この記事でわかること・結論
- 忌引き休暇とは、対象親族など身内に不幸があった際に休暇が取得できる制度のこと
- 忌引き休暇は法定外休暇であるため会社員によって有無が異なるが、基本的には導入している会社が多い
- 親族との関係値などによって取得日数は異なる。一般的には3日〜10日程度
この記事でわかること・結論
親族が亡くなられた際は「忌引き休暇」として休日を設けている企業が多いです。お葬式や各種行政手続きなど、平日中の時間をあてる必要があり勤務などが困難な状況となるため休日を取得できるのが忌引き休暇です。
この忌引き休暇は法律で決められた法定休暇ではないため、企業が独自に設定することができます。万が一の際にスムーズに対応できるように、取得日数などについて覚えるおきたいところです。
本記事では、忌引き休暇の基礎情報や取得できる日数、対象となる親族範囲などを解説します。労働者および企業側も忌引き休暇の制定について参考にしてみましょう。また、忌引き休暇を申請する際に活用できる申請書の無料テンプレートも公開しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
会社の休暇のなかに「忌引き休暇(もしくは服喪休暇)」という項目を見たことがある方もいるかもしれません。利用する機会がなければ、なかなか具体的な内容を知ることはないでしょう。まずは忌引き休暇の基本事項を解説します。
忌引き(きびき)休暇とは、家族や親族のような身内が亡くなられた際などに会社を休むことができる制度です。通夜および葬式や、その後の各種行政手続きなどに時間を要するため通常に働くことが困難とされ採用されています。
身内の不幸時に休暇が取得できる忌引き休暇は、法律で定められている法定休暇とは異なり企業が独自に制定するような「法定外休暇」となります。そのため、企業はそういった従業員の家族・親族不幸時に必ず休ませなければならないという訳ではありません。
ですが、家族や親族の不幸時には通夜および葬式に参列する必要があるため、平日の場合は特に働くことが困難です。
また、そういった葬儀などの準備期間や行政手続きなど中長期に渡り時間を要するため、余裕をもって対応してもらうためにも忌引き休暇を設けている会社がほとんどです。
忌引き休暇は法定外休暇であるため、ある程度の内容は似ていると思いますが詳細が会社によって異なるため、気になる方は上司に伺うか所属している会社の就業規則などを確認しておきましょう。
「忌引き」という言葉の意味は、近親者の不幸時に会社や学校を休むことで忌中や喪中に入ることを言います。忌中・喪中に入る期間は、故人を慎む期間であるため結婚式や新年度の挨拶や年賀状送付などを控えることが一般的です。
忌中は四十九日法要を迎えるまでの期間とされており、故人が冥土で旅をする期間とされています。そして喪中とは家族や親族が故人を偲ぶための期間であり一周忌法要(一年間)までとされています。
忌引き休暇は年間休日のなかでも法定外休暇であるため、名称が会社によって異なる場合もあります。自身の行動を慎むことはほかにも「喪に服する」などとも呼ばれることから「服喪休暇」としている会社もあります。
また、冠婚葬祭時の休暇としてまとめて「慶弔休暇」や「特別休暇」という名称で法定外休暇を設けている会社もしばしば見受けられます。上記の場合は、葬式に加えて結婚式などおめでたいタイミングでの休暇取得が可能です。
先述しているように忌引き休暇は法定外休暇であることから、忌引き休暇取得中の給与発生については会社次第です。法律上の規定などはないため、各会社が独自で決めたルールに従って給与の有無が異なります。
そのため忌引き休暇中に給与が発生する会社もあれば、雇用形態に応じて無給になることもある会社などもあります。
忌引き休暇は給与についても企業独自の決まりがあります。なかには有給休暇と同じように、忌引き休暇中でも給与を出してくれるうえに出勤日数として扱うような会社も存在します。
家族や親族のような身内の不幸は、どの従業員にも可能性はあり休まざるを得ません。また、葬式などの資金面など忌引き休暇を取得するタイミングは負担が多くかかります。
そのため基本的に無給としているところは少なく、忌引き休暇中でも給与が発生する会社がほとんどです。
忌引き休暇は家族および親族が亡くなってしまった際に休暇として取得ができますが、家族や親族といってもどの範囲までを対象としているのでしょうか。また、実際に忌引き休暇として取得できる日数についても解説します。
忌引き休暇を取得する際に、その対象となる親族の範囲は3親等までとされています。3親等と言われてもすぐには思い浮かばないという方は、以下の本人から見た血縁関係上の3親等を参考にしてみましょう。
上記の範囲が、一般期に忌引き休暇の対象となる家族・親族です。そのため友人や親戚のなかでも遠い血縁関係である場合は、忌引き休暇の取得が認められない可能性が高いです。
ですが会社によっては、同じ会社の同僚が亡くなられた際に忌引き休暇を取得することができるというケースもあります。会社関係者以外のたとえば友人などであれば、年次有給休暇を取得して葬儀に参列するなどが一般的です。
続いて忌引き休暇の取得日数についてですが、休暇とはいえ特に取得日数に決まりがあるわけではありません。それぞれの会社が決めた忌引き休暇の概要に沿って運用されます。
ですが一般的には、故人となる方との血縁関係によって異なるケースが多いです。ここでは多くの会社で採用されている例を紹介します。
まず、一番近い親族である配偶者および父母などが亡くなられてしまった際は「1週間以上」の休暇が取得できるところが多いです。そして祖父母や兄弟姉妹などの場合は、少し短い期間である「3日から5日程度」の取得日数が設けられていることがあります。
上記はあくまで例であるため、自身の所属する会社における忌引き休暇の概要は就業規則などを参考にしてみてください。事前に確認しておくことで、その時になった際バタバタとせずに済みます。
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Word形式なのでご自由に編集ができ、どなた様でも無料でご利用できます。また、忌引き休暇以外にも、アニバーサリー休暇やリフレッシュ休暇、生理休暇などを取得する際にも使用可能です。下記から無料ダウンロードのうえ、ぜひご活用ください。
忌引き休暇とは、身内(家族や親族など)に不幸があった際に取得できる休暇制度です。法定外休暇であるため会社によって任意で制定が可能であり、「慶弔休暇」「特別休暇」という名称で設けられていることもあります。
また、忌引き休暇を取得できるのは本人から見た3等親までが一般的とされており、故人との血縁関係に応じて1週間から10日程度の休暇が取得できるところが多いです。そのため友人などの葬式に参列するという場合などは、忌引き休暇が取得できない可能性が高いです。
ですが、対象の親族範囲や取得日数について本記事では一般的な例に過ぎず、会社によって忌引き休暇の内容は異なります。忌引き休暇については、所属する会社の就業規則に記載があるため必ず確認しておきましょう。
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