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タレントマネジメントの成功事例|成功するポイントも詳しく解説

監修者:労務SEARCH 編集部
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この記事でわかること・結論

  • タレントマネジメントは個々のパフォーマンス最大化に貢献
  • 成功には明確な目的設定とデータ活用が鍵
  • システム導入で効率的な管理・育成を実現

近年人材の重要性が増すなか、「タレントマネジメント」を導入する企業が増えています。
しかし、タレントマネジメント導入にあたり、どのように取り組むべきか悩んでいる方も多いでしょう。

本記事ではタレントマネジメントの成功事例と、タレントマネジメントを成功させるポイントをまとめています。
タレントマネジメント導入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントとは、従業員の経験やスキルなどのデータを活用して人材の採用や育成などを強化することで、企業の成長を促進させるマネジメント手法です。

これまで人材は経営資源の一つとして捉えられることも多く、人手の足りない部署に人員を補充するなど、単純に仕事やポジションに人を当てはめる考え方が主流でした。
一方、タレントマネジメントでは従業員の経験やスキルなどデータに基づき、個人のパフォーマンスが最大化できる仕事やポジションを任せます。

このようにタレントマネジメントは、個人の資質や志向を重視し、個人のパフォーマンスを最大化させることで組織の持続的な成長を促すマネジメント手法です。

タレントマネジメントが重要な理由

タレントマネジメントが重要な理由として、以下の2点が挙げられます。

タレントマネジメントが重要な理由

  1. 適材適所を実現し企業の成長を後押しする
  2. 生産性の向上に繋がる

適材適所を実現し企業の成長を後押しする

タレントマネジメントは、適材適所を実現し企業の成長を後押しできます。
タレントマネジメントとは従業員の経験やスキルをデータ化し、個人のパフォーマンスを最大化できる仕事やポジションを任せる手法です。
たとえば、新規事業を企業がおこなうとき、その事業分野に詳しい人材を確保した方が事業の成功確率は高まるでしょう。
タレントマネジメントをおこなうことで、これまでの経験やスキルを考慮して新規事業分野に知見のある人材を配置することが可能です。

該当業務で高いパフォーマンスを出せる最適な人材を配置でき、企業の安定的な成長を促せるため、タレントマネジメントは重要視されています。

生産性の向上に繋がる

タレントマネジメントは、生産性の向上にも繋がります。

タレントマネジメントをおこなうことで、どの部署にどのような能力をもった人材がいるか可視化できます。
人材の見える化をおこなうことで、優秀な人材の配置状況を常に確認でき、適切なタイミングで必要な人材の供給も可能です。

常に最適な人材配置が可能となり、業務効率が上がることで企業の生産性向上に貢献できます。

タレントマネジメントの成功事例

タレントマネジメントの成功事例

タレントマネジメントの成功事例として、以下の2社を紹介します。

タレントマネジメントの成功事例

  • 日産自動車
  • ソニー

タレントマネジメント導入時の参考にしてみてください。

日産自動車

タレントマネジメントの成功事例として、日産自動車が挙げられます。

日産自動車ではタレントマネジメントの一環として、グローバルで活躍できる日本人のビジネスリーダー育成を実施。
個々のスキルや経験などのデータを参考に、以下の4サイクルを実施することでリーダーを担う人材育成を加速させています。

入社3年目以降の従業員を対象にビジネスリーダーの発掘・選抜・育成をおこない、定期的に各事業分野のリーダーとして最適な人材を輩出できる体制を整えています。

ソニー

ソニーもタレントマネジメントの成功事例として挙げられます。

ソニーは「個」の自立性と挑戦を尊重しており、人事戦略として「個を求む」「個を伸ばす」「個を活かす」を掲げているのが特徴です。
具体的なタレントマネジメントの施策としては、以下の3つに取り組んでいます。

ポジティブ・インフルエンスは、ソニーミュージックエンタテインメントでおこなわれている取り組みです。
ポジティブ・インフルエンスでは、専門的なコーチングを受けた社員が、社会経済的に恵まれない若者たちに対して音楽業界について知る手助けをおこなっています。

この取り組みによって、自社社員の成長や多様な人材に対する理解を促し、社内文化の価値を向上させています。

「個」にフォーカスしたタレントマネジメントをおこなうことで、社員一人ひとりのエンゲージメントを高め、経営全体のパフォーマンス向上に繋げている事例です。

タレントマネジメントを成功させるポイント

タレントマネジメントを成功させるポイント

タレントマネジメントを成功させるポイントとして以下の3つが挙げられます。

タレントマネジメントを成功させるポイント

  • 導入目的を明確にする
  • データの活用体制を整える
  • タレントマネジメントシステムを活用する

タレントマネジメントに取り組む際は、上記ポイントを意識しましょう。

導入目的を明確にする

まず、タレントマネジメントの導入目的を明確にしましょう。

タレントマネジメントがかかわる領域には、採用や育成・人員配置などさまざまなプロセスがあります。
どの領域でどのような課題を解決したいのかを洗い出すことで、タレントマネジメントでおこなうべきことを明確にし、効率的に施策を実行できるでしょう。

人材に関する課題や理想の状態を明確にしてから、タレントマネジメントに取り組みましょう。

データの活用体制を整える

データ活用の体制を整えることも大切です。

タレントマネジメントが失敗する要因として、「データを活用できていない」ことが挙げられます。
その多くは、データを収集し活用する体制が整っていないことやデータの活用方法を明確にしていないことに起因します。

タレントマネジメントに取り組む際は、データに関して以下の点を明確にしてから取り組みましょう。

特にデータ収集・分析に必要な人材が自社にいない場合は、専門的な人材を採用または育成する必要があるでしょう。

タレントマネジメントシステムを活用する

タレントマネジメントではシステムの活用が有効です。

タレントマネジメントでは、従業員のスキルや経験などデータを活用することが求められます。
エクセルでも管理可能ですが、従業員の数が多ければ多いほどデータの数は膨大となり、エクセルだけで管理することが難しくなるでしょう。

タレントマネジメントシステムを導入することで、従業員に関する情報を一元管理でき、把握したい情報にアクセスしやすくなります。
データ活用が効率的におこなえ、タレントマネジメントの施策もスピーディーに実行できるでしょう。

タレントマネジメントでは、システムの有効活用が成果に直結します。

おすすめのタレントマネジメントシステム3選

おすすめのタレントマネジメントシステム3選

ここではおすすめのタレントマネジメントシステムを3つ紹介します。

おすすめのタレントマネジメントシステム3選

  • タレントパレット
  • HRBrain
  • カオナビ

タレントマネジメントシステムを導入する際は、ぜひ参考にしてみてください。

タレントパレット

タレントパレットは、マーケティング思考を取り入れたタレントマネジメントシステムです。

タレントパレットは、データを活用した人材の最適配置や人材育成、採用管理などあらゆるタレントマネジメント業務を支援してくれる便利なシステムです。
異動シミュレーション機能を備えており、社員のアイコンをドラッグ&ドロップする直感的な操作で、人件費や売上見込み・人員構成の影響度を可視化できます。

人材の最適配置を目標とする場合は、おすすめのシステムといえるでしょう。

HRBrain

HRBrainは、タレントマネジメントから人材データの一元管理までサポートするタレントマネジメントシステムです。

あらゆる人材データを一元管理できるため、社内で必要な情報をすぐに把握し共有できるのが魅力。
複数の検索軸で絞り込みができ、社員のリスト化も可能です。そのため、抽出したい形で自由に情報を把握できます。

データ管理の柔軟性を求める方にはおすすめのシステムです。

【参考】HRBrain

カオナビ

カオナビは、人事戦略の立案・実行に強みのあるタレントマネジメントシステムです。

経営や人事戦略で重要な人材に関するKPIをグラフ化し、見やすい形で把握できるのが特徴です。
マトリクス分析にも対応しており、「所属」「スキル」「売上」などの情報を掛け合わせれば事業への貢献度が高い人材を明らかにできます。

タレントマネジメントを通して、経営や人事戦略を効率的におこないたい方におすすめのシステムです。

【参考】カオナビ

まとめ

タレントマネジメントは、人材のパフォーマンスを最大化し企業の安定的な成長を促せる手法として注目を集めています。

どの企業も自社の目的に沿った施策を実施することでタレントマネジメントを成功させており、タレントマネジメントでどのような課題を解決したいか明確にすることが重要です。

今回の内容を参考に、タレントマネジメントを自社で導入し、売上・利益の拡大を目指しましょう。

監修者労務SEARCH 編集部

労務・人事・総務管理者の課題を解決するメディア「労務SEARCH(サーチ)」の編集部です。労働保険(労災保険/雇用保険)、社会保険、人事労務管理、マイナンバーなど皆様へ価値ある情報を発信続けてまいります。
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