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入社手続きは人事の基本!必要書類や社会保険、雇用保険の手続きをわかりやすく解説

入社手続きまとめ|必要書類や社会保険、雇用保険の手続きを解説

監修者:難波 聡明なんば社会保険労務士事務所
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社員を採用した際に必要となる入社手続きは、人事・労務担当者の重要な業務です。

新入社員がすぐに活躍できるように、会社側は必要な書類の準備や各種手続き(健康保険・厚生年金などの社会保険や雇用保険手続き)を速やかにおこなわなければなりません。

今回は入社前におこなう準備や必要書類、社会保険や雇用保険の手続きから注意したいポイントまでを解説します。

入社前におこなう準備と必要書類

入社前におこなう準備と必要書類

会社が新たに社員を採用する場合、入社前の準備として必要書類を用意します。必要書類には、会社側で用意する書類と新入社員(内定者)に提出してもらう書類が存在します。

POINT
【無料配布】入社時提出書類チェックリスト

当サイトでは、2025年版の入社時提出書類チェックリストを公開しています。このチェックリストでは、従業員が入社した際に「必ず提出してもらう書類」と「必要に応じて提出してもらう書類」を一覧で確認できます。各書類の配付数と提出数の確認もでき、チェックボックスの利用や手続き完了日を記入することで、漏れなく提出書類を管理できるでしょう。

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会社側が入社前に用意する必要書類・備品

新入社員(内定者)が入社する前に会社側は、労働条件の確認や採用通知書(内定通知書)、入社承諾書・誓約書などの書類を準備しましょう。

必要書類目的
採用通知書
(内定通知書)
会社から求職者に対して、採用することを通知する書類(法律上は労働契約の申込み)
入社承諾書
・誓約書
内定後、会社が内定者に対して約束を遵守するよう要求するための書類

一般的には内定者に返信用封筒を添えた上で郵送し、署名・捺印をしてもらった上で返送してもらいます。社内に各文書の決まったフォーマットがない場合は、弊サイトが公開している無料テンプレートをご活用ください。

上記の書類が返送され、入社意思の確認ができれば、労働条件通知書および雇用契約書の作成に取り掛かります。以下の労働条件については、書面の交付により明示することが義務付けられています。

法律上、雇用契約書の締結の義務はありませんが、多くの企業では採用後のトラブルを避けるために作成しています。会社と内定者がそれぞれ控えを持つために、2部作成しておきましょう。こちらも無料テンプレートを公開しているので、必要であればご活用ください。

そのほか、新入社員(内定者)が入社するにあたり必要な備品を用意しておく必要があります。

入社日までに必要な備品
備品・社員証
・(業種や業務内容に応じて)制服
・名刺
・机・椅子・電話・パソコンなど
インターネット環境・メールアドレス
・社内イントラ用ID

新入社員(内定者)が入社にあたり用意する書類

入社手続きでは、内定者に準備してもらう書類が多数存在します。以下は、入社手続きの際に必ず必要となる書類です。

必要書類詳細電子申請・保管可否
雇用保険被保険者証雇用保険手続きに必要な重要な書類–
年金手帳本来は本人が保管すべき(紛失防止のため会社が保管している事例があります)–
源泉徴収票前職がある社員の場合、年末調整に必要〇
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書社会保険や各種手当の計算に必要–
健康保険被扶養者(異動)届
国民年金第3号被保険者 資格取得等届
配偶者や子どもなど家族がいる社員の場合、必要〇
マイナンバー現在、社会保険・雇用保険への加入手続きに必要–
雇用契約書2部それぞれに署名・捺印をおこなう〇
給与振込先届出書給与振り込み用の銀行口座の申告に必要–
各種手当支給届出書通勤手当や住宅・家族手当など会社で定めている手当の支給に必要–
健康診断書事前に準備してもらうか、入社後3カ月以内に健康診断を受けてもらいます–

上記に対して、必要に応じて提出してもらう書類は以下のとおりです。

書類詳細
住民票記載事項証明書近年では個人情報保護の観点から必ずしも必要ではありません
身元保証書身元保証人に対して、社員の過失による損害賠償請求をおこなう場合に必要
資格免許証
合格証明書類
業種によっては証明書が必要

雇用契約書や給与振込先届出書、各種手当支給届出書は会社側でひな形を準備しておけば、人事異動や新卒採用者の大量入社といった繁忙期にも迅速に対応できます。社内にひな形がない場合は、下記の無料テンプレートをダウンロードのうえ、ご自由にご活用ください。

会社側の入社手続き① 労働者名簿・賃金台帳・出勤簿(法定三帳簿)の作成

労働者名簿・賃金台帳・出勤簿(法定三帳簿)の作成

労働基準法により会社には保管義務がある、

  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 出勤簿

の法定三帳簿が存在します。各帳簿の特徴を以下の表にまとめました。

帳簿記入項目保管義務期間
労働者名簿・性別
・住所
・業務の種類
・入社の年月日
・退職の年月日とその理由
・死亡の年月日日とその原因
を記載
3年間
出勤簿・各労働者の出勤日
・労働日数(出社・退社時刻含む)
・日別の労働時間数
・時間外労働をおこなった日付と時刻・時間数
・休日労働をおこなった日付と時刻・時間数
・22時から翌5時までの深夜労働をおこなった日付と時刻・時間数
3年間
賃金台帳雇用形態に関係なく、
・正社員
・契約社員
・パート・アルバイト
・日雇い労働者
を含むすべての労働者を記載
5年間

法定三帳簿は、入社手続きの際に必ず作成しなければならない重要書類です。

会社側の入社手続き② 社会保険の加入手続き

社会保険(健康保険、厚生年金)の手続きと期限

社会保険(健康保険、厚生年金)の手続きは、健康保険組合・厚生年金基金または年金事務所に健康保険・厚生年金被保険者資格取得届を提出し、入社した社員を被保険者の対象として認められます。

提出期限は資格取得から5日以内です。配偶者や子どもの有無や年金受給の有無を確認します。
例:週の所定労働時間が20時間→30時間超になった場合など

配偶者や子どもがいる場合には健康保険被扶養者(異動)届を一緒に提出します。社員の配偶者が国民年金の第3号被保険者の場合、国民年金第3号被保険者資格取得・種別変更・種別確認(3号該当)届を提出します。

国民年金の被保険者の種類

また、特定の法人は社会保険関連の申請は電子申請が義務化されています。健康保険の電子申請は、リニューアルされた新e-Gov※のアカウントが必要です。
組合健保の場合、電子申請が可能なソフトウェアの利用が必須

電子申請義務化対象の帳票(健康保険・厚生年金)

  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額変更届/厚生年金保険 70歳以上被用者月額変更届
  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届/厚生年金保険 70歳以上被用者賞与支払届
  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額算定基礎届

会社側の入社手続き③ 雇用保険の加入手続き

雇用保険の手続きと期限

雇用保険の手続きは、雇用保険被保険者資格取得届をハローワークに提出します。提出期限は社員を資格取得した日の翌月10日までです。
例:週の所定労働時間が20時間以上になった場合など

また、雇用保険の手続きでは賃金台帳・労働者名簿・出勤簿の法定三帳簿の添付が必要です。前職がある中途採用者かつ雇用保険の被保険者の場合、雇用保険被保険者証の提出を依頼します。


また社会保険と同様に、特定の法人を対象に雇用保険の一部手続きは電子申請が義務となっています。

その他の会社側がおこなう入社手続き

源泉徴収票の回収

源泉徴収票とは、給与や退職手当・所得税額などを記載した重要な書類です。

社員に前職があり、かつ12月31日よりも前に入社する場合、前職の収入を参照した上で所得税を算出して年末調整をおこないます。年末調整は所得税法上、基本的には会社の義務とされているため、必ず提出してもらいましょう。

必要に応じて住民税の手続きもおこなう

住民税の手続きでは、社員が普通徴収の場合「普通徴収を継続する」あるいは「給与から特別徴収として控除する」かのどちらかを選択できますが、社員が「特別徴収への切り替え」を希望する場合、会社側に手続きが発生します。

社員が居住する自治体に普通徴収から特別徴収への変更依頼書を提出した場合、会社には納税通知書が送られてきます。記載されている住民税額を毎月控除し、納付しなければなりません。

入社手続き漏れ・トラブル時の対処法

社会保険・雇用保険の手続きが遅れた場合の対処法

社会保険や雇用保険の手続きが本来の届出日から60日以上遡る場合、それぞれ必要書類を提出し報告が必要です。手続き漏れがあったら以下の書類を提出しましょう。

各保険提出書類
社会保険遡る全期間分の賃金台帳、出勤簿
雇用保険遡る全期間分の賃金台帳と出勤簿、遅延理由書

社会保険・雇用保険の手続きが本来の届出日から60日以上遡る場合には、賃金台帳や出勤簿などの書類を提出しなければなりません。

雇用保険では、遡れる期間は原則過去2年間です。雇用保険料の控除が確認できる場合に限り、2年以上遡ることができます(聴取書の提出が必要)。

年金手帳や雇用保険被保険者証を紛失した・手元にない場合の対処法

年金手帳や雇用保険被保険者証を紛失した場合、再交付の手続きが必要です。

年金手帳の再交付は、個人番号(マイナンバー)または基礎年金番号を記載した年金手帳再交付申請書を提出して、再交付をおこないます。再交付には手数料はかかりません。

雇用保険被保険者証書が手元にない、雇用保険被保険者番号がわからない場合は、入社する本人が前職の会社に問い合わせてもらうか、ハローワークに本人確認書類と前職の会社名や住所がわかるものを持参してもらい、雇用保険被保険者証再交付申請書を提出し再交付します。

雇用保険被保険者資格取得届に履歴書等前職の会社名がわかる書類を添付すれば、雇用保険被保険者番号がなくても手続きが可能です。

いずれの再発行も電子申請が可能です。

まとめ

採用した優秀な人材を即戦力にするためにも、迅速な入社手続きは不可欠です。また、入社手続きは不定期に発生する可能性があります。

必要書類の準備や手続きの流れの把握は、業務負担の軽減や会社への信用にもつながり、社員が安心して働ける環境作りの第一歩です。法律で定められた期限がある社会保険や雇用保険を優先し、いつまでに何をおこなうべきかをしっかりと理解しておきましょう。

なんば社会保険労務士事務所監修者難波 聡明

社会保険労務士の中でも、10%に満たないと言われる助成金を専門に手掛ける特定社会保険労務士/ワークスタイルコーディネーター。なんば社会保険労務士事務所の所長。
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