この記事でわかること・結論
- 労災事故報告書(労働者死傷病報告)の提出対象・提出期限・提出方法
- 労災事故報告書の書き方や記入時の注意点、電子申請の流れ
- テンプレートの活用方法や提出しなかった場合のリスク

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労働保険(労災保険/雇用保険)この記事でわかること・結論
「労災事故報告書はいつ提出するの?」
「休業日数によって提出期限が違うって本当?」
「2025年から電子申請が義務化されたと聞いたけど、何が変わったの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
労災事故が発生した場合、事業者は状況に応じて労働者死傷病報告(いわゆる労災事故報告書)を所轄の労働基準監督署へ提出しなければなりません。また、2025年(令和7年)1月1日からは、労働者死傷病報告をはじめとする一部の労働安全衛生関係の届出について電子申請が原則義務化されています。電子申請が困難な場合は、当面の間は書面による提出も認められています。
本記事では、労災事故報告書の概要や提出が必要となるケース、提出期限、書き方、電子申請の方法、テンプレートまでわかりやすく解説します。
目次
労災事故報告書とは、正式には「労働者死傷病報告」と呼ばれる書類です。労働者が業務中の事故などによって死亡または負傷し、一定期間以上休業した場合に、事業者が労働基準監督署へ提出します。
この報告は、労働災害の状況を把握し、同様の事故を防止するための重要な届出です。労災保険の給付申請とは目的が異なるため、それぞれ必要な手続きを行う必要があります。
労災事故報告書は、労働災害の発生状況や原因を国が把握し、再発防止対策に役立てることを目的としています。
報告された内容は、労働災害の発生傾向や事故原因の分析、安全対策の検討などに活用されます。また、労働安全衛生法に基づく法定の届出であり、対象となる事故が発生した場合は、事業者に提出義務があります。
労災事故報告書は、すべての労災事故で提出が必要になるわけではありません。休業日数によって提出の要否や提出期限が異なります。
| 労災事故の内容 | 提出の要否 | 提出期限 |
|---|---|---|
| 死亡または休業4日以上 | 必要 | 遅滞なく提出 |
| 休業1~3日 | 必要 | 四半期ごとに提出 |
| 休業を伴わない事故 | 原則不要 | ― |
なお、休業1~3日の場合は、1~3月、4~6月、7~9月、10~12月の四半期ごとにまとめて報告します。一方、死亡または休業4日以上の労働災害については、事故発生後、遅滞なく提出しなければなりません。
労災事故報告書(労働者死傷病報告)は、休業日数によって提出期限や提出様式が異なります。期限を過ぎると労働安全衛生法違反となる可能性があるため、事故発生後は速やかに対象となる様式や提出期限を確認しましょう。なお、2025年(令和7年)1月1日からは、原則として電子申請による提出が義務化されています。
労働者が死亡した場合、または休業日数が4日以上となる労働災害が発生した場合は、遅滞なく労働者死傷病報告を提出しなければなりません。
「遅滞なく」とは、法律上明確な日数が定められているわけではありませんが、正当な理由がない限り、できるだけ速やかに提出することが求められます。事故原因の調査や再発防止にも関わるため、必要事項を確認し次第、速やかに手続きを進めましょう。
休業日数が1~3日の労働災害については、事故ごとに提出するのではなく、四半期ごとにまとめて提出します。
提出期限は以下のとおりです。
| 対象期間 | 提出期限 |
|---|---|
| 1月~3月 | 4月30日まで |
| 4月~6月 | 7月31日まで |
| 7月~9月 | 10月31日まで |
| 10月~12月 | 翌年1月31日まで |
四半期内に複数の労働災害が発生した場合は、対象期間分をまとめて提出します。提出漏れがないよう、事故発生時から記録を残しておくことが大切です。
労働者死傷病報告は、事業場を管轄する労働基準監督署へ提出します。
本社ではなく、実際に労働災害が発生した事業場を管轄する労働基準監督署が提出先となるため、複数の事業場を運営している企業は提出先を間違えないよう注意しましょう。
2025年(令和7年)1月1日から、労働者死傷病報告は電子申請による提出が原則となりました。
電子申請はe-Govを利用して行います。また、厚生労働省では入力支援サービスも提供しており、画面の案内に沿って入力することで届出を作成できます。
なお、電子申請を行う環境が整っていないなど、やむを得ない事情がある場合には、当面の間は書面による提出も認められる経過措置が設けられています。
労災事故報告書(労働者死傷病報告)は、事業場や被災労働者の情報だけでなく、災害発生状況や原因なども記載する重要な書類です。記入内容に不備や誤りがあると、補正や再提出を求められる場合があります。
また、2025年(令和7年)1月から様式や報告事項が見直され、電子申請にも対応した新様式へ変更されています。提出前には最新様式を使用しているか確認しましょう。
労働者死傷病報告では、事業場や被災労働者に関する基本情報に加え、災害発生状況などを記載します。主な記入項目は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業場情報 | 事業場名・所在地・事業の種類など |
| 被災労働者 | 氏名・生年月日・職種・経験期間など |
| 災害発生状況 | 発生日時・場所・災害の状況・原因など |
| 休業・死亡情報 | 休業日数または死亡年月日など |
2025年からは、経験期間や災害発生状況などの入力項目が見直され、報告事項が変更されています。厚生労働省が公開している入力支援サービスや記入例を参考にすると、入力ミスを防ぎやすくなります。
労働者死傷病報告の記入例は、厚生労働省が公開している入力支援サービスや操作マニュアルで確認できます。
特に、電子申請では画面に沿って入力するため、紙の様式とは入力順が異なる場合があります。初めて手続きを行う場合は、公式の記入例を確認しながら作成すると安心です。

労働者死傷病報告では、災害発生状況を具体的かつ客観的に記載することが重要です。「作業中に転倒した」といった簡潔な表現だけでなく、どのような作業をしていたのか、何が原因で事故が発生したのかが分かるように記載しましょう。
また、休業日数の数え方にも注意が必要です。労災事故が発生した当日は休業日数に含めず、その翌日以降の休業日数で判断します。さらに、休業期間中に休日が含まれる場合は、休日も休業日数として数えるため、提出区分が変わることがあります。
提出前には、事業場情報や被災労働者の情報、災害発生日時、休業日数などに誤りがないか確認し、必要に応じて社内でダブルチェックを行うことをおすすめします。
2025年(令和7年)1月1日から、労働者死傷病報告は電子申請による提出が原則となりました。電子申請を利用することで、窓口へ出向くことなく手続きを完了できるほか、厚生労働省が提供する「帳票入力支援サービス」を利用すれば、画面の案内に沿って入力を進められます。なお、電子申請が困難な場合は、当面の間は書面による提出も認められています。
電子申請の手続きの流れ
厚生労働省の帳票入力支援サービスでは、入力ガイドやエラーチェック機能が用意されており、入力したデータは端末へ保存できます。そのため、一度に入力を終えられない場合や、後日修正・再申請する場合にも活用できます。
電子申請は、時間や場所を問わず手続きできることが大きなメリットです。窓口へ持参したり郵送したりする必要がないため、担当者の負担軽減にもつながります。
また、帳票入力支援サービスには入力ガイドやエラーチェック機能が搭載されているため、入力漏れや誤入力を防ぎながら作成できます。電子申請と帳票作成を同じ画面で進められるため、初めて利用する担当者でも比較的スムーズに手続きを進められるでしょう。
電子申請を行う場合は、事前にe-GovアカウントやGビズIDなどの利用環境を準備しておく必要があります。また、2025年1月からは新しい報告様式が適用されているため、旧様式を使用しないよう注意しましょう。
さらに、災害発生状況や休業日数などの入力内容に誤りがあると、補正や再提出を求められる場合があります。提出前には入力内容を十分確認し、厚生労働省が公開している入力マニュアルや入力例も参考にしながら手続きを進めることをおすすめします。

労災事故報告書(労働者死傷病報告)は、厚生労働省が定める様式に従って作成・提出します。2025年(令和7年)1月からは報告事項や様式が見直され、電子申請が原則となりました。そのため、古い様式を使用すると受理されない可能性があるため注意が必要です。
Excel形式のテンプレートであれば、社内で入力・保存しやすく、複数人で内容を確認しながら作成できます。入力内容を社内で管理したい場合にも便利です。
なお、実際に提出する際は、厚生労働省が公表している最新様式に合わせて作成してください。2025年1月から報告事項が変更されているため、古いテンプレートを使用しないよう注意しましょう。
労災事故報告書(労働者死傷病報告)は、労働災害が発生した際に事業者が提出する重要な法定書類です。休業日数によって提出期限が異なるため、事故発生後は対象となる届出区分を速やかに確認し、期限内に提出しましょう。
また、2025年1月からは電子申請が原則となり、報告事項や様式も見直されています。最新の様式や入力支援サービスを活用することで、入力ミスや提出漏れを防ぎながら手続きを進められます。制度改正にも対応できるよう、最新情報を確認しながら適切に対応しましょう。

平成26年より神奈川県で社会保険労務士として開業登録を行い、以後地域における企業の人事労務や給与計算のアドバイザーとして活動を行う。
退職時におけるトラブル相談や、転職時のアドバイスなど、労働者側からの相談にも対応し、労使双方が円滑に働ける環境作りに努めている。
また、近時は活動の場をWeb上にも広げ、記事執筆や監修などを通し、精力的に情報発信を行っている。
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