労務SEARCH(サーチ)

労務の課題を解決するメディア
powerde by オフィスステーション

Facebook twitter

メールマガジン無料登録

 

おすすめ記事やお役立ち資料をお届けします。

新規事業を進める手助けに「ものづくり補助金」とは?

投稿日:

人事労務管理助成金

「ものづくり補助金」はご存知でしょうか?中小企業庁が所管する補助金で、経営力向上のためにする革新的サービス開発、試作品開発、生産プロセスの改善を行うための中小企業等の設備投資等額の一部の補助が受けられる制度です。

毎年の募集期間が決まっており、補助事業計画の中から採択されるので、必ず受給できるものではありませんが、返還の必要のない補助金は会社経営に役立つものです。この制度について解説していきます。

ものづくり補助金の対象となる企業とは?

ものづくり補助金の目的とは、中小企業・小規模事業者の設備投資などの一部を支援することで、経営力の向上を目指すものです。

ものづくり補助金の対象となる企業

日本国内に本社および実施場所がある中小企業者に限られています。ものづくり補助金における「中小企業」の定義とは、「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律第2条第1項、『中小企業等経営強化法』第2条第1項」に規定する者とされています。

ただし、以下の3つのいずれかに該当する企業は大企業とみなされ、補助対象となりません。

ものづくり補助金の対象外となる企業

  1. 発行済株式の総数、または出資価格の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有している中小企業者
  2. 発行済株式の総数、または出資価格の総額の3分の2以上を大企業が所有している中小企業者
  3. 大企業の役員または職員を兼ねている者が、役員総数の2分の1以上を占めている中小企業者

中小企業投資育成株式会社法に規定する中小企業投資育成株式会社、または投資事業有限責任組合契約に関する法律に規定する投資事業有限責任組合に該当する企業については、大企業として取り扱わないものとしています。ご自身の企業が、該当するのかをまずは確認してみましょう。

ものづくり補助金の対象となる事業計画とは?

ものづくり補助金の事業では「革新的サービス」と「ものづくり技術」の2種類があります。対象となる事業計画はその2つによって相違があるものもあります。それぞれの対象とする事業計画をご紹介します。

共通する事業計画

どのように他社と差別化できる事業か、競争力を強化するかを明記した事業計画が必要です。また、その実効性については「認定支援機関」によって確認されていることが必要です。認定支援機関については後述していますので、ご参考ください。

革新的サービスの事業計画

事業計画が「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン(http://www.meti.go.jp/press/2014/02/20150204001/20150204001b.pdf)」で示されている方法で行う革新的なサービスの提供を目的とし、3~5年で一定水準の目標を達成できることが必要です。

ものづくり技術の事業計画

ものづくり技術の事業計画は下記の内容に沿ったものに指定されています。

ものづくり技術事業計画の内容

  • デザイン開発に係る技術
  • 情報処理に係る技術
  • 精密加工に係る技術
  • 製造環境に係る技術
  • 接合・実装に係る技術
  • 立体造形に係る技術
  • 表面処理に係る技術
  • 機械制御に係る技術
  • 複合・新機能材料に係る技術
  • 材料製造プロセスに係る技術
  • バイオに係る技術
  • 測定計測に係る技術

内容についての詳細は下記ホームページで詳しくご紹介していますので、ご参考ください。

参考:中小企業庁ウェブサイト
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/shishin.html

ものづくり補助金の補助になる経費はどのようなもの?

ものづくり補助金の補助になる対象経費は下記の9項目です。

補助対象経費

  1. 機械装置費
  2. 技術導入費
  3. 専門家経費
  4. 運搬費
  5. 原材料費
  6. 外注加工費(上限額=委託費と合わせて補助対象経費総額(税抜き)の2分の1)
  7. 委託費(上限額=外注加工費と合わせて補助対象経費総額(税抜き)の2分の1)
  8. 知的財産権等関連経費(上限額=補助対象経費総額(税抜き)の3分の1)
  9. クラウド利用費

また、以下のような経費は補助対象になりません。

補助対象外経費

  • 補助金交付決定日よりも前に発注、購入、契約、または事業期間終了後に納品、検 収等を実施したもの(事業者が指定した国内の事業実施場所に引き渡されないもの)
  • 電話代やクラウド利用費に含まれる付帯経費 を除くインターネット利用料等の通信費
  • 収入印紙
  • 飲食費、奢侈、娯楽、接待等の交際費
  • 文房具などの事務用品等の消耗品費
  • 商品券等の金券
  • 事務所等にかかる賃料、保証金、敷金、仲介手数料、水道光熱費
  • 公租公課(消費税及び地方消費税額等)
  • 各種保険料など

ほかにも、汎用性があり事業の目的外に使用できるパソコンやプリンタ、タブレット端末などの経費は補助対象となりませんのでご注意ください。

ものづくり補助金の上限

ものづくり補助金の上限額は以下のようになっており、補助対象経費の3分の2以内と定められています。

  1. 第四次産業革命型 3,000万円
  2. 一般型 1,000万円
  3. 小規模型 500万円

一般型および小規模型については、下記の要件を満たす場合は上限額を別途適用するとしています。

  • 経営力向上計画の認定を受け、雇用・賃金を増やす計画に基づく取組は、補助上限額2倍
  • 上記取組に加え、さらに最低賃金引上げの影響を受ける場合は、補助上限額 1.5倍

上記は「平成28年度補正「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」補助金額となります。

計画を策定支援してくれる認定経営革新等支援機関とは

「業績がなかなか上がらない」「事業を拡大したい」などの悩みや目標があっても、経営者だけでは答えが見つからず、頭を悩ませることもしばしばあるでしょう。その時に中小企業経営者の頼りになるのが「認定経営革新等支援機関」です。

認定経営革新等支援機関とは

中小企業・小規模事業者の多様化、複雑化する経営課題に対し、専門性の高い支援が受けられます。具体的には税務、金融・企業に関する財務などの専門知識を持ち、経営革新計画の策定等に一定の年数携わってきた機関、専門家が相談に応じます。主な専門家は税理士、公認会計士、弁護士等で、国が認定経営革新等支援機関として認定している人のみが活動しています。

実際にどのような企業や事業計画が対象となったのか?

ものづくり補助金の対象となる中小企業の競争率は高く、平成28年11月14日から平成29年1月17日(電子申請:平成29年1月18日)までの期間の公募で、全国で15,547件の応募がありました。また、全国での採択件数は6,157件であり、電化製品や工業、メーカーが目立つものの、歯科やIT系など様々な業種が採択されています。

事業内容の例は下記のとおりです。

例1)在日中国人バイヤーに日本の名品を販売する番組のアプリ開発

例2)ITと光学技術を活用し細胞の状態を常に観察できる培養器を開発する

例3)乳癌手術後の患者負担を軽減する乳房再建用医療機器の開発

ご紹介したものはほんの数例ですが、採択された事業内容は、ありそうでなかったサービス、時代とともに必要とされてきたサービスです。いち早く気が付き、チャレンジングな取組みしたといえるでしょう。

まとめ

今回ご紹介したものづくり補助金は、企業が推進する革新的なサービスの実施を後押しし、利用者・社会の利益ともなる、まさに「三方よし」の取組みと言えるでしょう。

しかし、規則も多く、多くの企業が申請する補助金でもあります。計画の確実な実施とその革新的サービスの差別化が本補助金の支給の大きな分かれ道になるでしょう。

岡 佳伸|社会保険労務士 岡 佳伸 事務所

1冊で労務手続きのすべてが分かるかんたんガイド

労務SEARCHを運営するオフィスステーションより、労務手続きのためのe-bookをお届けします。複数ある労務手続きをわかりやすく1冊にまとめたe-bookです。

今なら30日間お試し無料!電子化で労務が一変
各種簡単ガイド一覧はこちら