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株式会社スナックミーインタビュー

スナックミーオフィス運営企業に聞く今取り組むべき「福利厚生の見直し方」とは

法人向けの福利厚生置き菓子サービス『snaq.me office(スナックミーオフィス)』や、おやつの個人向けサブスクリプションサービス『snaq.me(スナックミー)』を展開する株式会社スナックミー。無添加でヘルシーなおやつのみを取り扱い、新たな社内置き食サービスとして、健康経営を目指す企業などから支持されています。

従業員が求める福利厚生は、時代や個々の価値観・働き方などによって変化しつつあります。実際に弊サイトがおこなった福利厚生に関するアンケート調査では、『勤務先の福利厚生にとても満足している』と回答した方は5.7%しかおらず、「企業が導入している福利厚生」と「従業員が求める福利厚生」が乖離しているケースが多いことがわかりました。

そこで今回は、株式会社スナックミーの楠さんと菊池さんに、近年の福利厚生のトレンドや企業が抱えている課題、福利厚生の見直し方、少ない予算でできる取り組みなどについてお話を伺いました。

柔軟な働き方の実現と活発なコミュニケーションの両立が課題に

ーまずは、御社について事業内容などを教えてください。

楠さん
法人向け置き菓子・社食・オフィスコンビニサービスを提供している、デジタル発のおやつメーカーです。商品はすべて人工添加物や白砂糖不使用のギルトフリースナック(=罪悪感のないおやつ)にこだわっており、健康経営にもお役立ていただけます。

ー企業の福利厚生や現在の福利厚生のあり方について、近年、どのような課題があるのでしょうか。

楠さん
どういった企業さまであっても、従業員同士のコミュニケーションに課題を抱えており、それを福利厚生で解決したいというお声を頻繁に伺います。コロナ禍真っ只中である2020~2022年頃に入社した従業員は、組織適応の要であるオンボーディング期間を多くの場合オンラインで過ごしてきたわけですよね。社内交流がすっかり狭まってしまったという既存社員の方も多いはず。遠隔でも仕事は意外とスムーズに進むが、それはそれとして従来の対面交流でしか得られない価値もある…と誰しも気づかされた頃合いだと感じます。

ーリモートワークですと、従業員同士の自然な雑談が生まれにくいイメージがあります。このような課題は、福利厚生の活用で改善できるのでしょうか。

株式会社スナックミーインタビューの様子

楠さん
この数年を経て「リモート環境下でも業務を支障なく進めるこつ」を会得した個人・法人が多い一方で、次なる課題としては「ニューノーマルな働き方と交流促進の両立」が挙げられます。その手段として福利厚生を活用したいが、そもそも会社に来てもらわないと利用できないサービスである場合、まず出社意欲を醸成する必要がある点に苦戦していらっしゃる企業さまが多い所感です。

たとえば会議や1on1とは異なるインフォーマルコミュニケーション(偶然出会った人と行う何気ない雑談)の誘発には置き菓子やオフィスコーヒーが有効的ですが、こういったものを出社中の従業員にだけ盛んに使ってもらい、リモートワークで働いている従業員は完全に置いてけぼり…というわけにもいきませんからね。

ー従業員の働き方が自由になることで、企業にとっては福利厚生の活用に苦戦するケースも多そうですね。

楠さん
柔軟な働き方のメリットをしっかり理解されていて、スタッフ個々人が心地よく感じる環境で働くことを尊重しておられる企業さまほど、どのような福利厚生であれば自然なオフィス回帰とコミュニケーション活性化が叶うのか、あるいは導入したサービスをどう活かせばよいのかを苦慮されているように感じます。福利厚生の運営には平等性・公平性の担保がつきものですし、コミュニケーションは人間同士の営みですから、従業員人数や部署数が多い企業さまにおいては特に課題が深刻化しやすい傾向にあります。

トレンドは従業員が出社したくなる・在宅でも利用できる福利厚生

ー福利厚生サービスを提供する御社では、どのような福利厚生を導入しているのでしょうか。また導入する福利厚生はどのようにして決めましたか。

菊池さん
色々な制度がありますが、会社負担で毎月異なるメンバーと食事に行けるシャッフルランチや、社割あるいは無料で楽しめる自社のおやつ提供が特徴的です。従業員同士のコミュニケーション活性化に役立つものと、自社製品の理解を深めてスナックミーのおやつにより向き合えるようになるもの…という軸で選んでいます。

ー先述の通り、企業の福利厚生は従業員の働き方などによってニーズが変化していると感じます。最近のトレンドや、特に注目されている取り組みはありますか。

菊池さん
ポストコロナ時代になってから、業界にもよりますがリモートワークやハイブリッドワークがさらに浸透していく中で、やはり健康経営に注目されている企業さまが急増したように見受けます。そのうえで、具体的な取り組みの性質については【出社したくなるもの/在宅でも利用できるもの】に大きく二分されていますね。

弊社は社内利用前提のヘルシー置き食を提供していることもあり、出社促進にもつながる健康経営施策については特に注目しているところです。

▼スナックミーオフィスの置き菓子例スナックミーの置き菓子

ー御社に問い合わせされる企業からは、具体的にどのような相談が多いでしょうか。

菊池さん
大きく分けて「健康経営を目指したい」「従業員に喜んでほしい」という二軸のご相談をいただくことが多いですね。健康促進や食生活改善と聞くと節制が必要で大変そう…という一般認識がありますが、スナックミーオフィスはなんといっても商材が「おやつ」ですので、ヘルシーとワクワクを兼ねられる点に魅力に感じてくださったのかなと思っています。

そのほかのリアルなお声でいうと「今利用している置き食の人気が低いので乗り換えたい」「他社サービスと併用してもっと充実させたい」というご要望もよくいただきます。

福利厚生施策のポイントは「導入目的の明確化」と「費用だけで比較しないこと」

ー福利厚生の見直しについて、進め方の判断やコストに対する効果の測定が難しい印象があります。具体的に企業は、どのような手順で進めていくことが望ましいでしょうか。

楠さん
バックオフィスや経営者の主観だけで継続や撤廃を判断してしまわず、利用者である従業員の率直な意見を吸い上げて参照するというのが大前提になります。それを念頭に置きつつ、利用者数・利用率・商品の消化率といった定量的なデータ収集、具体的な感想・要望などの定性的評価収集と進み、それらの結果と運用コストを照らし合わせて費用対効果がよいかどうかを見定めるのがおすすめです。

注意すべきは、賛成/反対という二極化した意見を求める多数決にしてはならない点。従業員視点でのシンプルな気づきを得られる、組織サーベイのように実施することが求められます。

ー社内での合意形成や予算確保において、特に注意すべきポイントはありますか。

菊池さん
「導入目的を終始明確にすること」と、特に最終決定権を持つ方に導入承諾や複数候補の見比べを依頼する場面では「費用だけで比較しないこと」を留意するのがいいでしょう。色々なサービスを見比べていると、少しずつ異なる魅力に目移りしてしまうこともあるかと思いますが、そもそも何が目的で福利厚生を導入するのか?という一点を芯に据え続けることで、おのずとスムーズな合意形成が叶うはずです。

株式会社スナックミーにインタビュー

無料サンプル請求やトライアルが可能なサービスも多いので、企業負担のない形態でなにはともあれ一旦利用してみて、そこから得た従業員からの反響や喜びの声を決断材料にすることが最終的な近道になると思います。

ー福利厚生施策の効果測定については、どのような指標や方法が効果的でしょうか。

菊池さん
残業時間や離職率など、はじめから数値で扱いやすい指標が関係する場合はそれらを定量的に測定するのとあわせて、満足度や幸福度といった一見定性的にみえる指標についてもできるかぎり10点満点評価などでデータ化するのがいいですね。

特に健康経営とそれにともなう心身のヘルスケア、コミュニケーション活性化のために導入した福利厚生である場合、効果が出ているかどうかの可視化が難しいので…定量的な指標として持つことができれば、ウェルビーイングや従業員エンゲージメントの向上にもつなげやすいと思います。

スナックミーオフィスの導入で健康意識向上へ

ースナックミーオフィスの導入によって、具体的にどのような変化が見られた事例がありますか。

楠さん
各所から度々頂戴しているお声なのですが、とにかく「従業員がジャンクフードやコンビニのお菓子を食べている姿を見かけなくなった」という変化に驚かれている企業さまが多い印象です。たとえば従業員の男性比率が高い投資会社さまは、職場近隣にコンビニがあるためハイカロリーなホットスナックを食べる頻度の高さに悩まれていたのですが、現在はスナックミーオフィスのヘルシーな間食でご満足いただけるようになりました。

また、職場が高層ビル内にあるためコンビニに行くだけで数十分かかってしまう…という状況にあった不動産会社さまも、社内でおやつが食べられるようになったことで時間削減&健康促進を一度に叶えられたとご好評でした。

総務部の方は社員の食生活を家族のように心配されていることが多く、みなさん一様に「体に悪いものを摂ってほしくない」「どうせならヘルシーなものを食べてほしい」と切望されているので…喜びのお声を聞くことができ、私たちも大変嬉しいです。

株式会社スナックミーにインタビュー

ー福利厚生の改善としては、成功した企業の事例はありますか。

楠さん
「社内のカフェラウンジスペースをもっと有効活用したい」「出社時のコミュニケーションを活性化させたい」「市販商品の提供をやめ、健康経営につながるヘルシーフードを導入したい」という課題を抱えていた企業さまとご縁があり、スナックミーオフィスの無添加置き菓子をご利用いただいています。従来は企業負担の懇親会なども開催されていたようですが、お酒が飲めない方や時短勤務の方も平等に恩恵を受けられたら…という点でも悩まれていました。

まずは課題解決のための社内プロジェクトチームを立ち上げて、ラウンジスペースを拠点に従業員同士の交流スポットを構築。その要となるパーツとして置き菓子ボックスを設置いただいたところ、目的どおり自然な交流が生まれはじめ、従業員がおやつの原材料や添加物を気にするようになるなどの健康意識向上も叶ったようです。

ー社内プロジェクトチームを立ち上げて、福利厚生の見直しをおこなったのですね。

楠さん
この事例のもっとも特徴的な成功理由は、そもそもの導入サービス選定時の座組みにありますね。経営者やバックオフィス担当者が独断したのではなく、あらゆる部署・立場のスタッフが意見を出せる社内横断チームで話し合いを重ねたことで、リアルな意見の吸い上げや、これまで抱えていた問題の抜本的改革が実現したのだと見受けます。

ー従業員の意見を反映して改善すると、従業員満足度も向上しそうです。では、スナックミーオフィスをより効果的に活用するために、企業側で工夫できることはありますか。

楠さん
ご導入いただいたら、ぜひスナックミーならではのおやつの特性を従業員のみなさまへご共有いただけると嬉しいです。無添加で原材料が厳選されていることや、おいしさ・嬉しさがありながらも健康的だということを知っていただきながら召し上がると、単なる小腹満たしではなく「体にいいことをしている」という価値の浸透にもつながるはず。

スナックミーのおやつ

導入企業さまからは、毎月届いた商品を補充するたびに「今月はこんなおやつが届きました」という社内周知をなさっているというお声をよくいただきますね。いつも当たり前に置かれているものではなく月に一度届くサプライズなプレゼントのように運用していただくと、ワクワク感が褪せずに長くお楽しみいただけると思います。

カフェカウンターやラウンジスペースに置いたり、複数の部署のスタッフが行き交うエリアに置いたりと、おやつを介して従業員の交流が生まれる導線を構築するのもおすすめです。

平等性・公平性を解決するならニーズが異なる小規模サービスの併用がおすすめ

ー福利厚生サービスの導入を検討する際によくある障壁や、導入後の運用で注意すべきポイントについて教えてください。

菊池さん
どんなに魅力的なサービスであっても、いざ導入しようと思うと平等性・公平性が障壁になってしまうケースが非常に多いように思います。完全に平等性を担保するというのはどうしても難しいもので、たとえばランチ外出派の人はお弁当のデリバリーサービスをほとんど利用しないでしょうし、カフェインを控えている人やコーヒーを好まない人は、社内に高性能なコーヒーマシンがあってもその恩恵を受けることができません。

こういった食にまつわるサービスは利用傾向が個人の嗜好に大きく左右されやすいほか、従業員の年齢層やライフステージに幅がある場合は「育休・託児・介護などのサポートは万全だが独身若手社員へのケアが手薄」「デジタル・テック系サービスを年配社員が活用できていない」といった問題も起こり得ます。全員が等しく利用できるよう、サービス自体をとことん厳選するのももちろん重要ですが、ニーズの異なる小規模サービスを複数併用して不平等を均していくほうが現実的かもしれませんね。

ーこれまで御社にも、細かな要望に関する相談はありましたか。

菊池さん
「外国人スタッフも平等に食べられるベジタリアン用商品が欲しい」というご要望を各社さまからいただきまして、そのお声をもとに、植物性食品に限定したヴィーガンコースをリリースしました。このように不満のたねを的確に解消できる商材もあるので、公平性をメリットに掲げるサービスを探すのもよい手段のひとつです。

株式会社スナックミーにインタビュー

ー中には、コスト等の面で福利厚生サービスの導入が難しい企業もあるかと思います。そのような企業でも実践できる工夫や取り組みについて、アドバイスをいただけますか。

菊池さん
中小企業さまのほか、教育機関や医療機関、士業事務所などの法人さまからも、実際に福利厚生のご予算に限りがあって悩まれているというお声をよく伺います。各種サービスの料金体系はさまざまですが、そういった懸念がある場合は企業側の負担額がかからないもの(例:従業員自身で決済する置き食)や、月額料金・サポート料金・電気代などのランニングコストが発生しないものを選ぶのがおすすめです。

費用が高ければ高いほどよいサービス…ということは決してなく、資料を請求して料金プランをよく確認してみると、魅力的でありつつ非常に低コストで利用できるサービスが見つかるかもしれません。

福利厚生が現場のニーズとトレンドにマッチしているかが重要

ー今後、企業は福利厚生に関してどのように対応していくべきだと思いますか。

楠さん
日々の働き方も、従業員が何に価値を感じるかも、昨今はあらゆるものの変動が非常に激しい時勢にありますよね。「上層部やベテラン社員が若手の頃に導入した福利厚生を、今の新入社員はほとんど利用していない」「去年導入したばかりの福利厚生を今年はまったく活用できていない」といったケースは決して珍しいものではありません。運用中の福利厚生が現場のニーズと今のトレンドにマッチしているかをつねに意識し、企業と従業員の双方にうまみがある状態を持続的に構築することが大切だと思います。

ただ、どんな福利厚生サービスでも無用だと感じたらただちに取りやめるべき…と一概に言うことはできません。たとえば健康促進やウェルビーイング向上がよい例ですが、はっきりとわかる効果が出るまで一定の時間がかかる施策は、そのことを前提として計画的に付き合っていく体制をとり、こまめに効果測定をしながら価値を見定めていくことが求められます。

ー最後に、より良い福利厚生の実現を目指す企業に向けて、アドバイスをいただけますか。

菊池さん
福利厚生の導入目的は施策ごとにさまざまですが、どのようなサービスであっても、その根幹を突き詰めると「従業員に心地よく働いてほしい・喜んでほしい」というシンプルな想いがあるかと思います。人材獲得の有利化や離職率低下などの魅力的なベネフィットが数多くある中で、そういった目的を明確に定めながらも「働く仲間の笑顔を見たい」という純粋な軸を忘れずに持ち続けることが大切ですね。弊社が提供するスナックミーオフィスも、おやつ体験を通じてきっとそのお役に立てると思います。

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