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【社労士監修】働きがいのある会社の特徴は?経営者に必要な取り組みを解説!

多くの人は「働くからには、働きがいのある会社で仕事をしたい」と考えます。働きがいの定義は幅広いですが、主に従業員が自分の意思で積極的に仕事に取り組む状態を指します。今回は、働きがいを感じる会社の特徴や、経営者として従業員が働きがいを感じる会社にするために必要なことをお伝えします。

働きがいとは

働きがいとは、企業と従業員が家族のようにお互いを信頼し、誇りや連帯感を持ちながら個々の能力を極限まで発揮したうえで、組織目標の達成に向かうことです。
働きがいのある企業は「この会社で働けて、幸せ」と従業員が感じる状態を創り出し、優秀な人材を確保しています。働きがいは社員の幸福度にも密接に関わっており、従業員自らが積極的に業務に取り組む人が多いほど、働きがいがある会社といえます。

経営者が働きがいを意識すべき理由

経営者として従業員の働きがいを考えることはとても重要です。働きがいを感じている従業員が多数在籍する企業は、将来性が期待でき、大きな成長を遂げやすいといわれています。終身雇用制度が崩壊し、少子高齢化による人手不足や、活性化する転職市場、副業解禁など多様な価値観・働き方が広がる近年では、従業員が働きがいを感じる職場づくりが急務となっています。優秀な人材の確保や従業員の定着率向上は、企業の成長に直結します。

厚生労働省が発表している「仕事に関する意識」では、楽しい生活のために働き、ひとつの企業でのキャリア形成を希望する若者が増えているという調査結果が出ており、今後も経営者として働きがいを意識した組織づくりが重要であることがわかります。
仕事に関する意識-厚生労働省

【出典】仕事に関する意識-厚生労働省

働きやすさとの違い

働きがいとは「個人が自発的に感じるもの」であることに対し、働きやすさとは「労働時間の管理や福利厚生、産休育休の取得など、多くは企業が従業員のために提供した職場環境」を指します。
働きやすさと働きがいの違い
自社の従業員が公平かつ適正な評価を受け、社会貢献や人の役に立っていると感じることが働きがいであり、働きがいのある職場は長期的な雇用につながりやすく、離職率が低くなります。

働きがいを感じる企業の特徴とは

厚生労働省の発表資料によると、「働きがいを感じる」と答えた従業員の半分以上が自社の業績が上がっていると回答しており、働きがいを感じることと、会社の業績には相関関係があることがわかります。

働きやすい・働きがいのある 職場づくりに関する調査 報告書-厚生労働省

【出典】働きやすい・働きがいのある 職場づくりに関する調査 報告書-厚生労働省

経営者は企業活動を通じて、従業員が働きがいのある職場環境や組織づくりを行うことが必要です。また、働きがいのある会社には、いくつか共通点があります。

活発な意見交換ができる職場

意見交換が活発な職場は、働きがいを得やすい傾向にあります。コミュニケーションが盛んになることで、高度で煩雑な業務も推進しやすくなり、社員一人ひとりがいきいきと働く職場環境が生まれます。また、活発な意見交換は従業員の裁量を広げ、従業員本人の成長にもつながります。職種にもよりますが、コミュニケーションがない職場の場合、働きがいは生まれにくく、無駄な業務が横行しやすい傾向があります。

チーム内や部署内を超えて、横のつながりが強い組織体を目指すことも働きがいのある会社の特徴でもあります。会社全体で業務を改善しながら業績を伸ばし、社員に会社への貢献度を実感してもらうことで、働きがいを感じる社員は増えていきます。

また、職場で意見交換をしながら、業績改善や業務の効率化が実現すると、社員一人ひとりの業務の生産性が向上します。

家族同然の仲間意識が強く、従業員エンゲージメントが高い

同僚だけでなく上司や経営陣との信頼関係があり、家族のような仲間意識が強い人間関係が構築されている職場は、従業員エンゲージメントが高い傾向がみられます。
誰に対しても尊厳を持ち、従業員ひとりずつに向き合い、組織に関わる全員が強い絆と信頼関係を構築することで、一見、単調な作業にも働きがいが生まれやすくなります。従業員エンゲージメントの向上は離職防止や業績向上などにも効果があり、働きがいとも密接に関係しています。

実績に対する公正な評価

働く以上、自身が達成した実績に対して、公平かつ正当な評価が欲しいと感じる社員は働きがいを感じやすいといえます。実績に対して公正に評価がされ給料に反映されることは、社員のモチベーション向上につながり、働きがいのある企業と認識されます。

経営者の視点でも、風通しが良くコミュニケーションが取れる状態をつくることで、より正当な評価をしやすくなります。

「自分の努力を会社が見てくれていて、頑張った分は評価を受けられる」という経営陣に対する信頼は、仕事への前向きな取り組み姿勢につながります。

働きがいを感じてもらうために企業にできること

従業員が働きがいを感じる職場にするためには、経営者が従業員の視点に立ち、具体的に必要な策を講じることが重要です。

従業員に貢献度を明示する

人事制度として従業員の貢献度を明示することは有効な手段のひとつです。近年注目される仕組みのひとつにピアボーナスという制度があります。

ピアボーナスとは、従業員同士が賞賛や承認の意味を込めて、少額の報酬を贈り合う仕組みであり、新しい評価制度として多くの企業が採用しています。

ピアボーナスは、従業員のモチベーション向上に役立ち、ひいては業績や企業価値の向上につながります。従業員同士で承認し合う文化が定着すると、ポジティブなコミュニケーションが生まれます。従業員は働きがいを感じながら仕事に取り組むようになり、社内の空気感と従業員エンゲージメントが好転、結果として人材の流出を防止します。

労働環境の整備

労働環境の整備は従業員が働きがいを感じるために必要な要素です。I Tツールにより、情報をリアルタイムで共有し、紙ベースの書類をデータ化するペーパーレスを導入することで、コア業務に集中しやすい環境を築きます。
結果として、コア業務に注力する時間が長くなり、実績を上げやすくなる、データ化・数値化が容易になるなど、より一層業務に対する集中力が向上します。こうした労働環境の整備は従業員が働きがいを感じる業務に関わる時間を増やし、直結します。

オフィス内のレイアウト変更

従来のオフィスは、従業員それぞれに机と椅子が与えられ、社員が集まって業務を行う「箱」としての役割が主流でした。しかし、最近のオフィスでは「社員が心身ともに健康な状態で、最大限のパフォーマンスを発揮するための空間」というコンセプトでオフィスのレイアウトを変更する企業が増えています。

組織横断で意見交換ができるフリーアドレス(価値創造を重視するナレッジワークを推奨する)、議論に集中できるスタンディングテーブル(立ったまま会議を行うスタンディングミーティング)、パーテーションや仕切りを外した座席など社員同士のコミュニケーションを活性化できるレイアウトが人気となっています。働きがいと密接に関係するコミュニケーション促進のためのオフィスレイアウトの変更は、相互サポートの促進や生産性向上の効果があり、働きがいのある職場に近づけることができます。

まとめ

  • 働きがいとは、企業と従業員が家族のようにお互いを信頼し、誇りや連帯感を持ちながら個々の能力を極限まで発揮したうえで、組織目標の達成に向かうことである
  • 働きがいを感じることと、会社の業績には相関関係があり、経営者には企業活動を通じて、従業員が働きがいを感じる職場環境の改善や組織づくりが求められる
  • 従業員が働きがいを感じる職場にするためには、経営者が従業員の視点に立ち、従業員同士が活発に意見交換できる職場や公正な評価制度の構築することが重要である
  • 従業員の貢献度を360度評価やピアボーナスによる明示や、ペーパーレスによる労働環境の整備、オフィスのレイアウト変更で生産性を向上することが、働きがいがある職場につながる

なんば社会保険労務士事務所 所長 社会保険労務士 | 難波 聡明
社会保険労務士の中でも10%に満たないと言われる助成金を専門に手掛けるの社会保険労務士。
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