この記事でわかること・結論
- タスクフォースが組織改革や業務改革に必要な理由
- タスクフォースを構築するための5つのポイント
- タスクフォースを組織する際に必要な経営感覚
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人材・組織この記事でわかること・結論
タスクフォースは軍事用語であり、軍隊で特定の任務(タスク)遂行のために編成された機動部隊を指す言葉です。ビジネスでは、緊急かつ重要な課題を解決するために編成されるチームを指します。
タスクフォースとは、緊急性の高い経営課題を解決することを目的として短期的に招集されるチームです。専門家や各部署の適任者で組織され、普段は別業務をしているメンバー間で業務を遂行します。
能力が高いメンバーが結集し迅速に問題解決に向かうことで、部門間の連携が強化され、会社全体の能力向上を目指します。
タスクフォースと類似する用語に「プロジェクトチーム」や「ワーキンググループ」があります。
タスクフォースとプロジェクトチームの共通点は、いずれも大きな課題が対象となる点です。課題の緊急かつ迅速な解決を求められるタスクフォースとは異なり、プロジェクトチームは長期的な課題を取り扱います。時間をかけた対応と検証、問題解決が想定されています。
一方ワーキンググループとは、高い緊急性の問題解決を目的に組織されるグループで、タスクフォースとほぼ同義で使われます。解決すべき問題や課題の規模に応じてタスクフォースとワーキンググループを使い分ける企業も存在します。
タスクフォースは緊急の課題を解決するだけでなく、同時に業務改革や組織改革を目的としています。多くの企業がタスクフォースを組織した後に、業務改革や生産性の向上を実現しています。
加えて、近年の技術革新の進化により、企業は以前よりも迅速な意思決定と行動が求められています。タスクフォースの取組を通じてグローバル経済に対応可能な組織改革を果たす企業が増えています。
タスクフォースで重要となる点は機動性と戦略性であり、任務遂行に必要な大きな権限を譲渡されるケースが多々あります。企業戦略推進のために立ち上げたタスクフォースに経営陣を組み込み、次世代の有望な人材にリーダーシップの育成を行いながら、チーム力を強化する取組も見受けられます。
タスクフォースは、企業のイメージダウンなど致命的な問題が発生した際、速やかな信頼回復のために選りすぐりのメンバーで迅速な課題解決を行う役割も担います。
企業の将来を握ることも多いタスクフォースの構築と運営にはポイントがあります。戦略的なタスクフォースの構築方法と運営をご紹介します。
短期間での課題解決が重要となるタスクフォースの構築は、各部署の優秀な人を揃えればよいというわけではありません。タスクフォースを円滑に構築するためには、下記のポイントをもとに構築します。
まず、迅速な問題解決に向けた課題の明確化と必要な情報の洗い出しを行います。その結果をもとに、人材の選出、タスクを完遂するまでのスケジュール管理、選出した人材の不在時のサポート体制を徹底するなどタスクフォースが円滑に進むよう多方面から対策を考えます。
企業の緊急事態に対応するためのタスクフォースは失敗が許されず、その運営には大きな手腕が問われます。
迅速に課題を解決するために、目的とゴールの明確化からタスクフォースはスタートします。そのうえで適切なリーダーの選定とタスク遂行中に発生した問題に迅速かつ柔軟に対応し進めていきます。
タスクフォースは臨時に組織されるチームのため、解散後に情報やノウハウを蓄積し、類似の事態の未然防止、万が一発生した際における対応方法を構築しておきます。
・タスクフォースとは、緊急性の高い経営課題を解決することを目的として短期的に招集されるチームである
・タスクフォースは緊急の課題解決に加え、業務改革や組織改革を目的とする
・タスクフォースは企業に致命的な問題が発生した際、速やかな信頼回復のために選りすぐりのメンバーで迅速な課題解決の役割を担う
・タスクフォースの構築と運営には大きな手腕が問われ、ポイントをおさえた戦略的な対応が求められる
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