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女性活躍推進法とは?取り組みやメリット、改正内容をご紹介

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人事労務管理職場づくり(環境改善)

女性活躍推進法とは、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の略称で、平成28年4月より全面施行された法案です。出産・育児を理由に離職する女性が多く、女性が十分に力を発揮しにくい労働環境を是正するための法案でもあります。

また、労働力不足が懸念されているなかで、女性社員が継続して就業できる職場環境を整えることは重要です。今回は女性活躍推進法の取り組みやメリット、直近の改正内容をご紹介します。

女性活躍推進法とは

女性活躍推進法とは、常時雇用する労働者の数が301人以上の事業主に対して、以下のさまざまな取り組みや義務が課す法案です。現時点では常時雇用する労働者数が300人以下の事業主は努力義務とされています。

令和元年5月29日に女性活躍推進法の一部が改正されました。

【参考】[厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ 女性活躍推進法が改正されました!]
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html)

自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析

日本企業の女性の活躍に向けた課題は多数指摘されています。なかでも以下の課題は多くの企業が懸念を抱いている内容です。

  • 女性の採用の少なさ
  • 第一子妊娠、出産前後の就業継続の困難さ
  • 男女を問わない長時間労働
  • 女性管理職の登用

これらの課題には必ず把握しなければならない項目として以下の内容が定められています。

  • 採用した労働者に占める女性労働者の割合
  • 男女の平均継続勤務年数の差異
  • 労働者の各月ごとの平均残業時間数等労働時間の状況
  • 管理職に占める女性労働者の割合

また、より詳しく女性活躍の状況を把握するため、これらの基礎項目以外にも各社の実情に応じて把握することが効果的と考えられる「選択項目」が定められています。

その課題を解決するのにふさわしい数値目標と
取り組みを盛り込んだ行動計画の策定・届出・周知・公表

状況把握と課題分析の結果を踏まえ、女性の活躍推進に向けた「行動計画の策定」、「労働者への周知」、「外部への公表」を行う必要があります。行動計画は計画期間、数値目標、取り組み内容、取り組みの実施時期を盛り込まなければなりません。

自社の女性の活躍に関する情報の公表

優秀な人材の確保と企業の競争力向上を目的とし、自社の女性の活躍に関する情報を公表することを義務付けています。公表項目は状況把握の基礎項目とした事項のほか、いくつか定められた項目があるため、そのなかから自社の経営戦略に基づいて適切と考えられる項目を選び、公表しなければなりません。

令和元年5月29日 女性活躍推進法の改正内容

令和元年5月29日 女性活躍推進法の改正内容

令和元年5月29日に女性活躍推進法が改正され、6月5日に公布されました。改正内容は以下のとおりです。

【参考】[厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ 女性活躍推進法が改正されました!]
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html)

一般事業主行動計画の策定義務の対象拡大

一般事業主行動計画の策定・届出義務および自社の女性活躍に関する情報公表の義務の対象事業者が、従来の常時雇用する労働者301人以上の事業者から101人以上の事業者へ拡大されました。

女性活躍に関する情報公表の強化

常時雇用する労働者301人以上の事業者は情報公表項目である、「職業生活に関する機会の提供に関する実績」と「職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備に関する実績」の各区分から1項目以上公表しなければいけません。

特例認定制度(プラチナえるぼし)の創設

既に創設されている認定制度「えるぼし認定」よりも水準の高い「プラチナえるぼし(仮)」認定が新たな創設されました。

女性の活躍推進に関する取り組み

女性の活躍に関する状況の把握と課題分析、目標の設定、行動計画の策定、取り組みの実施に関するステップが存在します。

また、女性活躍推進法改正により、一般事業主行動計画の策定義務が常時雇用する従業員数が301人以上の事業主から101人以上の事業主へと拡大されます。令和元年6月7日の公布後3年以内の政令で定める日に施行されるため、対象となる企業は準備が必要です。

ステップ1:状況把握

採用した労働者に占める女性労働者の割合、男女の平均継続勤務年数の差異、労働者の各月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況、管理職に占める女性労働者の割合などを算出し、現在の女性活躍状況のタイプを確認します。

ステップ2:課題分析・目標設定・取り組み内容の決定

女性活躍状況のタイプ別に選択した項目の結果によって、女性活躍に関する自社の課題を分析し、自社の課題に基づいて目標を設定・具体的な取り組み内容を決定します。

ステップ3:行動計画の策定・届出・周知・公表

検討した課題、目標、取り組みに基づいて行動計画にまとめ、労働者や外部への公表を行います。そして行動計画を策定した旨を都道府県労働局へ届出を提出します。

ステップ4:取り組みの実施・経年効果の測定

行動計画に基づいて取り組みを実施し、経年的に効果の測定を行います。

ご紹介したステップは正社員を対象としていますが、非正社員についても正社員と同様の方法で課題分析、目標設定、取り組み内容の決定を行わなければいけません。

えるぼし認定とは

えるぼし認定とは、女性活躍推進法で定められた行動計画の策定、策定した旨の届け出を行った事業主の内、女性の活躍推進に関する状況が優良である事業主が都道府県労働局の申請することで、厚生労働大臣から優良企業として認定を受ける制度です。

認定の段階には3段階あり、各段階において採用状況、継続就業の状況、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコースなどの評価項目を満たしていることが必要です。

令和元年5月29日より、えるぼし認定よりも水準の高い「プラチナえるぼし(仮)」認定の創設が決定しました。

女性活躍推進に優れた上場企業は経済産業省と東京証券取引所によって、「なでしこ銘柄」と認定し、中長期の企業価値向上を求める投資家に紹介します。その結果、株価の上昇や企業イメージの向上の効果が期待できます。

女性活躍推進の取り組みによるメリット

女性活躍推進に取り組むことは労働者だけではなく、事業者にとってもさまざまなメリットがあります。

公共調達における優遇措置

国の各府省において行う公共調達において加点評価され、さらに「えるぼし認定」企業はより高く加点されます。その結果、公共調達を有利に進めることが可能です。

日本政策金融公庫の低利融資

日本政策金融公庫の「地域活性化・雇用促進資金(企業活力協力貸付)」を利用する際に、基準利率よりも低金利で融資を受けることができます。

両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)

自社の女性活躍に関する「数値目標」と、その達成に向けた取り組み目標を盛り込んだ「行動計画」を策定し、目標を達成した事業主には両立支援助成金が支給されます。

優秀な人材の確保・企業イメージの向上

厚生労働大臣が定める「えるぼし」認定マークを商品、広告に付与できるため、女性活躍推進事業主であることのPRや、優秀な人材の確保・企業イメージの向上につながります。そのほかにも企業文化の改革(縦割り組織の是正やコミュニケーションの活性化、従業員の意識改革など)や業務改善などのメリットが得られます。

まとめ

  • 女性活躍推進法とは、女性が社会で活躍できる労働環境の整備を目的に、対象となる事業主に行動計画や届出、公表などを義務付ける法案である
  • 令和元年5月29日に女性活躍推進法が改正され、今後、対象事業主は常時雇用する従業員301人以上の事業主から常時雇用する従業員101人以上へと拡大される。
  • 醸成活躍推進の取り組みは状況把握、課題分析・目標設定・取り組み内容の決定、行動計画の策定・届出・周知・公表、そして取り組みの実施・経年効果の測定のステップで進める
  • 女性活躍推進に取り組むことで、公共調達における優遇措置、日本政策金融公庫の低利融資、両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)、優秀な人材の確保・企業イメージの向上などのメリットがある
萩原 修|萩原労務管理事務所

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