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介護休暇とは?介護休業との違いや内容を押さえておこう

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人事労務管理福利厚生

労務担当者として、「介護休暇」と「介護休業」の違いはご存知でしょうか。両親や身内といった家族を介護するために会社をお休みすることでは同じですが、運用ルールや給付制度の有無などに違いがあります。高齢化社会の到来により、深刻化する介護離職問題を解決するために、平成29年1月1日に「育児・介護休業法」の改正が施行されました。

社員から「家族を介護するために会社を休みたい」と申し出があった時にどう対応するべきか、しっかりと把握しておきましょう。

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介護休暇とは

介護休暇とは

介護休暇とは、病気や怪我、高齢といった理由で要介護状態になった両親や身内などの家族を介護・世話をする労働者に対して、与えられる休暇を指します。介護休暇制度は、「育児・介護休業法」によって定められており、時間単位または半日単位での休暇取得が可能です。その他、直接介護(食事・排泄介助)以外の買い物や書類手続きなどの間接作業にも適用できます。

この介護休暇は1年度(年度を事業主が特に定めない場合は毎年4月1日から翌年の3月31日となる)で最大5日間、介護対象が2人以上の場合は10日間取得でき、有給休暇とは別の休暇として定められています。

介護休暇の対象家族

対象家族の範囲は、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む配偶者、父母および子供(祖父母や兄弟姉妹および孫もこれらの者に準ずる)、配偶者の父母にあたります。

介護休暇の対象労働者

  • 要介護状態にある対象家族を介護する男女の労働者
  • 雇用期間が6ヶ月以上の全従業員(正社員をはじめ、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員も対象)

介護休暇を取得できない労働者

  • 日雇い労働者
  • 雇用期間が6ヶ月未満の労働者
  • 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
  • 半日単位での介護休暇取得が困難な業務に従事している労働者

また、1日の労働時間が4時間以下の労働者は半日単位での介護休暇は取得できません。

介護休業とは

介護休業とは

介護休業とは負傷や疾病、身体もしくは精神上の障害などの理由から、2週間以上の期間に常時介護が必要な対象家族を介護するための休業を指します。介護休暇と同様に育児・介護休業法により定められた労働者の権利です。

介護休業の対象家族

介護休暇の対象家族と同様。

介護休業の対象労働者

  • 要介護状態にある対象家族を介護する男女の労働者
  • 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること、介護休業取得予定日から起算して93日後から6ヶ月後までの間に契約(更新の場合は更新後の契約)の期間が満了することが明らかでないことのいずれかに該当する者

介護休業を取得できない労働者

  • 日雇いの労働者
  • 雇用期間が1年未満、93日以内に雇用関係が終了する労働者
  • 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
  • 労使協定で定められた一定の労働者
  • (労働者ではない)個人事業主、主婦

▶広がる介護休業等法定諸制度の活用場面~ケース別手続きとその概要とは~

介護休暇と介護休業の法改正について

平成29年の育児・介護休業法改正では、大きなポイントとして「介護休暇の取得単位の柔軟化」と「介護休業の分割取得」の2点が変更されました。

1.介護休暇の取得単位の柔軟化

従来の育児・介護休業法では1日単位での取得のみが、改正後は時間単位または半日単位での取得ができるようになりました。

上記の改正以外にも、「介護のための労働時間短縮措置」が介護休業とは別に利用できるようになり、「残業の免除」が新たに加えられました。

2.介護休業の分割取得

従来の(介護対象1人に対して)通算93日までの介護休業の取得は原則1回限り可能だった条件が、改正後は93日までの介護休業を、3回を上限に分割して取得できるようになりました。

介護休暇と介護休業の違い

介護休暇と介護休業の違い

介護休暇と介護休業には、「取得できる日数」と「申請方法」、そして「給付金の有無」に大きな違いがあります。

取得できる日数

介護休暇は1年で5日間の取得ができ、介護休業は通算93日の休暇を取得できます。取得日数では、圧倒的に介護休業が有利ですが、介護休業中の収入をどうするかという課題を解決しなければいけません。法改正により、介護休業の取得が3回上限の分割取得が可能となったため、収入と支出のバランスを見極めた、計画的な休業取得が求められます。一方で、介護休暇中の給与支払いは、企業によって、対応が異なります。財務基盤が高い企業は支払いを行う場合もありますが、中小企業の中には無給扱いとする企業も少なくありません。そのため、労務担当者は介護休暇取得を希望する社員には、給与の問い合わせに応えられるようにしておきましょう。

  • 介護休業の場合
    対象家族1人につき、通算して93日に達するまで3回を上限として分割取得可能です。
  • 介護休暇の場合
    1年度において5日間、要介護状態にある対象家族が2人以上の場合は10日を限度として取得可能です。

申請方法

介護休暇は直属の上司に口頭で伝えてもらい、有給休暇の取得のように自由に取得できます。一方で、介護休業では労務担当者が中心となって、介護休業開始日と介護終了開始日を決定し、会社への報告・手続きが必要です(介護休業給付金制度を使用する場合は、事業主が所轄公共職業安定所に申請)。そのため、介護休業の相談を受けた際は、社内で決められた申請期日を伝え、適切に対応してもらうようにしましょう。

給付金の有無

介護休暇の場合、企業によって、賃金の支払い有無が異なります。しかし、介護休業中は確実に無給状態となり、介護休業後、経済的に困窮する可能性があります。そこで活用したい制度が「介護休業給付金制度」です。

介護休業給付金制度では、被保険者が介護休業期間終了後に、計算式で算出された金額が至急されます。

雇用保険の介護休業給付金制度を活用しよう

雇用保険の介護休業給付金制度を活用しよう

介護と仕事の両立がしやすい介護休暇とは異なり、介護休業では、休業期間中は基本的に給料が支払われません。介護にお金が掛かる一方で、無給状態が続くことは、精神的な負荷も高まってしまいます。

介護休業における経済的な問題を解決するためは、雇用保険のひとつである介護休業給付制度を活用しましょう。介護休業給付制度は一定条件を満たすことで、介護休業終了後に金銭の支給を受けられます。今回は支給期間や支給額、申請方法を詳しくご紹介します。

介護休業給付金制度とは

介護休業給付金制度とは、1回の介護休業につき、毎回介護休業を開始した日から起算した1ヶ月毎の期間(その1ヶ月の間に介護休業終了日を含む場合はその介護休業終了日までの期間とする)の支給額を計算し、支給する雇用保険のひとつで。介護休業を分割して取得している場合は、支給額を分割して、支給されます。

また、1回の介護休業期間は最長3ヶ月であるため、介護休業給付金の支給対象は1回につき最大3支給単位期間となります。

支払われる給付金額

各支給対象期間の支給額は原則として以下の計算式が用いられます。

休業開始時賃金日額×支給日数×67%

申請方法

介護休業支給金制度を希望する場合は、事業主が所轄公共職業安定所(以下:ハローワーク)に、「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」および「介護休業給付金支給申請書」を提出しなければいけません。そのため、労務担当者は介護休業者と連携して、迅速に手続きを行いましょう。

介護休業給付についての詳細はハローワークインターネットサービス(https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_continue.html#g3)より、介護休業給付についての項目、または「介護休業給付の内容及び支給申請手続について(平成29年1月1日以降に介護休業を取得する方)」のPDF資料をご参考ください。

まとめ

今回は介護休暇と介護休業について、ご紹介してきました。少子高齢化社会に突入している現在では、介護を理由に退職する労働者が増えています。労働者にとって、体力的にも経済的にも負担が大きい介護は、深刻な悩みといえます。

自社の優秀な人材が、リスクの高い介護退職を選択する前に、介護休暇や介護休業の内容をしっかりと伝えてあげることも労務担当者の重要な役目です。今回ご紹介した内容をもとに、介護休業と介護休暇の条件や決まりを、しっかりと確認しておきましょう。

油原 信|えがお社労士オフィス

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