この記事でわかること・結論
- 内定承諾書は、内定を通知された内定者が企業への入社の誓約をする際に企業へ送付する書類
- A4サイズの内定承諾書を折らずに「角型2号」入れて送ることが一般的
- 内定承諾書の添え状の同封方法は企業が内定者に送付したときと同じ形式にする
この記事でわかること・結論
入社希望者に内定を出した後は、内定承諾書を送ることが重要です。内定承諾書は必須な書類ではないものの、内定を誓約する書類のため、他の企業に入社されてしまうリスクを軽減できます。
本記事では、内定承諾書の書き方や送るタイミング、内容、注意点などについて詳しく解説します。
目次
内定承諾書は、内定を通知された内定者が企業への入社の誓約をする際に企業へ送付する書類です。内定誓約書とも呼ばれます。
似た名称の書類に「内定通知書」があります。内定通知書は、内定したことを企業が内定者に通知する書類です。どちらの書類も企業が内定者に対して発行し、内定承諾書については内定者が必要事項を記入して返送します。
内定承諾書の記載内容は、企業によって異なります。主な記載内容は次のとおりです。
記載項目が多すぎると見落としのリスクが高まるため、上記を中心に必要最小限の項目を定めましょう。
内定承諾書のサイズに規定はありません。一般的には、A4サイズの内定承諾書を折らずに「角型2号」の封筒に入れて送ります。もしくは、三つ折りにして「長形3号」に入れて送りましょう。
また、返信用封筒を同封することがマナーです。
内定承諾書を内定者に送ることは、法的に定められてものではありません。送らなくとも、電話やメールで入社するかどうかを確認するだけで事足ります。内定承諾書をあえて送るメリットについて解説します。
内定承諾書に期待できる効果について詳しく見ていきましょう。
内定承諾書の送付・返送を求めることで、内定辞退のリスクを軽減できます。電話やメールよりも正式な文書でのやり取りの方が責任感が生まれ、心理的に内定辞退が難しくなります。
内定承諾書は法的拘束力をもたない書類であり、内定者が企業に入社する意思を示す形式的な文書です。法的には雇用契約を成立させるものではなく、双方が自由に撤回できる性質をもちます。そのため、内定承諾書の返送があったからといって、内定辞退に対する警戒を解くことはできません。
内定者と企業の間で認識の相違があると、入社手続きがスムーズに進みません。内定承諾書には入社手続きに関わる情報も記載し、認識の相違を防ぐことが大切です。入社手続きには、人事担当者以外に複数人が関わるため、部署間の連携を円滑にするためにも内定承諾書の必要性は高いと言えます。
内定承諾書を内定者へ送るタイミングは、内定の通知後1週間~10日程度です。提出期限は1週間程度に定めることが一般的です。提出期限を定めない場合、企業は内定者の入社手続きを進めることができないため、時間的な損失が生じます。
内定承諾書の存在を知っている内定者に、書類が届く時期を質問される可能性があります。入社に対する意識が高いとも捉えられるため、なるべく速やかに送付することが大切です。内定承諾書に法的拘束力はないものの、他の企業へ優秀な人材が流れてしまうリスクを軽減できます。
通常、内定承諾書を内定者に送り、必要事項を記入して返送されたものを受け取ることで、内定を承諾したとみなします。企業によっては内定承諾書ではなく、電話で内定承諾を確認する場合があります。
また、内定者が電話に出ない場合は折り返しかかってくるものですが、担当者が不在の場合はメールで内定承諾の旨が送られてくることもあるでしょう。この場合、電話をさらにかけ直すか、内定承諾のメールをもって内定承諾の完了とみなすかは企業によって異なります。厳密なルールはないため、社内の規定に沿って対応しましょう。
内定承諾書は、内定者が一般的なビジネスマナーを習得しているかどうかを確認する手段の一つです。同様に、内定承諾メールの書き方から、ビジネスマナーを測ることができます。単なる内定承諾のメールと捉えず、言葉づかいや書式も確認しましょう。
企業が内定承諾書を送る際は、添え状は必要ありません。しかし、内定者が内定承諾書を企業へ返送する際は、ビジネスマナーとしては添え状が必要です。内定者のビジネスマナーを確認する一環として、添え状の書き方について確認しておきましょう。
内定承諾書の書式は、PCか手書きのいずれかです。多くの内定者はPCで作成するでしょう。手書きの方が丁寧な印象があるかもしれませんが、重要なのは記載内容です。
PCで作成したからといって、PCスキルが高いとは限りません。フォントの種類やサイズ、フォントカラーの設定、基本的な文章作成能力があれば内定承諾書の添え状を作成できます。そのため、書式でPCスキルは判断できません。
内定承諾書の添え状の記載項目は以下のとおりです。
上記からは、内定者のビジネスマナーや不明点を自ら調べて解決できる能力を測ることが可能です。
内定承諾書の添え状は、内定承諾書と同じ封筒に入れます。A4サイズの内定承諾書を折らずに封筒に入れて内定者に送付した場合は、返送のときも折らずに入れられる「角型2号」を使用することがマナーです。郵送中に書面が折れないように、クリアファイルに入れてあるとなお良しとされています。
内定承諾書の添え状封筒の色は白がベストなものの、茶封筒でも問題ありません。
内定承諾書は、内定者に対して入社する意思を誓約させる書類です。電話やメールよりも書面の方が印象に残りやすいため、内定辞退のリスクを軽減できます。ただし、法的拘束力はないため、入社当日までは内定辞退のリスクを考慮する必要があります。今回、解説した内容を参考に内定承諾書を適切に作成しましょう。
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