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社会保険は遡って加入できる?手続き方法や注意したい時効などを解説!

社会保険は遡って加入できる?手続き方法や注意したい時効などを解説!

監修者:涌井 好文 涌井社会保険労務士事務所
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この記事でわかること・結論

  • 社会保険は2年まで遡って加入することができる
  • 社会保険に新規で加入する際は法人登記簿謄本と健康保険、厚生年金保険の新規適用届が必要
  • 社会保険へ遡って加入する場合は、社会保険料を一旦事業所が一括で支払う

実は社会保険は2年まで遡って加入することができます。ですが、どのタイミングで社会保険への遡及加入をするのでしょうか。また、遡って加入するための手続きやその場合の支払いなども知っておきたいポイントです。

そこで、本記事では社会保険を遡って加入することができるのか、遡って加入するための手続きなどについて詳しく解説します。

社会保険へ遡って加入できる?

社会保険は遡って加入できる?

健康保険や厚生年金保険などの加入が漏れてしまっている場合など、社会保険は遡って加入できるのでしょうか。

POINT

実は条件を満たしている場合、遡及加入できる

事業所が適用事業所や任意適用事業所などであり、加入条件を満たしているのに社会保険への加入をしていない従業員がいる場合は、遡って加入することが必要です。

ただし、遡る時期までは指定できず法律上、社会保険への加入条件を満たした時より遡及加入となります。

就労時間が変化した場合

「最初は短時間労働であり社会保険への加入条件を満たしていない状態で適用事業所に勤めていたが、途中から勤務時間が増えて社会保険への加入条件を満たしていた、そして数年加入していなかった」という場合はたとえ期限以内であっても、入社時から遡るのではなく、社会保険加入の条件を満たしたときより遡及加入となります。

あくまで社会保険に遡って加入するときは、「その当時に条件を満たしているかどうか」がポイントになるということです。

社会保険の加入条件をおさらい!

社会保険に遡って加入するためには、社会保険への加入条件を満たしているときから遡ります。そのため、自身で遡る時期などを指定することはありません。

社会保険の加入条件についておさらいしておきましょう。

社会保険への加入条件

  • フルタイム勤務の労働者
  • 週の所定労働時間と月の所定労働日数がフルタイム勤務の3/4以上である労働者
  • 従業員数51人以上の企業である場合は、所定労働時間が1週間20時間以上であり、月額88,000円以上の賃金をもらい、2か月を超える雇用見込みがあること

まずは上記の社会保険加入条件を満たしている期間があるかどうかを確認しましょう。仮に数年間、社会保険の加入条件を満たす状態でかつ、未加入であった場合は2年まで遡れます。また、学生は原則として社会保険に加入しません。

社会保険の未加入期間があるかの確認方法

対象の労働者は、実際に社会保険の遡及加入ができるのかを確認する必要があります。具体的な当時の雇用関係書類などがあれば、証明することが簡単です。

社会保険未加入を確認するための書類

社会保険へ遡って加入したい労働者は、会社へ申し出る際にあらかじめ上記のような書類を用意しておくとスムーズに話を進めることができるでしょう。

免除期間のある国民年金は追納できる

実は社会保険だけではなく、国民年金についても免除期間などがあれば追納ができます。

ただし、全額免除や半額免除、学生納付特例期間などを利用している場合に可能です。その際は被保険者自身が近くの役所などで手続きをする必要があるため忘れずにいましょう。

社会保険に遡って加入する際の時効について

社会保険への遡って加入する時の時効について

社会保険を遡って加入する場合、社会保険の加入条件に該当したときより2年間までとなります。つまり、社会保険の遡及加入である場合は最高で2年分の社会保険料を支払います。

これは厚生年金保険法という法令で決まっているため、事業所ごとに異なるという内容ではありません。


厚生年金保険法 第92条

保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したとき、保険給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から五年を経過したとき、当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる


そのため、たとえ数年間の未加入期間があったとしても、条件を満たしているなかの2年分しか遡及加入できないため覚えておきましょう。

会社全体で社会保険に未加入だった場合

会社全体で社会保険へ未加入だった場合

対象の従業員が加入していなかった、という訳ではなく会社全体として社会保険へ加入していなかった際には以下のような対応がある場合があります。

会社全体で社会保険へ未加入だった場合

  • 年金事務所(厚生労働省)からの加入指導や立入検査がある
  • 強制的に社会保険に加入させられる
  • 2年間分の社会保険料を支払う

適用事業所である場合は、通常会社として社会保険加入の申し出をします。未加入のままであると年金事務所より加入指導が入ります。

加入指導後それでも未加入でいる場合は立入検査があり、そこで強制的に遡及加入をさせられます。状況によっては、刑事罰なども用意されているため案内があるならば速やかに社会保険へ加入しましょう。

社会保険に遡って加入するための手続き

社会保険へ遡って加入するための手続き

社会保険へ遡って加入する際は、事業所が必要書類を用意して管轄の年金事務所へ提出します。特定の従業員だけのケースと、会社全体が遡及加入をするケースで必要書類が異なります。

特定の従業員が未加入だった場合

  • 対象の従業員の被保険者資格取得届
  • 基礎年金番号の分かる通知書(年金手帳など)

対象の従業員の基本情報にくわえ、当時社会保険に加入する条件を満たしていたかどうかを証明する書類が必要でしたが、現在は賃金台帳や勤務簿などは不要となっています。ただし、これらの書類は事業所調査の際に確認されるため、準備はしておきましょう。

続いて会社全体が社会保険に未加入だった場合、かつ新規で加入する場合は以下の書類が必要です。

会社が新規社会保険に加入する場合位

上記が必要なのは「新規で会社が社会保険へ加入する場合」です。年金事務所などの強制加入である場合には、手続きなどは不要です。

保険料は一括で支払う

社会保険へ遡って加入する場合は、社会保険料について一旦事業所が一括で支払います。そして各従業員へ請求するというフローです。

そのため会社の担当者や会計、または会社代表は社会保険の遡及加入をする際にまとまったお金が必要であることを頭に入れておくと良いでしょう。

社会保険へ遡って加入に関するよくある質問

社会保険へ遡って加入に関するよくある質問

社会保険は遡って加入できますか?
社会保険の未加入が発覚した場合、そもそも社会保険の加入条件を満たしていたか確認する必要があります。満たしている期間があった場合は遡って加入することができます。
社会保険はいつまで遡って加入できますか?
社会保険の未加入が分かった場合は、時効が2年間であるため、該当してから2年間の遡及加入が認められます。ただし、仮に数年間の未加入時期があっても時期などは自身で指定できないため最新日(遡及加入の適用日)より2年間となります。
国民年金保険料も遡って支払えますか?
免除や納付猶予などがあれば、国民年金の追納も可能です。学生時に「学生納付特例期間」が適用されており20歳から社会人になるまでの間の国民年金について、将来の年金のために、あとから納付したいという場合は自身で役所などへ申請が必要です。
社会保険を遡って加入する場合はどんな手続きが必要ですか?
対象の労働者に関して社会保険の遡及加入をおこなう場合は、必要書類を用意して所管の年金事務所で手続きをします。会社全体で社会保険へ未加入であった場合は必要な書類などが変わってきます。
会社全体で社会保険へ未加入である場合はどういった措置が取られますか?
免除や納付猶予などがあれば、国民年金の追納も可能です。学生時に「学生納付特例期間」が適用されており20歳から社会人になるまでの間の国民年金について、将来の年金のために、あとから納付したいという場合は自身で役所などへ申請が必要です。

まとめ

社会保険は時効である2年間までは遡って加入ができます。しかし、対象期間は社会保険への加入条件を満たしている必要があるため、当時の雇用契約書などがあると申請のときに証明ができて良いです。

また、国民年金でも自身で役所にて手続きをすることで保険料を追納することができます。ただし免除や猶予を利用している場合に限ります。

社会保険を遡って加入するためには、必要書類などを持参して所管の年金事務所に行きましょう。また、対象期間中の保険料を一旦会社側が一括で支払う必要があるため、まとまったお金を用意することも忘れずにいましょう。

涌井社会保険労務士事務所 監修者涌井 好文

平成26年より神奈川県で社会保険労務士として開業登録を行い、以後地域における企業の人事労務や給与計算のアドバイザーとして活動を行う。
退職時におけるトラブル相談や、転職時のアドバイスなど、労働者側からの相談にも対応し、労使双方が円滑に働ける環境作りに努めている。
また、近時は活動の場をWeb上にも広げ、記事執筆や監修などを通し、精力的に情報発信を行っている。

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