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労災保険のメリット制ってなんだかわかりますか?


労災保険といえば、業務上の怪我や病気、もしくは通勤途上の怪我や病気になったときに適用される保険であることは、働く人であれば知っている方も多いでしょう。

しかし、労災保険の「メリット制」と言われてもピンとくる人は少ないのではないでしょうか?今回は、労働保険料の納付手続をしている総務の方や事業主の方に労災保険のメリット制の概要についてご案内したいと思います。

労災保険のメリット制の概要について

労災保険制度での「メリット制」とは何かをご存じでしょうか。労災保険の割合となる労災保険率は、事業の種類ごとに個別に定められています。これは、その業種によって災害のリスクがことなるためです。

さらに、事業の種類が同じであったとしても、その「作業工程」「機械設備」「作業環境」、そして事業主の災害防止にかける努力の違いによって、現場での災害率はことなります。

事業主の保険料の負担の公平性を保つこと、そして各々がより災害防止に努力していくことを促す目的で、一定の範囲内で労働保険率あるいは労働保険料額を増減させる制度として存在するのが、「メリット制」です。

継続事業のメリット制について

割合などと聞くと、事業主は何か複雑な計算などをしなければならないのかと考えてしまうでしょう。しかし、メリット制については難しく考える必要はなく、労基署の案内に沿って手続きを行うだけです。

しかし、事業主たるもの、知識として内容を確認しておく必要があるでしょう。まずは「継続事業」のメリット制についてです。一般に存在するほとんどの企業はこの継続事業に該当します。継続事業のメリット制では、それぞれの業種に適応されている労災保険率から算出される「メリット料率」によって労災保険率が決定します。

メリット料率は、適用される労災保険率から非業務災害率(全業種一律゙ 1000 分の 0.6)※5を引いた率を±40%の範囲で増減させたものとなります。ちなみに「非業務災害率」というのは、設定されている労災保険率の、「通勤災害」「二次健康診断」など、給付として充てる分の保険料率のことです。非業務災害率は、平成21年4月からは業種を問わず 1000 分の 0.6と定められています。

一括有期事業のメリット制について

次に、「一括有期事業」のメリット制についてです。一括有期事業とは、建設や立木の伐採などの事業で、2件以上の小規模な「建設工事」「伐採事業」を年間で一括してその全体を1つの事業とし、労災保険が適用されるものです。

内容については継続事業とほぼ同じなのですが、一部「事業の規模」 に関する要件について平成 24 年度の制度改正で変更になりました。連続する「3保険年度中」の各保険年度で、確定保険料の額が 40 万円以上であること、というのがポイントとなります。

メリット増減率はその額に応じて異なる「増減表」が定められており、「100 万円以上」と「40万円以上100万円未満」ではことなりますので注意が必要です。

単独有期事業のメリット制について

「単独有期事業」は、事業の開始と終了が予定されている大規模な工事などのことをいい、さらにその事業「単独」で労災保険を適用するものです。
この単独有期事業でのメリット制は、事業が終了した後に確定精算した労災保険料の額を増減します。

この適用には条件があり、1つ目が「確定保険料の額が 40 万円以上であること。」そしてもう1つは「建設の事業は請負金額(消費税相当額を除く)が1億1千万円以上、また、立木の伐採の事業は素材の生産量が 1000m3 以上であること」となっています。

1つ目については平成24年度以降の事業に適応となり、平成23年度以前の事業では内容がことなります。2つ目については平成27年度以降の事業となり、平成26年度ではまた扱いがことなりますので、事業の時期についてはよく確認をしておくことが重要です。

特例メリット制について

最後にもう1つ、「特例メリット制」についても確認をしておきましょう。近年は労働災害が全体としては減少していますが、今なお中小企業では多く発生しています。

そこでこの「特例メリット制」は、中小企業の労働災害の防止活動や努力を促す目的で設けられたもので、所定の「安全衛生措置」を講じた企業を対象に行われます。通常は前述のとおり最大でも±40%のメリット増減率が、最大で±45%となる制度です。

適用する事業には決まりがあり、「(1)メリット制が適用される継続事業であること(「建設の事業」および「立木の伐採の事業」を除く)」、「(2)厚生労働省令で定める労働者の安全または衛生を確保するための措置(以下:「安全衛生措置」という)を講じたこと。

具体的には、機械設置等の計画届の免除の認定を受けた事業主が講ずる措置(労働安全衛生マネジメントシステムの実施)を講じて、都道府県労働局長の確認を受けることが必要」「(3)中小事業主であること」、「(4)(2)の安全衛生措置を講じた保険年度の次の保険年度の初日から6カ月以内に、特例メリット制の適用を申告していること」となります。

まとめ

今回は、労働保険のメリット制について、適用される事業での内容の違いを交えながら解説しました。大企業では労働災害が減少しているものの、今なおその事業の規模によっては労働災害が発生してしまうことは否めません。

事故の防止に努めることはもちろんですが、いざというときの対応についても事業主は知識として知っておかなければなりません。自分自身の事業がどこにあたり、どのような内容で適用されるのかを今一度確認しておきましょう。

油原 信|えがお社労士オフィス

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