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バックオフィスの87.8%が職場ストレスを実感!原因と心身への影響・セルフケアを解説

監修者:労務SEARCH 編集部
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バックオフィス5職種148名を対象にしたアンケートでは、87.8%が「現在の職場でストレスを感じることがある」と回答しました。ストレスの主な原因として最も多かったのは「人間関係」で、次いで「社風・カルチャー」「業務量・残業」が続きます。

心身の変化では、「イライラする、怒りっぽくなる」「不安や気分の落ち込み」「眠れない、夜中に目が覚める」などが上位となりました。職場ストレスは気分だけでなく、自律神経やコルチゾールなど、体の反応にも関係するとされています。

本記事では、アンケート結果をもとに、職場ストレスが心身に及ぼす影響や、日光・睡眠・運動など今日からできるセルフケアを解説します。あわせて、不調が続く場合の相談先や、企業に求められる職場ストレス対策についても紹介します。

バックオフィス5職種に聞いた職場ストレスの実態

今回のアンケートでは、人事・労務、経理・財務、総務、法務、情報システムのバックオフィス5職種148名を対象に、職場ストレスの有無や原因、心身に表れる変化、ストレス軽減のために必要だと思う対策を聞きました。

バックオフィス職は、社内の制度運用や問い合わせ対応、各部署との調整などを担うことが多く、表に出にくい負担を抱えやすい職種です。ここでは、設問ごとの回答結果をもとに、職場ストレスの実態と人事労務担当者が読み取るべきポイントを整理します。

職場でストレスを感じる人は87.8%

「現在の職場でストレスを感じることがあるか」を尋ねたところ、「ある」と回答した人は87.8%でした。一方、「ない」と回答した人は12.2%にとどまっています。

バックオフィス5職種の約9割が何らかの職場ストレスを感じていることから、ストレスは一部の従業員だけの問題ではなく、職場全体で向き合うべき課題といえます。人事労務担当者は、従業員から明確な相談が出ていない場合でも、ストレスを抱えている人が一定数いる前提で、相談しやすい窓口や面談機会を整えておくことが重要です。

ストレスの主な原因は「人間関係」が最多

ストレスを感じる主な原因として最も多かったのは「人間関係」で、41.9%でした。次いで「社風・カルチャー」「業務量・残業」がそれぞれ12.2%、「業務内容」が10.8%と続きます。バックオフィス職は、社内の多くの部署と関わりながら業務を進める場面が多くあります。問い合わせ対応、依頼事項の調整、ルールの説明、締切管理など、相手との認識のズレがストレスにつながりやすい業務も少なくありません。

この結果からは、単に業務量を減らすだけでなく、部署間の連携ルールや相談しやすい関係性づくり、管理職のコミュニケーション支援なども重要であることが読み取れます。その他の自由回答では、オフィス環境、部門間の関係、フリーアドレスによる働きにくさ、業務責任からのプレッシャーなどを挙げる声もありました。人間関係だけでなく、働く環境や組織体制もストレス要因になり得ます。

ストレスによる心身の変化は「イライラ」が最多

ストレスを感じたとき、心身にどのような変化が出るかを複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「イライラする、怒りっぽくなる」で49.3%でした。次いで「不安や気分の落ち込みを感じる」が41.9%、「眠れない、夜中に目が覚める」が37.2%、「頭痛・肩こりがある」が33.1%、「ミスが増える、集中できない」が31.8%となっています。

ストレスは、気分の落ち込みだけでなく、睡眠や集中力、身体の不調にも表れることがあります。特に「ミスが増える、集中できない」は、本人のつらさだけでなく、業務品質やチーム全体の生産性にも影響する可能性があります。人事労務担当者は、勤怠不良やミスの増加、コミュニケーションの変化などを単なる本人の問題として捉えるのではなく、ストレスサインの一つとして早めに気づける体制を整えることが大切です。

その他の自由回答では、モチベーションの低下、業務効率の低下、めまい・耳鳴り、アレルギー症状などを挙げる声もありました。ストレス反応の表れ方には個人差があるため、「いつもと違う状態」に気づくことが重要です。

職場ストレスを減らすには「柔軟な働き方」が最多

職場のストレスを減らすために必要だと思うことを複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「在宅勤務、時短・フレックス制度など柔軟な働き方」で36.5%でした。次いで「心身の不調を相談できる社内・社外の相談窓口」が32.4%、「ストレス対処法(セルフケア)を学べるメンタルヘルス研修」が30.4%と続きます。

この結果からは、従業員がストレスを減らすために、働く場所や時間の柔軟性だけでなく、不調を相談できる窓口やセルフケアを学べる機会も求めていることがわかります。人事労務担当者は、制度を導入するだけでなく、従業員が実際に使いやすい状態となっているかを確認する必要があります。たとえば、相談窓口の利用方法が周知されているか、在宅勤務やフレックス制度を使いづらい雰囲気がないか、管理職が制度利用を前向きに受け止めているかを点検することが重要です。

その他の自由回答では、社風の改善、業務効率化、意思決定フローの見直し、心理的安全性のある組織づくり、リラックスできる環境整備などを求める声もありました。ストレス対策は、個人のセルフケアだけでなく、組織全体の働き方や風土の見直しとも深く関係しています。

ストレスと自律神経・コルチゾールの関係

アンケートでは、職場ストレスによる心身の変化として、イライラ、不安や気分の落ち込み、不眠、頭痛・肩こり、集中力低下などが挙がりました。こうした変化は、気分の問題だけでなく、体の反応として表れる場合があります。

ストレスは「心の問題」だけではなく体にも反応として表れる

ストレスを受けると、体はその刺激に対応しようとします。自律神経は、活動時に優位になる交感神経と、休息時に優位になる副交感神経のバランスによって、心拍、血圧、消化、体温調整などを支えています。ストレスを感じている状態では、体が緊張しやすくなり、休息モードに切り替わりにくくなることがあります。その結果、寝つきにくい、夜中に目が覚める、肩や首がこる、胃腸の調子が悪いといった変化につながる場合があります。

ストレス反応の3つの表れ方

ストレス反応は、心理面、身体面、行動面に表れることがあります。心理面ではイライラや不安、身体面では頭痛・肩こり・不眠、行動面ではミスの増加や作業効率の低下などが例として挙げられます。

コルチゾールとはストレス時に分泌されるホルモン

コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンの一つです。一般に、ストレス反応と関係するホルモンとして知られており、体がストレスに対応するために必要な働きをもちます。ただし、コルチゾールは「悪いもの」と決めつけるべきものではありません。大切なのは、ストレス状態を長引かせず、心身が回復しやすい生活リズムや環境を整えることです。

注意点:コルチゾールは生命維持に不可欠なホルモン

コルチゾールは、生命維持に欠かせない重要な役割を担っているホルモンです。ただし、ストレス状態が長く続くとコルチゾールが常に高い状態になり、心身にさまざまな不調が現れることがあります。

ストレスを溜め込まないためのセルフケア

職場ストレスへの対処では、原因を取り除くことが理想です。しかし、人間関係や社風、業務量などは、すぐに変えられない場合もあります。そのようなときは、ストレス反応を長引かせないためのセルフケアを日常に取り入れることが大切です。

ここでは、職場でストレスを感じたときに取り入れやすいセルフケアを紹介します。無理にすべてを実践する必要はありません。まずは、自分にとって続けやすいものから試してみましょう。

朝に日光を浴びて生活リズムを整える

朝に日光を浴びることは、睡眠リズムを整えるうえで役立ちます。e-ヘルスネットでは、快眠に役立つ生活習慣として、運動、入浴、光浴(日光や人工照明)が紹介されています。

在宅勤務の日でも、起床後にカーテンを開ける、短時間だけ外に出るなど、光を浴びる時間を意識するとよいでしょう。生活リズムが整うことで、睡眠の質の改善や日中の集中力維持にもつながりやすくなります。

軽い運動やストレッチで緊張をゆるめる

バックオフィス職は、パソコン作業や会議、チャット対応などで長時間同じ姿勢になりやすい職種です。ストレスがかかっているときは、肩や首、背中などに力が入り、身体の緊張が続きやすくなります。業務の合間に肩を回す、首をゆっくり伸ばす、席を立って歩くなど、短時間の動きでも構いません。軽い運動やストレッチは、気分転換になり、仕事中の緊張をゆるめるきっかけになります。

睡眠時間を確保し、休息の質を高める

今回の調査では、ストレスを感じたときに「眠れない、夜中に目が覚める」と回答した人が55名、37.2%いました。睡眠不調は、翌日の集中力や判断力にも影響しやすいため、早めに整えたいポイントです。

就寝前に仕事の連絡を確認し続ける、ベッドの中で業務のことを考え続ける、夜遅くまでスマートフォンを見続けると、休息の妨げになる場合があります。就寝前は照明を落とす、画面を見る時間を短くする、翌日のタスクを書き出して頭の中を整理するなど、眠りに入りやすい環境を整えましょう。

ストレスの原因や体調変化を記録する

ストレス反応は、本人が気づかないうちに積み重なることがあります。イライラ、不眠、胃腸の不調、ミスの増加などが続く場合は、いつ、どのような場面で起こりやすいのかを簡単に記録してみましょう。曜日、業務内容、関わった相手、睡眠時間、体調などをメモしておくと、自分にとって負担になりやすい場面が見えやすくなります。相談窓口や医療機関に相談する際にも、状況を説明しやすくなります。

今日から取り入れやすいセルフケア
  • 朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる
  • 長時間座りっぱなしを避け、1時間に1回は体を動かす
  • 肩・首・背中をゆっくり伸ばす
  • 寝る前のスマートフォンや仕事連絡の確認を控える
  • ストレスを感じた場面と体調の変化をメモする

つらさを感じたら早めに相談することが重要

セルフケアは、ストレスと上手につき合うための大切な方法です。ただし、セルフケアだけですべてを解決しようとすると、かえって不調を抱え込んでしまう場合があります。不眠、食欲不振、気分の落ち込み、出勤がつらい、ミスが続く、周囲との関係が悪化しているなどの状態が続く場合は、早めに誰かへ相談することが大切です。

セルフケアで抱え込まず、相談窓口を活用する

厚生労働省の「こころの耳」では、働く人自身がストレスに気づき、対処するための知識や方法を身につけることの重要性が示されています。自分のストレスや心の健康状態を正しく認識することは、早めの相談にもつながります。

相談することは、弱さではありません。状況を整理し、必要な支援につながるための行動です。職場内で相談しづらい場合は、社外の相談窓口を使う方法もあります。

社内相談窓口・産業医・社外相談先という選択肢

企業内に産業医、保健師、衛生管理者、人事労務部門、ハラスメント相談窓口などがある場合は、相談先の候補になります。社内で相談しづらいときは、健康保険組合の相談サービスや外部EAP、地域の医療機関、自治体の相談窓口なども確認しましょう。

人事労務担当者は、相談窓口を設置するだけでなく、従業員が「相談しても不利益にならない」と感じられるよう、秘密保持や相談後の対応方針を明確に伝えることが重要です。

受診のハードルが高い場合はオンライン診療も選択肢に

心療内科や精神科、内科などを受診したいと思っても、通院時間が取れない、近くに医療機関が少ない、対面で相談することに抵抗があるといった理由で、受診をためらう人もいます。そのような場合、オンライン診療が選択肢になることもあります。

厚生労働省では、オンライン診療の適切な実施のために遵守する必要がある指針などを掲載しています。オンライン診療は便利な面がある一方、症状や状態によっては対面診療が必要になる場合もあるため、医師の判断に従うことが大切です。

企業に求められる職場ストレス対策

職場ストレスへの対策は、従業員本人のセルフケアだけに任せるものではありません。今回の調査でも、柔軟な働き方や相談窓口、メンタルヘルス研修など、企業側の取り組みに関する回答が多く見られました。ここでは、アンケート結果を踏まえ、人事労務担当者が確認したい職場ストレス対策のポイントを整理します。

なお、2025年の労働安全衛生法改正により、50人未満の事業場でもストレスチェックが義務化されることが決まっています(令和10年4月施行予定)。対象企業は早めの準備を進めることが重要です。

制度を「あるだけ」にせず、使いやすい状態にする

柔軟な働き方、相談窓口、メンタルヘルス研修などは、導入して終わりではありません。制度があっても、利用方法がわかりにくい、上司に言い出しづらい、利用すると評価に影響しそうだと感じられる場合、従業員は活用しにくくなります。

人事労務担当者は、制度の有無だけでなく、実際に使われているか、利用しにくい雰囲気がないか、管理職が正しく理解しているかを確認することが重要です。

管理職のコミュニケーション支援をおこなう

ストレスの主な原因として「人間関係」が最多だったことを踏まえると、管理職の関わり方は重要です。部下の変化に気づく、相談を受け止める、業務量を調整する、ハラスメントにつながる言動を防ぐなど、管理職には職場ストレスを減らすうえで大きな役割があります。管理職向けのマネジメント研修やハラスメント防止研修を通じて、現場での声かけや相談対応の質を高めることが求められます。

業務量や残業時間を見える化する

業務量・残業をストレスの原因に挙げた人も一定数いました。バックオフィス業務は、繁忙期や締切が明確な業務も多く、特定の担当者に負担が集中しやすいことがあります。

勤怠データ、業務量、問い合わせ件数、対応時間などを見える化することで、負担が偏っている部署や担当者を把握しやすくなります。業務配分の見直しやシステム化、外部委託なども含め、継続的に改善することが重要です。

POINT
職場ストレス対策は「個人」と「組織」の両面で進める

従業員本人がセルフケアを学ぶことは大切ですが、職場環境に原因があるストレスを個人の努力だけで解消することは難しい場合があります。企業は、相談窓口、柔軟な働き方、管理職研修、業務量の見える化などを通じて、ストレス要因を減らす仕組みを整えることが重要です。

まとめ

今回のアンケートでは、バックオフィス5職種148名のうち87.8%が、現在の職場でストレスを感じることがあると回答しました。主な原因は「人間関係」が最多で、社風・カルチャー、業務量・残業も上位に挙がっています。

ストレスは、イライラや不安、不眠など心身の変化として表れることがあります。日光を浴びる、軽い運動をする、睡眠リズムを整えるなど、日常的にできるセルフケアから始めることが大切です。

ただし、不調が続く場合は一人で抱え込まず、相談窓口や産業医、医療機関などへ早めに相談しましょう。企業側も、柔軟な働き方や相談体制、業務量の見える化などを通じて、職場ストレスを個人任せにしない環境づくりが求められます。

アンケート調査概要

調査名 職場のストレスに関するアンケート
調査対象 バックオフィス職に従事する148名
調査期間 2026年6月
調査方法 社内調査

監修者労務SEARCH 編集部

労務・人事・総務管理者の課題を解決するメディア「労務SEARCH(サーチ)」の編集部です。労働保険(労災保険/雇用保険)、社会保険、人事労務管理、マイナンバーなど皆様へ価値ある情報を発信続けてまいります。
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