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働き方改革とは?企業が進めるべき内容は?

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人事労務管理

働き方改革とは、雇用形態による待遇の不合理な格差や長時間労働の是正などにより、誰もが健やかに働ける、働きやすい環境を作り、生産性を向上させようという取り組みのことです。

時間外労働時間規制(残業時間)などの働き方改革関連法が順次、施行される中、アルバイトや派遣社員など非正規だから待遇の差を禁止する同一賃金同一労働も施行されました。

また、労働時間ではなく、成果を重視していくジョブ型雇用やテレワークの導入など幅広く働き方改革が進められています。

本記事では働き方改革のポイントをわかりやすくご説明します。

【本記事でわかること】

  • 働きい方改革の概要
  • 働き方改革で施行された内容
  • 企業別働き方改革への対応

働き方改革法とは

働き方改革法とは

働き方改革法とは、働く人々がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方を実現する関連法案の総称です。

働き方改革を実現に向けて総合的に推進するため、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保のための措置が施行されています。

日本が直面している「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」や「働く人々のニーズの多様化」などの課題に対応するために、労働力だけに頼らない生産性向上とともに、就業の拡大や本人の意欲・能力を大いに発揮できる環境をつくることが必要不可欠です。

働く人の置かれたそれぞれの事情に対し、多様な働き方が選択できる社会を実現することで、働く人一人ひとりがより良い未来の展望を持てるようにすることを目指すという取り組みです。

働き方改革による企業側と社員側のメリット

企業は、労働時間だけで仕事の成果を判断するのではなく、休暇を取得しながら生産性を向上させ、イノベーションや労働者に最適な労働環境を作り出すことで「働き方改革」に貢献している企業だということを示すことができます。
また、有給休暇を取得しやすくすることで、社員を大切にする企業と内外にアピールでき、採用面でもメリットを得られます。

社員のメリットとしては、仕事のオンとオフを区別し、仕事とプライベートをともに充実させることができます。家族と過ごす時間や趣味の時間が確保できることで私生活を充実させ、仕事のパフォーマンスを高める好循環を生み出せます。



働き方改革で変わったこと

今までの日本は、長時間労働を前提とするような労働を行ってきました。海外と比べても長時間労働を行う労働者の割合は減ることはなく、過労死や自殺等にかかる労災認定件数も高水準となっている状況があります。そういった現状を改革すべく、労働基準法や安全衛生法が見直されました。

時間外労働の上限規制では、「限度基準告示」から「罰則付き」として引き上げられました。その結果、企業は今までのように時間外労働の超過を見過ごすことができなくなり、適切な労務管理が必須となっています。

働き方改革関連法案とともに、企業は「働き方改革」をしっかりと取り入れながら会社を発展させなければなりません。

働き方改革の8つの内容

働き方改革では、主に8つの施策が注目されており、企業・従業員ともに働き方を見直すきっかけとしなければなりません。

時間外労働の上限規制(罰則あり)

労働者の働き過ぎを防ぐため、時間外労働が原則月45時間かつ年360時間以内となります。臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、月100時間未満、年720時間以内にするなどの上限が設けられ、これを超えると刑事罰の対象となります。

勤務時間インターバル制度の導入

1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に、一定時間以上の休息時間(インターバル)を確保することが努力義務とされます。

年5日以上の有給休暇取得義務

週5日の常勤勤務など年10日以上の有給休暇が発生している労働者に対して、企業は年5日の有給休暇を取得させることが義務づけられました。遂行しなかった場合は刑事処罰の対象となります。

月60時間以上の時間外労働に割増賃金率の引き上げ

月の時間外労働が60時間を超えた際は、割増賃金の割増率50%以上に上げる制度が適用されています。)(中小企業は2023年施行)

同一労働・同一賃金の原則

正規・非正規の不合理な待遇差をなくすため、「同一労働・同一賃金の原則」が適用されています。働く人のモチベーションを上げるためにも経済格差をつけることは禁止され、格差を減らし、より働きやすい労働環境を整えなければなりません。

フレックスタイム制の柔軟性拡大

最大1カ月単位でしか適用できなかったフレックスタイム制が、2カ月・3カ月単位での適用が可能です。年度末の繁忙期や夏の繁忙期といった繁忙期にシーズンがある場合は、3カ月の中で休みの調整をする事ができるため企業としてのメリットが大きい制度です。

高度プロフェッショナル制度(特定高度専門業務・成果型労働)の創設

年収1,075万円以上で、一定の専門知識を持った職種の労働者を対象に、本人の同意等を前提に、労働時間規制や割増賃金支払の対象外とする制度です。これはアナリスト業務や金融商品の開発業務、研究開発業務、公認会計士や弁護士などの士業などに適用されます。しかし、高度な専門を要する医師には適用されません

産業医・産業保健機能と長時間労働者に対する面接指導等時間の強化

労働時間の把握は、大企業・中小企業にとどまらず既に実行されなければいけない義務のひとつです。産業医やカウンセラーを通して客観的に労働時間を把握し、事業主も客観的に従業員の労働時間を把握する義務が課せられています。

健康管理の観点から、裁量労働制が適用される人や管理監督者も含め、すべての人の労働時間に関する状況が客観的な方法その他適切な方法で把握されるよう義務づけられています。

また、産業医 ・産業保健機能 と長時間労働者に対する面接指導等 長時間労働者に対する面接指導等 長時間労働者に対する面接指導等も強化されています。



企業規模別「働き方改革」への対応

企業規模別「働き方改革」への対応
大企業と中小企業では、働き方に関する対応が変わってきます。大企業では既に働き方改革が進んでいます。中小企業にも、時間外労働の上限規制が義務化されており、今後、猶予期間を経た後には、大企業と同様の対策が必要です。

企業規模の定義〜大企業or中小企業〜

大企業は、資本金の額または出資の総額が3億円超える会社並びに常時使用する従業員の数が300人超える会社および個人で、製造業、建設業、運輸業その他の業種(卸売業、サービス業、小売業を除く)に属する事業を主たる事業として営むものとされています。卸売業、サービス業、小売業についてはそれぞれ異なる資本金、従業員数が設定されています。

中小企業は、資本金の額が3億円以下、または従業員数が300人以下の会社(製造業、建設業、運輸業等の場合)と定義されています。

企業規模別の適用時期について

既に大企業では、働き方改革の8項目すべてが施行されています。

時間外労働の罰則付き上限規制、年5日の有給休暇取得義務化、勤務時間インターバル制度、産業医の機能と長時間労働者に対する面接指導等時間の強化、高度プロフェッショナル制度の創設、フレックスタイム制の柔軟性拡大、そして同一労働・同一賃金の原則が適用されています。制度に抜け漏れがないか、常に確認を行わなければなりません。

中小企業でも2021年4月施行の「産業医の機能と長時間労働者に対する面接指導等時間の強化」と2023年4月から対象となる「割増賃金率の中小企業猶予措置廃止」を除くすべての働き方関連法案が施行されています。

中でも時間外労働の罰則付き上限規制は、中小企業への影響が大きいため、人事制度改革を常に点検し、改善を行う必要があります。

働き方改革で押さえるポイント

働き方改革では、数年先を見据えた計画をたてておく必要があります。働き方改革のガイドラインも設けられているため、ガイドラインに従って、抜け漏れがないか確認していきましょう。

働き方改革を促進する補助制度や労務管理システム

働き方改革を促進するためには、労力と時間が必要です。資金が少ない中小企業は、地方自治団体が支給する助成金を活用しましょう。

中小企業が労働時間等の改善を含めた職場意識の改善計画を作成し、この計画に基づく措置を効率的に実施した中小企業の事業主に支給される助成金もあります。

働き方改革推進支援助成金、業務改善助成金、キャリアアップ助成金を活用しましょう。

また、社員の労働状況等の管理のために、労務管理システムツールを活用することで、効率的に業務を進めることができます。

【参考】助成金のご案内┃ 厚生労働省

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働き方改革を実行しなければどうなるのか

働き方改革では、今までの「限度基準告示」から「罰則付き」に引き上げられました。時間外労働の上限規制に違反した場合、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金となります。時代に応じて、働き方が見直す「働き方改革」をしっかりと理解し、間違いのないようにしましょう。

働き方改革:まとめ

人手不足が深刻な問題となっている日本社会において、働き方改革は生産性を高め、魅力ある職場づくりの一翼を担っています。働き方改革を推進することで、人手不足を解消し、働きやすい労働環境を実現できます。

ソビア社会保険労務士事務所 代表社労士/ホワイト財団 代表理事 |  五味田 匡功

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