企業から中小企業でも手軽に提供できるMOLTON 法務・知財コンサルティングサービス(仮)を開始します。
—最近の企業法務において、企業が直面している主な課題にはどのようなものがありますか?
金沢さん
私自身が2016年から代理店の立場としてリーガルテック業界で電子契約サービス(SaaS/電子証明書・電子署名/電子認証/タイムスタンプ)やCLM(Contract Lifecycle Management:契約ライフサイクル管理)に携わってきましたが、それ以前にもメインフレーム(汎用機)やクラウド(IaaS/PaaS/SaaS)、基幹系プリンティング・帳票作成管理基盤、e-文書法・電子帳簿保存法、J-SOX法(内部統制)・IT全般統制など長いこと押印・署名文書・帳票フローなどの契約書・受発注書・請求書・証明書・規定書類等を含めたドキュメントソリューションに係る実務前線で経験しており、新法や法改正にも振り回される業界でした。規制や法令対応もあり時に会計士・税理士や監査法人、コンサルティングファーム等と共にシステム面と規制や法改正への対応に勤しんでいました。
後の2017年にリーガルテック業界で当時ではまだ認知度も低く黎明期であった小規模な電子契約サービスのメーカーでエンタープライズセールスやパートナーセールス、アライアンス戦略、事業開発、OEMビジネスの新規立上げ・供給など経てきましたが、紙出力・押印・承認フローや印鑑・ハンコ文化による商習慣が強く根付いており電子契約サービスの導入受け入れのハードルが高く苦戦していました。
今となっては違和感なく契約手段として利用されている正しくその電子契約の現場でも企業法務の課題に直面していました。2020年に政府が閣議決定し首相や大臣らも自ら主導した脱ハンコ・脱印鑑により社会環境が一変します。この社会環境の大きな変化のなかで顧客と接してきましたが、リーガルテックサービス・システム(SaaS)を導入する過程での法務担当者(法務業務の兼務者)の大きな負担を目のあたりにしてきました。
実はこのリーガルテック・電子契約サービスでの活動の中でエフアンドエムさんとは定期的に共催セミナーも実施し登壇させてもらっていました。当時は新型コロナウイルスでの緊急事態宣言でリモートワークのど真ん中にいたこともあり連日満員御礼でした、当時その取り組みがTV取材されたことがあり、エフアンドエムさんの東京支社をお借りしたことがありました。これは当インタビューではぜひ言っておきたいと思います。
参考:TBS系列の報道・情報番組「Nスタ」に出演しました
【テレワーク推進セミナー】~ハンコを押すための出社をなくす~」が、TBS系列の報道・情報番組「Nスタ」の「職場クラスターに不安 ・現場に行かないといけない」コーナーにて放送されました。(エフアンドエム オフィスステーション)
https://www.officestation.jp/topics/media/2285/
https://www.wanbishi.co.jp/information/200702100000.html
当時のセミナー情報
https://www.wanbishi.co.jp/datasolution/event/200626130000.html
話しを戻しまして、働き方改革、リモートワークの急速な拡大や脱ハンコ・脱印鑑を政府が主導したことから急ピッチで進められた電子署名法や関連した法令として改正電子帳簿保存法などの法的解釈や、電子契約サービスを導入するための社内規程の整備・セキュリティチェック・社内関連部署や取引先との社内外調整や説明、業種によっては電子化における業法・ガイドラインの適法性確認など、企業規模を問わず顧客先では時間を掛けて多大な社内環境整備を行っていました。
リーガルテックサービス・システム(SaaS)導入と言いながら広範囲で法的サポートも必要とする場面も多く発生しており、システム部門だけではなく法務部(法務担当者)や法務を兼務している総務や管理部門も主体となっていました。
もちろん、リーガルテックサービス(SaaS)や電子契約サービスの導入の整備以外に日々の法務業務の運用もしなければならない中で、定期的に発生する契約書レビュー・リーガルチェックの業務、変化する法改正や新法への対応、企業ガバナンス・コンプライアンス強化からサイバーセキュリティや経済安全保障などの影響で年々拡大する法務領域となっています。また労働人材の多様化による労務対応の増加、税法処理の複雑化、さらには生成AI拡大に伴う知的財産権の保護対策など専門性も増してきています。

国内ではこうした法務や知的財産・労務・税務サポートについては、企業規模によって対処方法が異なってきます。個人事業主・スタートアップ/ベンチャー企業・中小企業では、法務部(選任担当者)を設けておらずコスト面もあり顧問弁護士や司法書士顧問・社労士顧問等もいないケースが多く、片手間の兼務状態で限られたリソースで法務業務を対応しています。
大手企業・上場企業においては、専門の法務部門がありながらも現在の社会課題である人材不足の影響もあり採用難によって法務部内のリソースが不足している中で日々の業務に追われています。外部の専門家である法律事務所・顧問弁護士などの専門士業に依頼する方法もありますがコストやスピード感が見合わないケースをよく目にしています。
地域によっては相談できる法律事務所や弁護士・専門士業が近くにいないなどの地域格差による司法アクセスへの課題もでてきています。また、専門領域の拡大により得意分野の顧問弁護士1人では対応しきれないなど新たな課題も出てきています。
―国内企業における法務体制の整備課題と、法務コンプライアンス人材の不足という課題は、多くの企業が直面していそうですね。
金沢さん
このような二重苦三重苦の課題のなかで、最近では各メディアやニュースからも法律やコンプライアンス、ガバナンス、法令遵守、公益・内部通報、プライバシー、人権、株主対策、サイバー攻撃、技術流出による不正や情報漏洩や生成AIによる模造品や情報改ざんなど、毎日何かしらの法務・労務・知的財産関連の話題やキーワードが発信されるように、健全な企業運営には法務コンプライアンス体制の維持・強化の必要性に迫られています。
—上記のような課題を抱えているのは、どのような企業に多いのでしょうか?
金沢さん
先程のお話しのように、法務部や法務専任者のいる大手企業や上場企業でも専門分野である法務や知的財産では人材不足になっていますが、この影響は個人事業主・スタートアップ/ベンチャー企業・中小企業も大いに受けています。
もともとコスト面などがネックで、顧問弁護士や司法書士顧問、社労士顧問等を設けられず、法務部(法務専任担当者)すらない状態で法務担当者を採用しようにも専門人材が集まらず、現状運用である担当役員や他の業務担当者が片手間で法務業務を兼務する状態が続いています。
リソースが集中する首都中央以外の地域地方によってはさらに専門人材の確保はさらに苦戦しています。法務リソース不足もそうですが、法務体制が脆弱な個人事業主・スタートアップ/ベンチャー企業や中小企業にとって拡大する法務領域への対策は、負担が大きい課題ではと考えております。
―業種などによって、課題の現れ方や出始めるタイミングに違いはあると感じますか?
金沢さん
法務課題は業種・業界や企業規模を問いません。日々の契約対応はもちろんのこと、それぞれ業種に則った業法・ガイドラインなどがあるように、課題対象は全業種・業界になります。
ただ業種ではありませんが下請け構造が強い業界などでは下請法から取適法の改正準備のために対策が増えたりします。従業員を多く抱えているサービス業などでは労働基準法の改正時などそれぞれ大きな変化点でタイミングは変わってきます。
—では、御社に問い合わせされる企業からは、具体的にどのような相談がありますか?
金沢さん
企業規模によってご相談内容は異なってきますが、以前では個人事業主・スタートアップ/ベンチャー企業や中小企業から、社内法務や顧問弁護士の役割としてクラウドリーガル導入のお問合せが多かったです。
しかし最近ですと、大手企業や上場企業からのお問合せや導入も増えてきており、社内法務リソースの不足で作業ルーチンのように繰り返す契約書レビュー・リーガルチェックを、クラウドリーガルへ部分法務アウトソーシングできないか?というお問合せも増えてきています。
既に顧問弁護士を設けている企業からの相談も増えてきています。顧問弁護士も専属ではありませんので対応レスポンスの課題や専門分野外で断られてしまったなど、クラウドリーガルを追加の顧問弁護士や、小回りのきく企業内弁護士の役割としてお問い合わせをもらうことが増えてきています。
—御社が提供する契約・法務BPaaSで生成AI搭載のALSPサービス「クラウドリーガル」の導入を検討する際、どのような手順で進めていくことが望ましいでしょうか?
金沢さん
クラウドリーガルは、弁護士監修・設計のリーガルAIを搭載したAI法務プラットフォーム(SaaS)と弁護士・専門士業のリソース(BPO)のアセットを融合した、インターネットWebサービス(BPaaS:Business Process as a Service)として導入が容易であり、場所や地域を問わず高度でリーズナブルな法務クラウドサービスを全国に提供しています。
企業規模や法務ニーズによって柔軟に対応できる3つの基本プランを用意しています。
| プラン名 | 用途の参考 |
|---|---|
| ブロンズプラン | 個人事業主・中小企業向け、社内法務・顧問弁護士としての役割 |
| カンパニーや事業部内の小回りのきく法務相談役 | |
| シルバープラン | 成長企業や中堅・大手企業における法務サポート |
| 新規事業が多い企業 | |
| ゴールドプラン | 企業法務や顧問弁護士を包括的に提供 |
| 企業法務を丸っとお任せ | |
| 採用難である法務人材(人)としてクラウドリーガルを採用 |
たとえばブロンズプランでも、追加従量によってシルバープランなどの対応範囲を実施することもできますが、あまりそれが多いとコスト高になってしまう可能性もあります。Webから直ぐに利用できますが、法務ニーズが見えずらいようでしたら正規代理店さんに導入前にご相談してもらえればと思います。現在ではリコージャパン社が全国代理店となっています。
【クラウドリーガルの提供する法務サービス範囲】
各分野の専門家として弁護士や司法書士・弁理士・行政書士・社会保険労務士・税理士等による強固なスケール体制と、最先端の生成AIを融合したインターネットWebサービス(BPaaS)を提供。クラウドリーガルが、「社内法務」「企業内弁護士」「部分業務アウトソース」や「顧問弁護士」の役割も果たします。

エフアンドエムさんとリコージャパンさんの協業で実現している中堅中小企業向けの財務や労務・人事などの経営課題に対してバックオフィス領域のDXを包括的に支援するサービス「ビジネスアドバイザリーサービス for RICOH」(https://jp.ricoh.com/release/2025/0424_1)内から、クラウドリーガルのアプリ登録・購入も可能になっており、財務・労務・人事および法務・知的財産・税務をセットにした経営課題に効果的なソリューションの提供も行っています。
—契約・法務BPaaSのALSPサービスの導入を進めていくうえでは、経営層からの理解も必要そうです。
金沢さん
経営層からすると、今までの法務は何かあった時の保険であり、ビジネスを生まない業務にみられがちですが、契約社会の海外からするとこれは企業運営に係わる大きな損失に繋がることになります。
法律も年々改正もされ新法も施行されます、時代の変化から法令遵守、企業ガバナンス・コンプライアンス、個人情報保護・プライバシーなどの意識の高まりから企業法務は重要性を増しています。攻めの戦略法務も近年話題となっていますが、法務業務が適切にスピーディーに処理されることで、企業では競争力を高めることもできます。業種によっては研究開発・メーカー・製造など知的財産権の利活用などビジネスに直結するケースもあるため法務は競争力を上げる手段ともなります。
政府内閣府が主導となっている知的財産推進計画やクルールジャパン戦略などでは日本の文化やブランド・コンテンツ産業(IP:知的財産)の海外ビジネスを促進する国家戦略も動いておりより法務・知的財産によって企業の競争力を発揮する場面も増えてくるでしょう。
―社内での合意形成や予算確保において、注意すべき点やポイントはありますか?
金沢さん
現代において、法務は経営戦略・ビジネス戦略の一部である認識のもとで、その法務体制の整備・強化をおこなうことが必要です。そこで先ず思うのは、従来型の顧問弁護士を増やしたり、社内法務人材のリソース増強・採用になりますが、
など総合的に考慮し、従来型の手法以外にクラウドリーガルのような契約・法務BPaaSのALSPサービスも選択肢に入れることが、ベストプラクティスに繋がると思います。
—クラウドリーガル導入後の効果測定は、どのような指標や方法が効果的でしょうか?
金沢さん
社内法務部、法務専任担当や顧問弁護士がいない個人事業主・スタートアップ/ベンチャー企業・中小企業にとっては、クラウドリーガルの導入によって法務体制が完備されます。ただし法務業務は、ビジネスが成長すればするほど、法務領域や業務量が増してきます。
たとえば、取引先からのビジネス契約書の提示から今までは契約書レビュー・リーガルチェックにかかっていた時間など測定すると、それがビジネス価値として算出できると思います。社内事業部や取引相手を待たせない競争力ある対応が可能になったと言えます。
さらには、新規事業や新プロダクトなど立ち上げる場合の法令調査や、ブランド対策・競合対策などで、知的財産権など商標登録も抑えておく必要があります。クラウドリーガルによって広範囲な法務領域(知的財産・労務・税務)を獲得していることで、知的財産権の商標登録・調査までも気軽に相談ができます。
数値では難しい部分ではありますが、個別の顧問弁護士などでは対応できない専門領域もクラウドリーガルはALSPとして多種多様な得意分野の弁護士や司法書士・弁理士・行政書士・社会保険労務士・税理士のスケール体制を完備していることから、様々な専門分野の対応ができるため、こちらも効果面ではないかと思います。
簡単に言うと、複数の個別顧問弁護士など各顧問と契約せずともALSPのクラウドリーガルで対応できるのがポイントとなります。
大手企業・上場企業では、事業部への対応レスポンスなどを指数にすることで社内サービスレベルの向上や、事業部からその先の社外取引先・顧客対応のサービスレベルに繋がります。契約書レビュー・リーガルチェックや法務相談もそうですが、社内回答が遅いとそれはもはやビジネスの競争力にも影響してきます。
—コストなどの面で契約・法務BPaaSのALSPサービスの導入が難しい中小企業でも実践できる工夫や取り組みはありますか?
金沢さん
クラウドリーガルは月額1万~利用できるリーズナブルな法務サービスではありますが運用工夫はあると思います。ある程度の法務知識は、インターネットや汎用的な生成AIで収集が可能です。しかし、情報源やリソースによっては不確実な情報もあるのも事実です。生成AIも100%ではなく必ずハルシネネーション(幻覚)を起こします。
新法や改正も多く、その分の情報源も豊富ですが、事業運営やリスクに伴う最終的な判断・結論は自社内または専門家によって実施になると思います。
そのため、うまくインターネットや生成AIサービスを活用しながら、法務情報の精度をあげていき、法務ナレッジをためておくのがおすすめです。その場限りではなくデータ化しておくことで、自社判断の材料に当てることもできます。
—クラウドリーガルの導入によって、具体的にどのような変化が見られ、課題の改善に成功した企業の事例がありますか?
金沢さん
個人事業主・スタートアップ/ベンチャー企業の場合ですと、ある医療/医学・ヘルスケア・福祉系DXスタートアップ企業では、法人化前の段階でビジネスリスクや法務業務を相談するために、従来型の顧問弁護士を探していたケースがありました。しかし、コスト面や対応範囲など最適な顧問弁護士が見つからず、その中で契約・法務BPaaSのALSPサービス「クラウドリーガル」を社内法務および顧問弁護士の役割として導入していただきました。
実施プロセス
1.クラウドリーガルで新規事業の法令調査・適合性チェックやビジネスリスクを精査
2.適正なビジネスモデルの確認が取れた段階で会社設立(法人化)を進める
3.会社設立代行をクラウドリーガルで実施
4.ビジネスの競争対策のために知的財産権等の商標登録をクラウドリーガルで実施
5.法人化後の社内法務(法務相談や契約書レビューなど)や顧問弁護士の役割としてそのままクラウドリーガルが事業拡大にあわせて伴走
6.事業拡大やIPO(株式公開)に向けた安全な資金調達のサポートもクラウドリーガルで実施
結果、コストを抑えながら各種法務機能(知的財産・労務・税務)をクラウドリーガルのワンストップサービスで解決できました。これは、従来型の顧問弁護士や各顧問の選択肢以外に契約・法務BPaaSのALSPサービス「クラウドリーガル」を選定に入れたことで、広範囲で柔軟性ある法務・弁護士サービスを受けることができた事例です。
もちろんさらに事業拡大することで専属的な顧問弁護士を設けるフェーズもくるかと思います、業務依頼の範囲もあるため従来型の顧問弁護士とクラウドリーガルを使い分け併用にとって効率化・コストアプローチも可能になります。
—大手企業・上場企業でも同様に、法務課題の解決のためにクラウドリーガルが導入されているケースはありますか?
金沢さん
大手企業・上場企業でも社内の法務部の人材不足により、契約書レビュー・リーガルチェックや法務相談の依頼が定期的にボリュームで入ってきますが、事業部および取引先・顧客への対応遅延も発生していた大手企業(東証プライム)の事例があります。施策としては、クラウドリーガルを採用し、契約書レビュー業務を部分法務アウトソースすることで競争力を高めています。
実施プロセス
1.クラウドリーガルのWebシステムから契約書レビュー依頼を実施
2.簡易で社内判断がつく契約書はAI契約書レビューを即日実施
3.複雑でリスクの高い契約書はクラウドリーガルで弁護士審査による契約書レビューを依頼
4.1~3営業日以内に弁護士審査の契約書レビュー結果を取得
5.契約書レビュー以外にちょっとした法務や知的財産・労務・税務の相談をWebシステムから実施、小回りのきく企業内弁護士として活用
6.Webチャットやリモート面談の相談機能を活用し事業特性に合った弁護士対応を実現
7.ゴールドプラン+弁護士審査の契約書レビューパックでクラウドリーガルの選任チーム体制で包括的に法務部をサポート
8.現行の顧問弁護士との使い分け・併用で効率化とコストセーブを実現
その結果、レスポンス速度の向上、経営戦略や新規事業などコア業務に集中、コスト抑制と精度の高い対応を実現でき、従来の顧問弁護士だけでは限界があったボリューム対応を契約・法務BPaaSのALSPサービス「クラウドリーガル」で解決できました。
—クラウドリーガルの導入を検討する際によくある障壁や、導入後の運用で注意すべきポイントについて教えてください。
金沢さん
従来型の顧問法律事務所や顧問弁護士ではないALSPの提供になるため、稀に法的側面でALSPサービスを利用してもいいのかというご質問をもらうことがあります。
ALSPは、北米・欧州・アジア太平洋地域を中心に導入が拡大しています。国内でも大手メディアからも報じているように大手企業や上場企業が法務人材難や法務業務量の増加、対応領域の拡大の対策としてALSPの導入が始まっており、法務・コンプライアンスの人材不足の対策として国内でも有効手段になっています。
弊社では、法務省ガイドラインに照らし合わせシステム設計・仕様もおこなっており、法的側面も問題なくサービス提供ができます。

—クラウドリーガルをより効果的に活用するために、企業側で工夫できることはありますか?
金沢さん
法務環境の改善にリーガルテックという手段がありますが、リーガルテックサービス(SaaS)だけでは、完全な法務課題の解決は難しいと考えています。契約・法務BPaaSのALSPサービス「クラウドリーガル」によって、広範囲な法務や知的財産・労務・税務業務の解決はできますが、業務フロー構築や自動化などはリーガルテックサービス(SaaS)とクラウドリーガル(BPaaS)を併用することで、法務DXを最大化し効果的に活用してもらえると考えています。
―単体のツールだけでなく、他リーガルテックサービス(SaaS)等との組み合わせが重要なんですね。
金沢さん
弊社では法務課題の解決のために法務DXの協業体制も進めています。たとえば、NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ(旧・日本通運グループ)であるNXワンビシアーカイブズ社と電子契約・契約管理サービス「WAN-Sign」で、現場で日々運用されている紙の契約書に対し「AI契約管理」「機密文書保管」「電子化(スキャン代行)」「機密文書抹消」「電子帳簿保存」「契約業務BPO」などとクラウドリーガルを組合せることで、契約書作成~契約書レビュー~契約締結~管理まで効率化してもらうこともできます。受発注書や電子請求書サービスで以前から個人的なお付き合いのあるインフォマート社の電子契約サービス「BtoBプラットフォーム 契約書」とも一部協業も開始しています。
リコージャパン社とはCLM:契約ライフサイクル管理のRICOH Contract Workflow Service(法務支援クラウドサービス)と組み合わせることで社内法務相談のワークフローを自動化し各セクションとのコラボレーションを効率化することで法務業務の負担軽減が可能となります。
さらに法務DXとは別軸にはなりますがM&Aや事業買収などで実施する法務デューデリジェンス(法務DD)の分野ではNXワンビシアーカイブズ社の提供する書類電子化サービス「WAN-Scan-そのまんま電子化プラン-」やAI-OCR×BPOサービスと連携させることでAI-OCR×BPO×BPaaSモデルによって法務デューデリジェンス(法務DD)の効率化を図っています。
—今後、企業は法務分野に関してどのように対応していくべきだと思いますか?また、御社でも新しい取り組みを検討されていることがあれば、差し支えない範囲で教えてください。
金沢さん
弊社では、契約・法務BPaaSで日本初のALSPサービスの提供会社として、サービス性能・機能・サポート面の強化・拡張を進めていきます。
効率化には生成AIやAIエージェントの実装が欠かせません。弁護士・専門士業×ITとしてサポート面で生成AIをフル活用していきたいと思いますが、コア判断や正確な法的判断は生成AIでは限界があるため、弁護士や司法書士・弁理士・行政書士・社会保険労務士・税理士など専門士業が必要です。ここが生成AI+専門性ある広範な法務・専門士業サービスを提供できるのがクラウドリーガルの提供価値と考えています。
また、クラウドリーガルの最大のポイントはBPaaS形式(Business Process as a Service)になります。生成AI(AIエージェント)・業務アプリケーション(SaaS:Software as a Service )と、専門業務アウトソーシング(リソースBPO:Business Process Outsourcing)を融合しインターネットWebサービスを経由して、全国に高度で安定したリーガルサービスを展開できるため、地域格差も関係なく全国にきめ細かなサービスを提供できます。
このように契約・法務BPaaSのALSPサービスとして全国に高度なリーガルサービスを展開ができることから、クラウドリーガルでは官公庁・地方公共団体・自治体向けにデジタルガバメントプランをリリースしました。法務やコンプライアンスの専門分野の人材不足は民間企業と同じように地方公共団体・自治体でも課題となっています。
行政サービスとして全国に地域分散している地方公共団体・自治体の法務体制や危機管理、法令遵守・コンプライアンス対応が脆弱になることは、国民生活の安全維持や住民サービスの品質さらには地方創生・地域活性化にも影響がでてしまいます。社会的意義や行政サービスの維持向上を図るためクラウドリーガルのデジタルガバメントプランを事業設計・開発・ローンチし、地域地方にも安定した法務インフラソリューションの展開を実現させました。
—最後に、クラウドリーガルの導入や活用の成功を目指す企業に向けて、アドバイスをいただけますか?
金沢さん
法務や知的財産・労務・税務などの法律関連や法的サポート業務を必要とする現場では、非常に多くの業務量や対応範囲の課題を抱えています。時代背景からしても今後この領域が縮小することはなく増加・拡大傾向になります。
経営層や事業部、または取引先など内外環境からさまざまな要求に対応することは、社内リソース整備だけでは限界があります。無限に社内の法務人材の採用活動や外部の顧問弁護士を追加増員し続けるのもコスト面・効率性など課題があります。
そこで、クラウドリーガルのような生成AIと多種多彩な弁護士や司法書士・弁理士・行政書士・社会保険労務士・税理士の専門士業のスケール体制を完備した、契約・法務BPaaSのALSPサービスに、丸っと法務業務を依頼してもらうこともできますし、法務要員の1人として採用してもらうことや、現行の顧問弁護士と併用・使い分けした部分業務の法務アウトソーシングもできます。
新たな予防法務・法務改善・ビジネス強化のアプローチとして、契約・法務BPaaSのALSPサービス「クラウドリーガル」を選択肢に入れてもらえたらと思います。
※当時インタビューから追記等含む