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働き方改革で注目される勤務間インターバル制度とは?


勤務間インターバル制度をご存じでしょうか?前日の仕事の終わり時間(終業時刻)と翌日の仕事の開始時間(始業時刻)の間に、一定時間の休息時間を確保する制度のことをいいます。

現在、厚生労働省内では「勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会」が開催され、労使間での意見交換が続いています。勤務間インターバル制度について、その必要性や具体的なインターバルの時間などを解説していきます。

なぜ勤務間インターバル制度が注目されるのか

近年ブラック企業という言葉が一般的に使われるようになり、長時間の労働に対して厳しい目が向けられるようになりました。長時間労働が原因の自殺や過労死などの報道も増えてきています。

定時を大幅に過ぎ日付が変わるくらいの時間まで労働し、さらに翌日も早朝から出勤。これでは労働者の安全は守れません。そうでなくても、十分な休息時間がなければ効率的な業務も行うことができないと言えます。そこで現在、導入が進められているのが勤務間インターバル制度です。

終業から次の日の始業時間まで一定時間の休息時間を確保することで、労働者の健康面に配慮するとともに、集中して業務に取り組んでもらうことが目的の制度であり、もともとEUでは90年代ごろから労働日と労働日の間に、最低でも連続11時間の休息を確保することが義務付けられています。それを日本でも導入しようという運びとなったのです。

勤務間インターバルの必要性!何時間がベストなのか

長時間労働のうえに休息時間がほとんど取れない状態だと、心血管疾患や精神疾患の発症リスクを高めてしまうだけでなく、業務に対しての集中力を大幅に低下させ、結果として企業の利益率を低めることにも繋がります。

さまざまな観点から見ても、勤務間インターバルをしっかりと設け労働者に十分な休息を与えて、また翌日からの業務にしっかりと集中してもらう方がベターだと言えます。勤務間インターバルの時間は企業にもよりますが、だいたい8時間~13時間ほどを設けているところが多いようです。

勤務終了時刻が24時と遅くなってしまった場合は、次の日の始業時刻をやや遅らせて、翌日10時に始業開始というような措置をとります。もちろん、遅刻扱いにはせず所定労働時間分働いたとみなすため、(仮に実際の労働時間が減っていたとしても)賃金の減額はありません。

今後の法改正の方向性は

現状、この勤務間インターバルは多くの企業が取り入れていると言い難い状況です。平成27年に国内の企業を調査したところ、この制度を導入しているところはたったの2.2%でした。

さらに導入する予定であるという企業も0.4%、導入を検討したいという企業でさえ8.2%という結果でした。まだこの制度の周知が十分でないと言えます。法律面でもまだ整備が進められている最中です。労働基準法では、所定労働時間(1日8時間・週40時間)はあっても、勤務間のインターバルに関する規定はまだありません。

ただ、労働時間設定改善法などは改正される方向に進んでおり、近い将来に勤務間インターバルが義務化される可能性が高いのではないでしょうか。

勤務間インターバル制度の導入事例

勤務間インターバル制度を、ほかの企業に先駆けて取り入れているのがユニ・チャームです。同企業では2017年の1月から、「最低8時間以上、努力義務として10時間」を基準に勤務間インターバル制度を開始しています。

その方法は社内PCを活用する方法です。まず定時である16:50分になると、パソコンにアラートが表示されます。さらに22時を過ぎて以降は30分ごとにアラートを繰り返し表示し、帰宅を促します。

退勤時間および出社時間はウェブ上で管理されており、もし8時間のインターバルを確保できていなければ、本人およびその上司に警告のメールが送られ1週間以内に代休や有給などで調整を行わなければならないと定めています。

もし、1週間以内に調整ができていない場合は上司に改善報告書を提出させることとしているのです。1月から取り組みを初め、当初は30名を越えていたインターバル違反社員も半年で2名にまで減少しました。

ちなみに、開始当初は22時以降のアラートは5分おきに鳴らしていたそうで、勤務間インターバルに本気で取り組んでいるという姿勢を社員に見せていたそうです。そのほかにも、在宅勤務制度なども取り入れて十分な休息が取れるように取り組んでいます。

まとめ

労働者が健康に働くため集中して業務に取りかかるためにも、勤務間インターバルは今後非常に重要な制度になると言えます。

時期によってはどうしても遅くまで残業してもらうこともあるかもしれませんが、そういったときにこそしっかりと休息を取ってもらうべきではないでしょうか。事業主として何よりも優先すべきは、やはり労働者の健康です。労働者たちが健康な状態で仕事をしてくれるからこそ、収益が生まれるということを忘れてはいけません。

岡 佳伸|社会保険労務士 岡 佳伸 事務所

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